日本の歴史と文化

食文化と美食探訪

辻留・辻嘉一 語録 料理秘伝

そういえば最後に赤坂「辻留」に訪れてから8年以上経つ。その間に魯山人に師事した三代目の辻義一さんは引退し、今は代替わりをされて、四代目は辻家ではない方になっているようだ。 初代・辻留次郎さんが京都で仕...
日本の美意識

語源に学ぶ「しあわせ」のかたち。為合わせ・仕合わせ・幸せ。

中島みゆき「糸」にこんな一節がある。 縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます 「幸せ」ではなく、「仕合わせ」と表現し、 さらに語源をきちんと意識した深い...
食文化と美食探訪

ペアリングとは違う、お茶と料理のマリアージュ。

ひらまつ。私にとって唯一の「塩漬け株(買値から6割下落を放置)」。でも株主優待のためだけに保有していたおかげで、いい経験ができた。 リストランテASOで「ひらまつ茶宴」という株主向けパーティーに参加...
日本の神様と昔話

勝利祈願の八咫烏。神話のカラスは太陽神と結びつき、情報をつかさどる。

サッカー好きにとっては、熊野といえば八咫烏。日本サッカー協会のシンボルマークである。 現地に赴いたのを機に、なぜ八咫烏が勝利祈願とつながるのか、 古代神話におけるカラスの立ち位置などを整理してみ...
日本文化探究の旅

伊勢参り・熊野詣の御朱印をふりかえり

長期旅行の楽しみの一つは御朱印めぐり。いただいてきた御朱印をふりかえって雑感。 伊勢神宮関連の御朱印は簡素。引き算の美学なのか、参拝者が多いからなのか。   COVID-19襲来以降の傾向なのか...
日本文化探究の旅

熊野詣。観光気分で訪れたら過酷だった。

久しぶりに歴史・文化探求の旅に出かけた。伊勢参りと熊野詣がメインだったのだが熊野が過酷だった。 熊野古道を歩いてみたいなと思っていたが、終わりの見えないゴツゴツの岩に恐怖して早々に断念。 神倉...
美術鑑賞

ディオール展。通常の美術展とは客層がだいぶ違った。

5月28日まで東京都現代美術館で開催されている「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」を昨日鑑賞。 ちなみに今日10時から5月分の拝観チケット販売がはじまって、あっという間に売り切れた!と話題...
古今和歌集

古今和歌集に詠まれた「桜色」

桜の季節になると和歌とたわむれたくなるもの。今年の東京の桜は満開になった直後から雨が続いている。雨がやみ、お花見日和になる頃には、桜は散り始めだろうか。 というわけで、まもなく散ろうとする桜歌を鑑賞す...
日本の神様と昔話

神道・仏教・キリスト教合同の3.11鎌倉の祈り

毎年3月11日になるといろいろな形の追悼を目にする。何かで耳にしたことのあった、鎌倉の宗教者の集いを、円覚寺のYouTubeで目にして、これはすごいなと感じた。 2011年4月11日に鎌倉市内の神道、...
食文化と美食探訪

経産牛を食べる。フランスでは当たり前。日本ではサステナブル?

最近、レストランの肉料理に「経産牛」が提供されることが増えてきた。経産牛とは出産を経験した雌牛のこと。 たくさん子供を産んだ牛は、やせ細って肉量が獲れないため、加工品にしかできないからと、日本では価値...
日本の神様と昔話

伊勢神宮はどうしてあの場所に?

先日、NHKスペシャルで南海トラフ地震の特集を見て、ふと思う。伊勢神宮は妙に都から離れているが、災害に強い場所とは言えない。検索してみると、いくつか過去の被災の記録も見つかる。 伊勢神宮外宮の被害か...
日本の神様と昔話

神道は宗教ではなく信仰と呼ぶのがふさわしい

はじめての伊勢・熊野詣の事前学習として、関連タイトルの本を片っ端から図書館で借りて読んでいる。 普段だったらこのタイトルは怪しくて、読まないよなぁという一冊。 吉川竜実「いちばん大事な生き方...
食文化と美食探訪

世界一のレストラン「Noma」閉店の裏には労働問題?

The World's 50 Best Restaurantsで幾度も世界一となり、ミシュランガイドでも三つ星を獲得している、デンマークの「Noma」が2024年に閉店するという。 閉店後は「フードラ...
古今和歌集

古今和歌集に記憶の大切さを学ぶ

インターネットとGoogleの検索窓を手に入れたのに、どうして私たちは記憶という面倒事から逃げられないのか? そんな疑問が頭をよぎることもあるが、古今和歌集を読んでいると、記憶の大切さを再認識させられ...
日本の美意識

紀貫之。日本語と季節感の原型を創った偉人。

日本史上、あなたがNo.1.だと思う偉人は誰か?と問われたら…紀貫之(872~945)と足利義政(1436~1490)の2人で迷って、最終的に紀貫之の方を選ぶかなぁ。 文学や言語の歴史に精通しているわ...
食文化と美食探訪

2022年の美食探訪

2020年春のCOVID-19襲来以降、外食の回数は減った。 おそらくこのまま2019年以前には戻ることはないかな。 というのも、 週2で野菜の宅配をとるようになり、食材を無駄にしないよう...
お薦めの本

多神教は新興宗教にだまされやすい?

長沼伸一郎「世界史の構造的理解」を読んでいて、ふと思ったこと。 著者はユダヤ教、イスラム教、キリスト教が、なぜ同じエルサレムで生まれたのか?を経済と結びつけて説く。 エルサレムはメソポタミアとエジ...
食文化と美食探訪

国宝を超える感動! ぽん多本家のキスフライ

東京国立博物館 創立150周年記念の国宝展。 昨年、企画が発表されて以来、ワクワクして待っていた展示を、鑑賞することができたのだが、なぜだか心を動かされず、あれれ…。 もしも料理屋のコースがメイン...
日本の歴史と文化

お風呂に入れず、湯治と玉造温泉の凄さを知る。

工事中のトラブルで一晩、給湯器が使えない事態に遭遇し、たった一日お風呂に入れなかっただけで、体調がすぐれなかった。 しかしおかげで今までピンと来ていなかった「湯治」に納得した。 日本人はいつ頃からお風...
食文化と美食探訪

「きす」以上に深刻な「めごち」。江戸前の天ぷらが消滅の危機。

「てんぷら前平」で美味を堪能し、前平智一さんのお話を伺っていると、東京湾の異変を実感させられ、いろいろと調べたくなる。 千葉県竹岡港で揚がる「鱚(きす)」について伺ったのがきっかけで、その後も情報を...