rennyさんとのお話のなかで、日本文化と株式投資の関連について、
扇子や仏壇を例にあげて、日本の強みを探れるのでは?と話した。
このあたりをもう少し広げて紹介しておこう。
日本文化を読み解くと「ちいささ」へのこだわりが、
時代を問わず現れており、
- 中国から伝来した「うちわ」を「扇子」へ改良
- わずかな文字数に世界観を凝縮する「和歌」や「俳句」
- 「仏壇」は「寺院」を縮小した浄土へのどこでもドア
- 景観美を手のひらサイズにした「箱庭」や「盆栽」
- 一品一品に物語が込められた「おせち料理」
これらすべてを一言で表現しているのが、
清少納言が「枕草子」に記した、
「ちいさきものはみなうつくし」
世界をコンパクトに収める「ちひさきもの」への愛。
20世紀は技術の小型化が一大テーマであり、
その時に日本企業が世界を席巻していたのは、
こうした日本の伝統が背景にあったのかもしれない。
今でも電子部品関連で日本に優良企業があるのはこのおかげかも。
また少し前に「おもてなし」というキーワードが流行ったが、
あれは一神教と多神教との違いから生まれてきたものだ。
「主=神」と固定した一神教とは違い、
多神教の日本では神様は時々やってくる客人である。
たとえば神社に常駐する神はおらず、神が訪れた際の宿が神社。
だから客を招くための作法が発達し(※茶道の一期一会など)、
今の日本が海外から観光地として注目されているのかもしれない。
これらの例はおそらくほんの一部だろうが、
経済的に繁栄する分野と伝統的な美意識はどこかでつながっている。
こうした考え方から、投資で日本企業を選ぶ際に生かせるのでは?
そんな風に考えている。
オマケで「ちひさきもの」の話を詳しく紹介した電子書籍がこれ↓
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