世の中のことをもっと知りたい!
株式投資と出会ったことで開いた知的冒険への扉。
「投資」を過激に追求したら(なぜか大学院にまで突入)、
もうひとつの中心テーマ「日本」が現れてくる。
関心事の広がりを図解するとこんな感じだ。
日本をいかにして読み解くか?
これまでは平安なら和歌、鎌倉は禅、室町は茶道…
というように時代ごとテーマを決め、
そしてそれを貫く日本の美意識を探究してきた。
でも1つのテーマで日本の現在・過去・未来を見てみたい。
そして特に「日本料理」を追求しようと定まった2014年。
以前は「味わう」ことしかしていなかったけど、
食材や料理の「歴史を調べ」、自分でも「料理する」!
そんな私が今年、読んだ中で一番オススメする一冊は、
京都で約80年続く料理屋「木乃婦」の3代目が書いた、
- 髙橋拓児「10品でわかる日本料理」
たとえばこれは今年秋の菊乃井のメニュー。
今までは「八寸」が何だか分からず食べていたけど、
この本を読めば、
- 八寸の「寸」は3.03cm。おおよそ口の横幅。
- 茶懐石。千利休が生みの親。
- 一期一会の想いを込めて旬の食材で作った酒肴。
なんて背景が分かり、料理がより美味しくなる♪
この感覚が共有できる人への贈答用の一冊だ。
より幅広く個々の食材・料理について、
もっと詳しく歴史や背景を知りたい場合は、
- 宮崎正勝「知っておきたい『食』の日本史」
- 小泉武夫「食と日本人の知恵」
そして様々な食材が和歌に詠われた万葉集を読み解く、
- 庵野卓「食の万葉集」
の三冊が大変興味深い内容。
また日本料理を自分で作るという観点からは、
やっぱり「だし」の取り方と食材が大切だから、
- 熊倉功夫・伏木亨 監修「だしとは何か」
歴史・食文化をはじめ味覚・嗅覚や産業に至るまで、
多くの専門家により執筆された百科辞典のような本。
美味しい「だし」だけでも極めてみたいなぁ。
最後に食と科学との深い関係を知った今年。
実は私が料理教室に通い始めたのは、
スザーナ・エルクラーノ=アウゼルのTED動画を見た後に、
菊乃井での晩ご飯が美味しかったのがきっかけ。
今さら料理の腕を極めることは難しいから、
これまで通り美味しい日本料理を食べ歩きながら、
来年は科学的にも攻めてみたいなぁと考えている。
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