古事記や日本書紀の中でスサノオが八岐大蛇(ヤマタノオロチ)と戦う際に、
「八塩折酒(古事記)・八醞酒(日本書紀)」を用意したという記述がある。
この「やしおりのさけ」とはなんぞや?というのを学んだのでメモ。
酒の醸造方法には古代の醞(しおり)方式と中世以降の酘(とう)方式があり、
- 醞方式…酒の味を甘く濃くするため、一度搾った酒の中に蒸米と麹を入れて再び発酵させる
- 酘方式…酒母を造ってその中へ蒸米と麹を仕込む
そして「八醞酒」というのは、
できた酒にふたたび蒸した米と麹を入れるという作業を8回繰り返したもの。
また繰り返すたびに甘みとアルコール度数が高くなるのだとか。
本来は醞を3、4回で酒を造るが(延喜式「御酒」の製法)、
相手が「八」岐大蛇だから「8vs8」で数字をぶつけたという意味らしい。
そして「八」という数字は強い力を持っているとされ、
八坂神社や八幡神社の「八」にも同じ意味合いが含まれているようだ。
投資家の病気で、ふと証券コード「8888」の企業はなんだろう?と調べてみると、
リーマン・ショック後の金融危機で倒産した「クリード」という会社だった。
残念ながらここには「八」の力は働かなかったようだ。
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