しあわせのかたち

日本の美意識

語源に学ぶ「しあわせ」のかたち。為合わせ・仕合わせ・幸せ。

中島みゆき「糸」にこんな一節がある。 縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます 「幸せ」ではなく、「仕合わせ」と表現し、 さらに語源をきちんと意識した深いフレ...
私の人生観

30代前半でFIREも、2年で社会復帰。その後「中隠」へ。

FIRE。アメリカの20~30代の間で盛り上がっている “Financial Independence”(経済的自立) “Retire Early”(早期リタイア) を組み合わせた造語らしく、最近、日...
お薦めの本

古いものに価値があるのはなぜか?/山田登世子「贅沢の条件」

昨年末に國分功一郎「暇と退屈の倫理学」を読み返し、 自分なりの贅沢の定義を以下のようにまとめてみた。 贅沢は日常の暮らしのなかにこそあるべき 日々の食事を大切にすることが贅沢であり(料理の意義)、 が...
古典に学ぶ人生論

夢窓国師の幸福論/夢中問答集・第1~5段

とある方の問答集を企画・編集をしようと考えていて、その参考にしようと、久しぶりに「夢中問答集」を手に取った。 鎌倉末期~室町初期の臨済宗の禅僧、夢窓国師(夢窓疎石)と、室町幕府・初代将軍、足利尊氏の弟...
しあわせのかたち

生命の仕組みに逆らわない生き方

昨年書いた記事の中で最も多くの方の目に留まったのは、 孔子と荘子。未来に対する姿勢の違い。(20/01/20) 1月に書いたものだったが、それからまもなく、未来が極めて不透明な世界がやってきた。ほんの...
しあわせのかたち

贅沢に余暇を楽しむために/國分功一郎「暇と退屈の倫理学」

テレワークにより浮いた通勤時間分の余暇をどう使うか?ラッセルの「怠惰への讃歌」で読み解いたりしてみたが、 テレワークによる余暇を知的に遊べ!/ラッセル「怠惰への讃歌」(20/06/23) そういえば昔...
しあわせのかたち

ショーペンハウアーが「幸福について」で富よりも大切と説いたもの。

ふとしたことから13年ぶりに読み始めた ショーペンハウアー「幸福について-人生論-」 ドイツの哲学者、ショーペンハウアー(1788~1860)は、人間の幸・不幸は次の3つの要素で決まると説く。 その人...
ラッセル&アランの幸福論

自分を幸せにできない人に、他者の幸福を語ることはできない。/アラン「幸福論」

幸せな人生を送る人は、人の痛みが分からないと揶揄されることがある。単なる妬みというよりも、不幸や悲しみの上にしか美徳は存在しない、という奇妙な先入観に由縁するように思える。 三大幸福論と称されるうちの...
お薦めの本

生きるとは、分からない世界から分かることを増やすこと/中屋敷均「科学と非科学」

サイエンスエッセイ、中屋敷均「科学と非科学」がおもしろい! 本書の第七話「科学と非科学のはざまで」は、2019年の東京大学の入学試験にも採用された名文だ。 まず「カオスの縁」という概念を出だしで説明し...
しあわせのかたち

夢は叶った後に気づきたい

正月休みが終わると「今年の抱負」を語らう習慣がある。 世間では将来の夢や目標を持つことが美徳されるが、明確な目的を持ってそれに突き進む人生はなんだか息苦しい。 今を生きることが不確実な未来のための手段...
しあわせのかたち

変な人になれなければ、変な人を心に棲まわせる。

このブログは記憶のバックアップ装置として続けており、その目指す編集方針は「英知を求める変人の森」だろうか。 私にとっての「英知を求める人」とは、 明確な夢や目標などは持たず、 たとえ経済的な利益や価値...
古典に学ぶ人生論

幸福と成功、希望について/三木清「人生論ノート」

本棚の隅で忘れられていた、三木清の「人生論ノート」。 表現が回りくどくて、すぐに放り出してしまったのだが、 今月放送のNHK「100分de名著」で再発見することができた。 番組自体は去年春の再放送で見...
名言・名文

人生とは星を見つけ、星座をつむぐこと。

荻原井泉水(1884~1976)のエッセイ「星を拾う」より、俳人である著者が自選の句集を編集する中でふと思い出した言葉。 「人生というものは塵芥の中から宝石を見出すということである。」 そしてその宝石...
私の人生観

早期リタイアよりも幸福な白楽天流「中隠」生活

かねてより35歳での隠居を明言し、遂にその時がやってきた2013年。 完全な隠居はあきらめて、別の生き方を探しはじめた。 世を捨てても世に捨てられずに生きる(13/05/07) 思わぬ幸運のめぐりあわ...
コラボ企画☆本日のスープ

幸福は風景みたいなもの/本日のスープ・調理場より

リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。 先日rennyさんのブログに51皿目のコラムを寄稿した。 富と幸福の間をどう生きるか?/本日のスープ51皿目 幸福が所有できる「モノ」のよう...
名言・名文

分かりそうで分からない。その楽しさと幸せ。

世の中の出来事で分からないことは意外と少ないもの。 もし直感的に理解できないことに出会ったのなら、 世間の常識に囚われている 過去の経験が理解の邪魔をしている その分野の知識が足りない といったことが...
私の人生観

株式投資に学んだ人付き合いの方法

万人と適当に付き合って誠意の欠けた人生を送るよりも、 少なくてもたしかな信頼関係を築けた人生の方が価値がある。 だから自分から人とつながりにいくようなことはしない。 誰にでも良い顔をしていれば、仲間外...
私の人生観

努力と成功を結ぶ、偶然の幸運に出会うために。

「努力は報われるか?」 という質問に日本人の7割近くは、 「努力すればいつかは必ず報われる」 と答えるのだという。 ※統計数理研究所「日本人の国民性調査」 最近は若い人を中心に減少傾向にあるそうだが、...
私の人生観

職業「遊び人」じゃダメですか?

本業は何ですか?にどう答えるか? アンケートなどの職業欄に何を書くか? 自分でも分からないから、 肩書きのない名刺に落ち着いたわけで… あえて言うなら、職業「遊び人」! でもこれに込めた想いはまったく...
お薦めの本

ラ・ロシュフコーの幸福論。「箴言集」を読み解く。

ラ・ロシュフコー(1613-80)は17世紀フランスの名門貴族。 彼が遺した散文集「箴言集」は手元に置いておきたい逸品。 散文集は自分なりに編集・解釈できるからおもしろいよ。 この時期のフランスにはお...