国立科学博物館の特別展「和食」

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国立科学博物館で開催中の特別展「和食を鑑賞。
とても良かったので、公式ガイドブックも買った。

「科学」博物館だから最初の展示は「水質」。
日本は基本的に軟水だが、水の硬度には地域差がある。
熊本県(阿蘇山)、関東ローム層(富士山)の一体は、
火山性の堆積物により他の地域よりも水の硬度が高い。

赤坂の菊乃井は毎日、京都から水を運んでいると聞いたことがある。
美味しい出汁をひくには水が柔らかいことが重要なのだ。

また展示物でとくに目を引いたのが「だいこん」。
大根は地中海沿岸で生まれ、奈良時代以前には日本に渡来。
現在の日本は世界にも類を見ない多様な大根が収穫される。
地域ごとの大根がズラリと並んだ展示は圧巻。

近年は青首大根が大量生産されているが、
地域ごとの大根にに違う味わい、適した料理があり、
食材の多様性が豊かな和食文化に繋がることがよく分かる展示。

和食のユネスコ無形文化遺産の登録からちょうど10年。
文化遺産登録の頃によく言われていたのは、
日本人が共有してきた食が絶滅危惧だから「遺産」なのであり、
今後は継承の活動をしていかないとマズイよね、という話。

その後の10年で訪日旅行客は和食に対して本物志向になったが、
私たち日本人は意識が変わったのかどうかはよく分からない。
そして農林水産業に携わる方々の高齢化や気候変動によって、
和食の土台となる豊かな食材がどのような影響を受けるのか?

いろいろ心配したところで、できることと言えばひとつだけ。
家庭料理を通じて自然や文化との繋がりを手放さないことだろう。

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