美味学の永遠の基礎/ブリア・サヴァラン「美味礼讃」

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レベッカ・L・スパング「レストランの誕生」で、
18~19世紀のレストラン事情に触れたら、
ブリア・サヴァランの「美味礼讃」を読み返したくなった。

現在、サヴァランといえばケーキ屋のショーケースに並ぶお菓子。
あのフランス菓子はナポレオン前後の法律家の名を取ったものだ。
食通の彼が人生の集大成として書き残したのが「美味礼讃」(1825)。

その序文には「美味学の永遠の基礎」として20ヶ条が掲げられている。
気になるものをいくつかピックアップ。

3.国民の盛衰はその食べ方いかんによる。

日本は食糧自給率が低いのに(←計算方法が恣意的で微妙だけど)、
訳が分からないほど大量に食べ残して捨てている。。。

※詳しい資料…農林水産省「食品ロスの削減に向けて」

食材を使い切る、日本料理の美意識はどこへいったのだ(涙)
おそらく時間に追われる私たちが家庭料理を放棄し、
コンビニ惣菜に頼り始めたのが要因の1つなのだろう。
北大路魯山人の警告がさらに悪い形で具現化したのが食品ロスかも。

4.どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言いあててみせよう。

7.食卓の快楽はどんな年齢、身分、生国の者にも毎日ある。他のいろいろな快楽に伴うことも出来るし、それらすべてがなくなっても最後まで残ってわれわれを慰めてくれる。

8.食卓こそは人がその初めから決して退屈しない唯一の場所である。

座右の銘はなにか?と問われると真っ先に浮かぶのは、

「人は1日に3回も幸せになれるチャンスがある」

だから食事の時間を何より大切に。
豊かな人生かどうかは食事にかける時間の長さで分かるもの。
(ちなみに日本人の食事の時間は国際比較で長い方→関連記事

9.新しい御馳走の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである。

20.だれかを食事に招くということは、その人が自分の家にいる間じゅうその幸福を引き受けるということである。

平日は家でご飯を作って、土日のどちらかは妻と美食探訪。
食に関してはそんな日常を送っているけど、
料理人という仕事は本当に素晴らしいと思う。
そしてそれに気が付くには自らも包丁を握らなければならない。

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