宇宙の歴史と超弦理論/野村泰紀「なぜ宇宙は存在するのか」

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野村泰紀なぜ宇宙は存在するのか

YouTubeに登場した著者の話にわくわくしたので、
はじめての現代宇宙論」と副題の付いたこの本を読んでみた。

すべてを理解するのは難しかったが、
宇宙論の本をたくさん読むうちに分かってくると思うので、
とりあえず今の時点でポイントだと思った部分をメモ。

宇宙の大まかな歴史

  1. 宇宙は誕生後10のマイナス38乗秒から10のマイナス26乗秒のどこかで、指数関数的に急膨張した。(インフレーション)
  2. この膨張に関与したエネルギーが熱エネルギーに変換されることで、高温高密なビックバン宇宙への転換が起きた。
  3. ビックバン宇宙がさらに膨張を続け、それに伴い冷やされていき、現在の摂氏マイナス270度程度の宇宙へ

私の個人的な言葉のイメージでは、
ビックバンが「ドカーン!」というものだったので、
それはインフレーションであることを認識した。

「ビックバンが始まる前の宇宙は、インフレーション状態にあった」

という表現が宇宙誕生の頃を表すものとして正しいとのこと。

宇宙エネルギー密度の組成

  • ダークエネルギー 69%
  • ダークマター 26%
  • ガス 4.4%
  • ニュートリノ 0.1~1.6%
  • 星と銀河 0.4%

私たちが宇宙という言葉から思い浮かべるのは星や銀河。
でもそれは宇宙全体で見ると不純物にすぎない。

なんとなく禅に特徴的な「無」の思想に通ずるように思う。
自我や執着など心の中にある固定観念を極限まで捨てることで、
自己の本質を捉える(仏を感じる)ことができる、という考え。
私たちの本質とはしょせん、宇宙の塵なのだから。

ダークマター

  • 星などの中に存在する物質の質量をすべて足していっても、重力から計算したあるべきはずの質量に及ばない(重力欠損問題)。
  • 銀河団のなかに銀河以外の重力の源、つまり質量が存在している。この見えない質量を構成している物質がダークマター。

ダークエネルギー

  • 宇宙は加速膨張している。このことは宇宙には何か物質以外のもの(重力のもとで斥力として働くもの)が満ちていることを意味している。
  • ダークエネルギーの正体の有力候補は「真空のエネルギー」

超弦理論

  • ほぼ唯一の完全な量子重力理論。
  • この理論が数学的に無矛盾であるためには、空間9次元、時間1次元の10次元でなければならない。
  • 私たちの知覚できる4次元時空に、6次元の小さく丸まった余剰な次元が付随している。「カラビ-ヤウ多様体」
  • 4次元時空に現れる素粒子の種類や質量、また真空エネルギー密度の大きさといった性質は、6次元空間の構造で決定されている。

子供の頃から超弦理論(超ひも理論)には興味津々。
細かい内容はよく分からないけど(笑)

私が中学1年の時、数学の先生が学期末に突然、
「ひも理論研究のため退職し、ノーベル賞を目指します!」
と宣言して学校を去っていったことがきっかけ。
その林忠一郎先生は現在、日本女子大学の教授。

超弦理論の重要性を本書から引用すると、

「もし超弦理論の予言と加速膨張する時空の解析を真剣に取ったとすれば、無数の異なる種類の宇宙が次々と作られていくという描像を示唆しているように思われる。」

ここから「マルチバース宇宙論」につながっていくのだが…
私たちの宇宙は無数に存在する泡宇宙のひとつ?
あんまりイメージがわかなくて、、、もっと学ぼう。

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