料理をすることの意義

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テレワークと外食自粛により自宅で料理をする人が増えたようだ。

この調査によると、57%の人が自宅で料理をする機会が増え、
増加した増加した人のうち75%は今後も頻度を維持したいとのこと。

飲食業界には打撃だが、人間にとっての料理の意義を思い出せば、

仕事と通勤電車に時間を奪われ、台所に立つことのない日々を送ることは、
大げさに言ってしまえば、人間としての尊厳に関わる問題
だったのだ。

「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるか言いあててみよう。」(ブリア・サヴァラン「美味礼讃」)

「家庭の料理が滅びることは、それだけ心身ともに不健康な人間が多くなることだ。」(北大路魯山人「味覚馬鹿」)

「人生とは、食べるために人と関わり、働き、料理して、食べさせ、伝え、家族を育て、命をつなぐことです。」(土井善晴「一汁一菜でよいという提案」)

このように食と料理の大切さを説いた様々な賢人の言葉があるが、極めつけは、
鎌倉時代の禅僧、道元が禅寺の料理係(典座)の心得をまとめた「典座教訓」。

「自分が作った料理を食べてもらえる喜びと感謝の心を忘れずに(喜心)、子を思う親のように(老心)、食べる人の喜ぶ顔を想像しながら料理しよう。こうして励んでいれば、広く澄み切った心(大心)の境地が得られるだろう。」

喜心、老心を持って料理を作れば、大心が得られると説いた。

私は36歳まで料理は母に頼りきりのダメ人間だった。
悟りを開くような境地には達していないものの、
料理をはじめて数年が経過し、新たな世界が広がった喜びがたしかにある。
ぜひとも料理の習慣を身につけるべきだ。

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