日本の歴史と文化

百人一首

百人一首は記憶力ではなく教養を試されるもの

百人一首の本を見つけるとなんとなく買ってしまう。いったい何冊あるのか数えてみると、こんなにあった。水原紫苑「百人一首 うたものがたり」(2021) 最果タヒ「百人一首という感情」(2018) 阿刀田高...
食文化と美食探訪

日本料理×SDGs。プラスチックゴミと養殖魚。

先ごろ視聴した日本料理に関するオンラインセミナーで、SDGs(Sustainable Development Goals)に言及していたのでメモ。和食文化学会シンポジウム柴田書店オンライン日本料理フォ...
美術鑑賞

静嘉堂文庫美術館の移転に思う

静嘉堂文庫美術館が今年閉館となり、展示ギャラリーが丸の内の明治生命館へと移される。その沿革を追っていくと、もともと神田駿河台の岩崎家自邸内に創設したものを、1924年に世田谷区岡本へ移転して現在に至っ...
万葉集

令和の宴会後、大伴旅人が詠んだ梅歌四首

現在の元号「令和」は、太宰府、大伴旅人の館で開かれた宴会の様子が描かれた、「万葉集」巻五「梅花歌三十二首ならびに序」の序文から取られたことは有名。梅の季節ということで、その梅の和歌32首に目を通してい...
お薦めの本

畳敷きの和室を語ることのできる最後のチャンス?/松村秀一・服部岑生「和室学」

2013年にユネスコ無形文化遺産の登録された「和食」。これに尽力した菊乃井の村田吉弘さんは、登録を喜ぶのではなく、「遺産」ということは絶滅危惧種なのだという危機感を持つべき、という話をよくされている。...
新古今和歌集

梅と香と袖の連環/業平「梅の花香をのみ袖にとどめおきて」

伊勢物語の第4段の和歌といえば、古今和歌集の恋五の巻頭にも採られた一首が有名。月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ わが身ひとつは もとの身にして一般的に目にする伊勢物語は藤原定家(1162〜1241)が書...
古今和歌集

古今集「誰が袖ふれし宿の梅」とお香の文化

妻がお香をもらって、「たがそで?」「こきんしゅんじょう?」と何やら調べているので、もしや?と思ったら、色よりも 香こそあはれと 思ほゆれ 誰が袖ふれし 宿の梅ぞも古今和歌集・春歌上巻の和歌の話だった。...
日本の歴史と文化

江戸時代の学びに対する熱意

田中優子×松岡正剛の対談シリーズ第二弾「江戸問答」。私塾や藩校の話の中で、大分県日田の「咸宜園」が、関東や東北からも門下生を5,000人近く集めたことを例に、「江戸時代の学問の目的は聖人(立派な人)に...
食文化と美食探訪

2020年の美食探訪

今日のお昼で今年の外食の予定が完結したので一年のまとめ。外食に出かけるには少し覚悟が必要になったこともあり、数えてみれば、今年の外食回数は前年比で4割減になっていた。とはいえ「食べて応援したい!」とい...
食文化と美食探訪

サステナブルなレストランとは?(レフェルヴェソンス・生江シェフ)

味の素食の文化センターが開催する食文化にまつわるシンポジウムが、今年はオンライン配信に変更されて便利になった。今回のテーマは「食のサステナビリティ」。ちなみに去年の参加メモは、髙橋拓児「日本料理の料理...
日本の歴史と文化

連歌に対する感覚の不思議。海外の文芸人には恥ずかしい行為?

村井康彦「武家文化と同朋衆」を読んでいて、なんだか不思議に思った「連歌」に対する感覚の国際比較。以下の4人がホテルに閉じこもり、連歌を試みたところ、オクタヴィオ・パス(メキシコ人)エドアルド・サングネ...
食文化と美食探訪

家庭との同化を目指したホテル/森裕治「山の上ホテルの流儀」

「Go to トラベル」の都民割が追加されると聞いた時に、真っ先に思い浮かべたのが「山の上ホテル」。客室数が35室に対して7つのレストランとバー。客室に対して飲食店の数が妙に多く、「てんぷら山の上」は...
日本の歴史と文化

もてなせば買収可能? 疫病神退散の日本文化

天然痘に襲われた平城京で行われた「道饗祭(みちあえのまつり)」。病気をもらたす疫病神をもてなして帰ってもらおうという祭祀。先日その存在を初めて知って、おもしろいなぁと思ったけど、そういえば京都の祇園祭...
食文化と美食探訪

天然痘が変えた奈良時代の食卓の形

奈良文化財研究所が公開した「奈良の都の暮らしぶり」がおもしろい。COVID-19に関連して特別興味深いのはP28からの「平城京の疫病対策」。感染者が使用した食器は廃棄737年に天然痘で藤原四兄弟が相次...
日本の美意識

1979年出版の朝日選書「日本の色」の復刊を求む!

日本の色彩感覚の歴史を学びたいと思い、いろいろな本を集める中、1979年出版の朝日選書「日本の色」がとんでもない逸品だった。冒頭数十ページの座談会「日本の伝統文化と色」の出演者が豪華!日本文化に関心が...
美術鑑賞

山水画と洛中洛外図の対比/花田清輝「金いろの雲」

美術館に「洛中洛外図屏風」が飾られると、当時の風俗が読み解けるとの観点から、この部分にこんな人々が描かれているよ、と案内が付けられていて、それはどこだ?とキョロキョロしながら鑑賞するのが定番。しかしこ...
日本の美意識

日本語の色名称の起源は光と影「明・暗・顕・漠」

日本の色に関する言語の変遷を知りたいと調べていたら、佐竹昭広(1927~2008)の「古代日本語における色名の性格」が、ぜひとも読むべき論文らしいのだが、手に入りづらい。(岩波現代新書「万葉集抜書」に...
日本の美意識

建礼門院右京大夫の見た空の色

前回に引き続き「建礼門院右京大夫集」の星夜の話。今日は「色」に着目して編集してみる。「空を見上げたれば、ことに晴れて、浅葱色なるに、光ことごとしき星の大きなる、むらなく出たる、なのめならずおもしろくて...
めくるめく和歌の世界

建礼門院右京大夫の見た星空

古代日本は星に対する関心が薄かった?かつての「広辞苑」編者、新村出(1876〜1976)は、古代日本の星に対する関心の薄さを指摘した。 「支那の星学説、占星術及び星辰崇拝が輸入されないうちの、日本人が...
めくるめく和歌の世界

後拾遺和歌集の中秋の名月

今年は明日が中秋の名月(旧暦八月十五夜)ということで、去年、手に入れた岩波文庫の「後拾遺和歌集」から、中秋の名月を詠った和歌を抜き出してみた。まずはおさらい。勅撰和歌集での月の和歌が増えはじめるのが「...