お薦めの本

産業革命とは何だったのか?/長谷川貴彦「産業革命」

「産業革命以来の○○」「第○次産業革命」…等々、イギリスの産業革命を起点にした記述を多く見かけるが、そもそも世界史・経済史における産業革命の位置付けを知らない。 小川幸司&成田龍一「世界史の考え方」を...
社会や政治の問題など

コミュ力重視の社会が、発達障害を病気に追い込んだ。

近年、精神疾患と診断される人が増加したのは一体なぜか?(64歳未満の外来患者…2002年162万人→2017年244万人) 精神科医、熊代亨が記した「健康で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについ...
道元「正法眼蔵」

道元の遺言? 八つの大切なこと/正法眼蔵・八大人覚

道元の大著「正法眼蔵」の最終巻「八大人覚」は、釈迦入滅直前の説法「仏遺教経」からの引用が主だが道元絶筆の教えとして、遺言ととらえることもできるという。 「八大人覚」とは「八・大人・覚」であり、ここでい...
日記と雑談

演奏家なしに不朽の名曲は生まれない/チャールズ・ローゼン「演奏する喜び、考える喜び」

ピアニストで音楽研究家のチャールズ・ローゼン(1927~2010)が、1993年のインタビューで語った内容をまとめた一冊、 チャールズ・ローゼン&キャサリン・テマーソン「演奏する喜び、考える喜び」 私...
投資や経済の話題

為替相場への雑感。通貨分散とJリーグ。

2022年は急速に円安が進み、見解を問われることもあるけど、株価以上に情報が複雑に絡み合う為替はまるで分からない。 その証に資産形成には通貨分散が大事という教えに従って、本格的に取り組んだ頃の換算レー...
お薦めの本

小川幸司&成田龍一「世界史の考え方」は、視野が広がる良書!

今春より18世紀以降の近現代史は日本史と世界史に分けず、「歴史総合」という新しい科目で、高校の授業がされているらしい。 それに合わせた岩波新書のシリーズ本「歴史総合を学ぶ」の第一巻、「世界史の考え方」...
日本の歴史と文化

ケヴィン・ケリーから見た日本の独自性

テクノロジーの分野の「予言者」とも称される、ケヴィン・ケリーへのインタビューをまとめた一冊、 ケヴィン・ケリー「5000日後の世界」 インタビュアーが日本人ということで日本にも言及している。 「一番重...
日本の美意識

日本文化に日本株の投資テーマを探して

rennyさんとのお話のなかで、日本文化と株式投資の関連について、扇子や仏壇を例にあげて、日本の強みを探れるのでは?と話した。このあたりをもう少し広げて紹介しておこう。 日本文化を読み解くと「ちいささ...
兼好法師「徒然草」

徒然草に学ぶ、金銭感覚と投資の心得。

rennyさんとのお話の中で「徒然草」に触れたので、お金や投資に関連する部分についてまとめておこう。 理想的な金銭感覚 兼好法師の生きた14世紀前半は、貨幣経済が本格的にはじまった頃。徒然草の中にも金...
世界を読み解く方法

好奇心の羽を広げて直感を磨く/羽生善治「直感力」

羽生善治さんの書籍を再読・編集するのが止まらなくなってしまい。今回は2012年に出版された「直感力」より。 羽生さんが「直感」をテーマに執筆することになったのは、 おそらく2005年出版の「決断力」で...
世界を読み解く方法

選択に迫られた時に読み返す、羽生善治「大局観」。

私が投資に前のめりになるのは、株式市場が暗いムードの時なので、欲しかった企業の株価がどれもお買い得に見えて絞るのが難しい。選ばなかった方の企業の株価が上昇してしまったり…(苦笑) 星の数ほど多くの手か...
世界を読み解く方法

羽生善治「決断力」に学ぶ、情報との向き合い方。

羽生善治さんの「決断力」が出版された2005年当時は、家庭向けのインターネットの人口普及率が70%を超えた頃。(2001年は44%だったが、その後ADSLや光回線の普及で急上昇。) それまで一般市民の...
世界を読み解く方法

私にとって最高の投資指南書、羽生善治「決断力」

私が投資家人生で一番参考にしている方は、 ウォーレン・バフェットさんよりも、将棋の羽生善治さん。 2005年に出版された「決断力」との出会いにはじまる。 この本を手に取ったきっかけは、とてもふざけたも...
中国古典

柳緑花紅真面目。「しんめんもく」と「まじめ」。

柳緑花紅真面目(柳は緑花は紅、真面目) 宋代の詩人、蘇東坡(1037~1101)の詩の一節とされる。(レファレンス共同データベースによると、出典不明で作者は謎) 蘇東坡の詩は仏教の経典や語録を題材にし...
投資や経済の話題

投資をはじめた頃、固定電話回線でネットに接続していた。

昔のことを振り返っていて、そういえば!と思い出したことが表題。 たしか2000年に株式投資をはじめて1年間ぐらいは、固定電話回線でインターネット接続していたと思う。 だからネット接続するにも、○分○円...
投資や経済の話題

2000年頃、日本企業が描く未来にワクワクがあった

より多くの方が株式投資で資産形成という気付きに出会うために、ポッドキャストもあったらおもしろいかも、ということで、今春からrennyさんとの対話を収録・発信を試みている。 これからしばらくは私のプロフ...
世界を読み解く方法

歴史に法則はない/カール・ポパー「歴史主義の貧困」

久しぶりにカール・ポパーの「歴史主義の貧困」を再読。 前回の読書メモは、序章をちぎっているだけなので、 おそらく中身はよく理解できないまま挫折したものと思われる。 歴史の行く末は予測不能/カール・ポパ...
食文化と美食探訪

一般的なバラより3,840倍も香る「YOKOTA ROSE」

レストランで彩りに使われる食用花(エディブルフラワー)。 このうち農薬不使用のものを販売しているのは、日本で唯一「エディブルガーデン」のものだけらしいと知った。 花びらを洗ってしまったら、ふやけちゃう...
世界を読み解く方法

価値があるとはどのようなことか?

ジョセフ・ラズ「価値があるとはどのようなことか」。 価値(企業価値)と価格(株価)の差異に探すのが投資家の営みだから、この本のタイトルにすごく惹かれたのだけど、理解不能な内容だった。 価値というからに...
お薦めの本

金融の神様は何を間違えたのか?/セバスチャン・マラビー「グリーンスパン」

1987~2006年にFRB議長を務めたアラン・グリーンスパン。 在任中は「神様」や「マエストロ」と崇められていたが、退任直後に起きた金融危機に責任の一端があると指摘され、その評価は失墜。今も功罪の議...