読んだ本と振り返る2024年

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これまでは年に何冊の本を読むのか、正確な数字は把握しておらず、
「図書館で借りるのが200冊くらい、あと購入と再読で30~40冊かな?」
ぐらいの受けごたえをしてきた。

でも今年から図書館のWebサイトから貸出記録が確認できるように!
本日12月21日時点で貸出冊数182冊と表示されているので、
だいたい年間200冊ぐらいの感覚で正しかったようだ。

その中から今年、印象に残った本を以下にまとめておこう。

新刊本

まずは今年のベストセラーから2冊。

前者は2024年の本屋大賞に輝いた小説。
思い立ったら周囲にどう思われようと気にせず突き進む主人公の姿が、
30代の頃の自分に重なり、最近の私はおとなしすぎる!と反省した。

また「eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)」の圧倒的人気は、
「タイパ」や「コスパ」重視の世の中と関係があるはずと、
これらの現象についての関連図書を読み進めていたところ、

ちょうどいいタイミングで発売されたのが後者の一冊。
読書離れを労働や自己実現の切り口で説いたところが新しかった。

今は仕事で自己実現が重視される時代だから、
仕事に関係がありそうな知識に最短で辿り着きたい。
だから余計な情報が多い読書に時間を充てることができない。
私たちが自己啓発の手段として求めるものが、
読書が有効だった「教養」から「情報」に変わったのだ。

というのがタイトルの問いに対する回答になっている。

この他に印象的だったのは、

前者は恋愛を切り口にしたことで哲学者の主張が理解しやすく、
後者は脳科学者による高校生向けの講義録で分かりやすかった。

再読本

今年は年始から運用成績が好調すぎたことを不気味に感じ、
こんな時は古典を読むことが、投資行動の一環に組み込まれている。
そんな中で一番響いたのが、モンテーニュエセー」の一節。

「しょせんは偶発的な、自己の外部にある幸福は、われわれにとって快適であるかぎりにおいて利用すべきではあるとはいえ、それを自分の主要な土台にしてはいけない。」(孤独について)

「勝ち負けに恬淡としている人は、つねに自分を失うことがない。むきにならず、熱くならないほどゲームを有利かつ確実に進められる。」(自分の意志を節約することについて)

モンテーニュが読書の素晴らしさを説いた話もぜひ。

続いての再読本は、本村凌二教養としての世界史の読み方
2017年に出版された本が、今年文庫化されたのを機に再読。
この本はやはり素晴らしかった!
年度別のオススメNo.1.書籍はこの一冊を選ぶことにした。

最後に今年8月、松岡正剛さんが亡くなった。
私の投資家人生で大きな影響を受けた人物は、同じ業界の人ではなく、
将棋の羽生善治さんと、松岡正剛さんのお二方。

読書好きにとっては、好奇心を掻き立ててくれる最高の存在だった。
この人を追いかけていれば、新しい発見がありそう!って感じ。
松岡さんの著作を手に取ったことがない方には、
松岡正剛「17歳のための世界と日本の見方」をおすすめしたい。

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