読んだ本と振り返る2019年

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神田邦彦「現代文 標準問題精講」

今年は突出しておもしろかった!という本には出会わなかったが、
最も勉強になったという観点での今年No.1オススメは、

大学受験用の現代文の問題集だが、問題を解きながら視野が広がった。

私は大学受験の勉強は歴史と数学しか真面目にやっていなかった。
だから現代文が現代に必要な教養を身につけるための科目、
であることに気付かないまま歳を重ねてしまったのだ。

ここ2,3年は本屋に行くと参考書コーナーもチェックするようにしている。
無軌道に読書を重ねる前にまずは中学・高校時代の勉強に戻る。
その大切さを改めて認識させてくれる一冊だった。

現代文 標準問題精講
旺文社
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秋元雄史「日本美術鑑賞」

問題集ではなく書籍として良かった本は、

白楽天流の「中隠」生活に移行してはや数年。
その贅沢な時間の使い方のひとつは、平日昼間に美術館へ行くこと。

数をこなせば、そのうち美術品の見方が分かるはず、
と思っていたけど、分かったことといえば、
「水墨画の名画には色彩豊かに色付いて見えるものがある」
という奇妙な感覚のみ。(もしかして共感覚?)

ようやく美術鑑賞の助けとなる良書に出会ったことで、
これからの美術館めぐりがより楽しくなりそうだ。

一目置かれる知的教養 日本美術鑑賞
大和書房
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みすず書房の経済書がおもしろい!

2015年にベストセラーとなったが、
読了した人はほとんどいないとされる不思議な本、
トマ・ピケティ「21世紀の資本」を今年、再読した。

ふとこの本の出版社である「みすず書房」の経済書を調べて、
以下の3冊を図書館で借りて読んだ。

どの本も世界経済の現在地を認識する上で必読の一冊と言え、
このうちGDPについては資料として使いたいので手元に購入した。

今年も世界経済は変調をきたすことなく、
奇妙なほど長期間にわたって株式投資で利益が出続ける気持ち悪さ。
その違和感に間違えはなく、油断は禁物であることを確認できた。

GDP――〈小さくて大きな数字〉の歴史
みすず書房
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またブログでは触れなかったが経済関係の良書として、

経済学者が唱えた説と当時の背景が読みやすくまとめられていて、
辞書代わりに使えそうなので、電子書籍と紙の両方を購入した。

名著の再読

古典的名著を自分なりに編集して遊ぶ、というのが私の趣味のひとつ。
今年編集した中でうまくまとめられたのは以下の4つの記事かな。

オルテガ「大衆の反逆」とハンナ・アレント「人間の条件」は、
セットで読むのが絶対にオススメだ。

大衆の反逆 (ちくま学芸文庫 オ 10-1)
筑摩書房
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人間の条件 (ちくま学芸文庫)
筑摩書房
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