お薦めの本

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人生を楽しむために学び、自分なりの価値観を持て!/國分功一郎「目的への抵抗」

今春、國分功一郎「暇と退屈の倫理学」の文庫化を機に再読、 蔵書に加えてまもなく、新潮新書から新刊が出たので手にとった。 國分功一郎「目的への抵抗」 読み始めてみると、その内容の半分超は、 おととし...
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将来の災害リスクと向き合う難しさ/高嶋哲夫「富士山噴火」

太陽フレアによる大停電SF(伊藤瑞彦「赤いオーロラの街で」)に続いて、 こちらはより身近な自然災害を描いた、 高嶋哲夫「富士山噴火」 南海トラフ大地震の惨劇から約3年、富士山が不気味に動きはじめ...
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太陽フレアによる大停電を描いたSF/伊藤瑞彦「赤いオーロラの街で」

SF小説から将来起こりうるリスクを学ぶことができるのでは? 最初に手に取った一冊は、巨大な太陽フレアによって変電設備が破壊され、3年以上復旧の目処が立たない状況を描いた、 伊藤瑞彦「赤いオーロラの...
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ユダヤ人も危惧するイスラエルの現状/シルヴァン・シペル「イスラエルvs.ユダヤ人」

断片的に伝わるイスラエルに関するニュースに違和感を覚え、ゴールデンウィーク中にイスラエル関連書を読んでみた。 ダニエル・ソカッチ「イスラエル 人類史上最もやっかいな問題」 シルヴァン・シペル「イスラ...
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ヌリエル・ルービニ「MEGATHREATS 世界経済を破滅させる10の巨大な脅威」

ヌリエル・ルービニ博士と言えば、2006年頃からサブプライムローンの拡大と住宅バブルを警告し続けた人物。 当初は頭のおかしい学者と軽んじられていたが、2008年9月にリーマン・ショックが起きると、予言...
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浜辺真紀子「株主との対話ガイドブック」

2000年から約20年間、ヤフーのIRを担当されていた、浜辺真紀子さんから新刊本をいただいた。 「株主との対話」ガイドブック ターゲティングからESG、海外投資家対応まで 先日、rennyさんとのポ...
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世界史の学び直しに「もういちど読む山川世界史プラス」

人の記憶はあいまいだから、繰り返し学ぶしかない。とはいえ何度も同じ本を読むのは飽きてしまう。 最近、国際情勢に不穏な動きが満載なので、歴史的背景も踏まえて、未来を考え続けなければと、世界史を現代史か...
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古代種を失えば、その食物は消滅する?/ダン・サラディーノ「世界の絶滅危惧食」

動植物の大量絶滅の話を見聞きするようになって久しいが、なぜか頭の中で食べものと繋がりにくいのは私だけだろうか。でも最近ようやく、天ぷらを通じて異変が身近になってきた。 「きす」以上に深刻な「めごち」...
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文庫化を機に「暇と退屈の倫理学」を蔵書に加える。蔵書のジレンマ…

國分功一郎「暇と退屈の倫理学」の3周目を終えた。 単行本で最初に出たとき、増補版は図書館で借り、文庫化を機会に購入して、線を引いたり付箋を貼ったり。 ここだけ切り出すのは著者の本意ではないことは明らか...
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半導体株投資への夢広がる! 菊池正典「半導体産業のすべて」

経済誌等の特集を読んで、なんなとく分かった気になる。でも実際に関連企業のIR情報を読み始めると分からなくなる。理解できないものには投資しないのが鉄則だからとあきらめて、後々、その企業の成長と株価の上昇...
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美意識のありか/芥川喜好「時の余白に 続々」

みすず書房から出版される翻訳経済書に良書が多い。たとえばブログで紹介してきた以下の本が該当する。 トマ・ピケティ「21世紀の資本」 ダイアン・コイル「GDP」 アダム・トゥーズ「暴落」 ウィリアム・...
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トランプ誕生までの政治的背景/スティーブン・レビツキー&ダニエル・ジブラット「民主主義の死に方」

トランプ大統領任期中の2018年に出版された、 スティーブン・レビツキー&ダニエル・ジブラット「民主主義の死に方」 昨年、トランプ誕生までの思想的背景について学んだが、こちらはアメリカの政治の仕組み...
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バーチャル美少女ねむ「メタバース進化論」

自称・世界最古のVTuberの著作「メタバース進化論」。 この世界の住民が書いているだけあって、とても分かりやすい。最も印象的だった一文は、 「メタバースは現実のコピーではなく「なりたい自分」でいら...
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億万長者の罪を描いた、ピーター・S・グッドマン「ダボスマン」。

ニューヨーク・タイムズの記者が書いた ピーター・S・グッドマン「ダボスマン」 副題は「世界経済をぶち壊した億万長者たち」。 ダボスマンの意味するところは、 当初…「世界経済フォーラム年次総会」(通...
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美術鑑賞で観察力を鍛えるのが流行?

年末年始に似たような内容の本をセットで読んだ。 エイミー・E・ハーマン「観察力を磨く名画読解」 神田房枝「知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法」 どちらもAmazonのレビュー投稿数...
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読んだ本と振り返る2022年

元旦にこれから学ぶべきは、真理に迫る学問は、人間の内と外の先端を探求する分野では? 人間の内側を突き詰める…脳科学 人間の外側を突き詰める…宇宙物理学 なんてことを書いたのだが、宇宙物理学の壁は厚い...
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多神教は新興宗教にだまされやすい?

長沼伸一郎「世界史の構造的理解」を読んでいて、ふと思ったこと。 著者はユダヤ教、イスラム教、キリスト教が、なぜ同じエルサレムで生まれたのか?を経済と結びつけて説く。 エルサレムはメソポタミアとエジ...
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チャールズ・スペンス「センスハック」

「センスハック」の言葉の意味がよく分からず、また邦訳の副題が「生産性を上げる究極の多感覚メソッド」と、安っぽいビジネス書の匂いがして、見向きもしていなかった一冊。 しかし最近、著者がチャールズ・スペン...
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安全資産・リスクオフとしての「円買い」はどこへ行ったのか?

今年4月に1ドル125円を超えた円安になり、これまで歓迎されてきた円安が、世間で警戒されるようになった。 歓迎されなくなった円安。貿易統計を眺める。(22/04/17) 私自身は6月になって1ドル1...
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100ページで思想家「現代新書100」。ショーペンハウアーを100円で読む。

9月13日創刊の講談社現代新書の「現代新書100」。今こそ読まれるべき思想家を100ページでまとめるシリーズだ。 創刊前の先行配信で、梅田孝太「ショーペンハウアー」が、電子版100円キャンペーンだった...