忘れていたこの感覚! 宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」

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全国の書店員が投票で選ぶ本屋大賞に輝いた、
宮島未奈「成瀬は天下を取りにいくを読んだ。

先日テレビ番組で、この小説の舞台となった滋賀県大津が、
聖地巡礼で盛り上がっているという特集を見たのがきっかけ。

普段はほとんど小説を読まないけど、なにか気になって。
そして最近、忘れていた感覚を思い出すきっかけになった。

以前の私はこの小説の主人公、成瀬のような人生を送っていたはず。
思い立ったら周囲にどう思われようと気にせず突き進む。
とくに30代の頃はこの手のエピソードが満載だった。

  • リーマン・ショックに遭遇したら、「投資の研究でノーベル経済学賞を獲れそうな気がする」と1ヶ月後に試験がある大学院を受験して合格する。
  • 初めて京都旅行へ出かけ、日本文化の探求にハマり、いったん帰宅して、再び翌週も京都旅へ出かける。
  • 株式投資が軌道に乗り、配当収入が増えてきて、もともと35歳で隠居も考えていたからと、給与収入を手放し、安価な報酬で経営難のNPOの運営を引き受ける。
  • 料理を身につけたいからと、包丁を持ったこともないのに、江戸時代から続く本格的な料理教室の門を叩く。
  • 交際ゼロ日で結婚を決める。

40代になってから、大人しくなりすぎたことを反省した。
そして小説にはこういう効果があるのか!と認識した。

成瀬は天下を取りにいく
新潮社
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