食文化と美食探訪

お薦めの本

黄金に輝くだしの歴史・文化・科学/伏木亮「だしの神秘」

以前読んだ同じ著者の食の科学に関する本が面白かった。 懐かしの味は香りの記憶/伏木亮「味覚と嗜好のサイエンス」 今回は「だし」に絞って、より一般向けの内容になっている。書き留めておきたい内容をメモしておこう。 だしとうま味の人間の...
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瀬戸内海を救った牡蠣の浄化力。美味しさには山の栄養分が不可欠。

貝塚から殻が発見されるほど昔から食べられていた牡蠣。昔は沿岸の岩場にたくさん生息していたようで、浜に牡蠣の殻が転がっている様子が古事記に詠われる。 夏草の あひねの浜の 牡蠣貝に 足踏ますな 明かしてとほれ 「里海資本論」を読んでい...
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長寿の秘訣は洋食より和食!「自叙 益田孝翁伝」

三井物産初代社長の自叙伝「自叙 益田孝翁伝」。茶人としても高名で鈍翁と号した数寄者としても知られる。 食事に気をつかうことが長寿(満90歳で死去)の秘訣だったのだが、そのきっかけが豚の飼育だったというのが興味深い。 「私は余程前から...
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七草の習慣が庶民に広がるのは平安末期?/百人一首15「若菜摘む」

君がため 春の野に 出でて若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ 百人一首に収録される光孝天皇(830~887)の和歌。 意味を知らずに読むとなぜ天皇が葉を摘んでいるのか?となるが、実はここでの「若菜」とは今でいう「春の七草」のことを指...
食文化と美食探訪

髙橋拓児の軽やかおせちに挑戦!/きょうの料理2016年12月号

今年のおせち料理は昨年末にNHKきょうの料理で放映されていた京都 木乃婦の髙橋拓児さんのレシピ13品から8品を以下の再現。3人で2日間かけて所要時間は約8時間。 祝い煮しめ たたきごぼう ごまソースあえ 栗葛餅 鶏肉のさんし...
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2016年 美食の旅

今年も美味しいものをたくさん食べた。私にとって2016年は「天ぷら」の年だったかもしれない。 5月に早乙女哲哉さんの「みかわ是山居」を訪れるにあたり、いつもの病気が出て天ぷらの歴史を調べ倒し、 天ぷらの歴史と名店の系譜を調査中。 ...
世界の名言・名文

早乙女哲哉「天ぷらは時間、間、呼吸、と小さく刻んだ時を食べる物」

6月に早乙女哲哉さんの古稀記念講演会を聴いて以来、もう一度食べに行きたかった「みかわ是山居」へ。今回はおまかせコースを食べたらこんなお品書きをもらった。 この裏には早乙女さんの天ぷらにかける想いがしたためてある。「天ぷらは時を食べる物...
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会席料理と懐石料理の違い/髙橋拓児「和食の道」

会席料理と懐石料理。同じ和食で読み方も同じ。何が違うのかふと気になった。大辞林で調べてみると、 かいせき【会席】 何人かの人が集まって寄り合う会合・宴会などの席。多く、連歌・俳諧・茶の湯などの席。 「会席料理」の略。酒宴...
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コクとは何か?

料理人の語るコク メトロミニッツ No.167 で様々な料理人が「コク」について語っている。代表的なコメントを引用すると、 「単一な味わいのさらに奥にある、食材の個性が凝縮されたもの。料理人の経験によって得られる「技術の積み重ね」と...
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懐かしの味は香りの記憶/伏木亮「味覚と嗜好のサイエンス」

土瓶蒸しの松茸の話から引き続き、香りと脳科学について調べている。伏木亮「味覚と嗜好のサイエンス」にこんな記述があった。 「においの記憶は確かで変質しません。味は舌から延髄、大脳各部位といくつも神経を乗り換えて眼窩前頭皮質でにおいの信号...
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菊乃井の村田さんが語る、正しい松茸の土瓶蒸し。

結婚記念日に赤坂・菊乃井で晩ご飯。 京都の本店と赤坂店を往き来する村田吉弘さんが、赤坂店に立つ日に当たり、松茸の土瓶蒸しについて教わったことをメモ。 松茸の土瓶蒸しの由来は、 松茸の産地丹波の郷土料理が原点。 土瓶に松茸を入れ...
お薦めの本

木乃婦主人、髙橋拓児が語る八寸、造り、御椀の美学

テーマに興味がある時に参加している「脳の世紀シンポジウム」。今回は「食と脳」がテーマだから、私が行かなくて誰が行く?! 特別公演は京都の料理屋「木乃婦」主人の髙橋拓児さん。 2013年出版の著書「10品でわかる日本料理」は素晴らしく、一...
めくるめく和歌の世界

夏越の祓の和歌

旧暦の6月30日、現在の8月上旬~中旬に行われた 「夏越の祓」(なごしのはらえ)。 気候的にはちょうど今ごろ行われた行事だ。 本来は「年越の祓」とセットで、 水無月の 夏越の祓い する人は 千歳の命 延ぶといふなり と詠まれたよう...
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紅茶に砂糖を入れるのは下品?

料理に砂糖を使わないようにしている。かつて北大路魯山人が、 「砂糖は劣食品を瞞着する秘密を持っている。」 と言ったように(瞞着とはごまかすこと)、砂糖や油が多めの料理は貧しかった時代に見栄を張るのが目的で、本来の美味を追求する上で...
お薦めの本

地学と美食の魅惑のコラボ/巽好幸「和食はなぜ美味しい」

巽好幸「和食はなぜ美味しい」。副題に「日本列島の贈り物」とあるように、豊かな和の食材は地震や噴火と引き替えに得たものだった! マグマ学者が新たな気付きを与えてくれた一冊。今年読んだ本の中で一番おもしろかった。 まずは出汁の話からはじまる...
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天ぷら「みかわ」早乙女哲哉 古稀記念講演会

「みかわ是山居」の早乙女哲哉氏の古稀記念講演会が東京大学で開催された。先月、早乙女氏の著書を読み、初めてお店を訪れ、その天ぷらに感動。勢いそのままに講演会へ突撃。前日の魯山人シンポといいグルメ講演日和だ。   美食家の山本益博氏の進行で...
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魯山人シンポジウム「日本の食文化を巡る、その美しき対話」

昨日参加したシンポジウムの講演メモ。 山田和(父親が魯山人と親交のあった作家) 一品ずつお客に提供する形は魯山人の発案。それ以前はお膳に全部のせて出していた。 魯山人の器は観賞用ではなく、料理をもった時に本領を発揮する。美しさを...
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天ぷらの起源はササン朝ペルシアに?!

天ぷらを調べる中で出会った一冊、 ダン・ジュラフスキー「ペルシア王『天ぷら』がお好き?」。 原題は"The Language of Food"(食の言語学)。 日本人の書いた本で天ぷらの起源を調べると、 ほとんどがポルトガル語の語源がい...
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江戸時代の天ぷらはどんな油で揚げていたのか?

調理に大量の油を必要とする天ぷら。何油をどのように調達していたのか?今のところ詳しいことは分かっていないようだ。 油の流通網については、古来より寺社に大量の燈油の需要があったため、荏胡麻から作製した油を取り扱う油商人が京都を中心に活動して...
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天ぷらの歴史と名店の系譜を調査中。

先週末に早乙女哲哉の「天ぷら道楽」を読んで、天ぷら名人として名高い著者の店「みかわ是山居」を予約。 せっかくだからこれを機会に天ぷらについて調べている。長くなりそうなので集めた情報をいったんメモ。 まずは小麦粉と日本の食文化の美味し...