和食の無形文化遺産登録から10年。何が変わった?

この記事は約2分で読めます。

和食のユネスコ無形文化遺産登録10周年を記念して開催された、
日本料理人によるパネルディスカッションをオンライン視聴。 パネリストが超豪華。

  • 髙橋拓児さん(「木乃婦」三代目)
  • 中東久人さん(「美山荘」四代目)
  • 高橋義弘さん(「瓢亭」十五代目)
  • 柳原尚之さん(近茶流宗家 柳原料理教室主宰)

10年前と何が変わったのか?という振り返りが興味深かった。

10年間で和食を取り巻く環境はどう変わった?

  • 海外の日本料理店が、約56,000軒から約160,000軒に増えた。
  • 外国籍の料理人が競う和食ワールドチャレンジ。10年前は誰がマシか?と消去法で勝者を選んでいたが、今はかなりレベルが上った。
  • 海外の日本料理屋のレベルも上がっている。以前は日本人が現地に行って教えなければダメだったが、今は海外から日本に学びに来るようになった。
  • 訪日海外客でリピート客が現れ始めた。靴を脱ぐ、箸を使うことは理解した上で来店するようになった。海外の人が本物志向になってきたから、日本人が和食の良さをちゃんと分かっていなければならない。
  • 大学の講義で料理がテーマになり、学問として扱われ始めた。2018年、立命館大学に食マネジメント学部が設置される。現在、髙橋拓児さんが講義を担当している。

私と和食の10年

私が懐石料理屋に通い始める初めの一歩もちょうど10年前。
手元の記録だと、2013年4月に赤坂の菊乃井へお邪魔している。
詳しくは思い出せないけど、ユネスコ登録に力を入れる、
村田吉弘さんの姿を何かで見聞きしたのがきっかけだったのかも。

そこから4年ほど菊乃井で懐石料理をいただき、
村田さんにお話を伺ったりして(→正しい松茸の土瓶蒸しとは?)、
懐石料理をいただくにあたっての基礎を学ばせてもらった。
それを土台に自分に合ったお店を探していく。そんな流れだった。

そして2015年頃から家で和食を作るにあたっても、
村田さんのレシピ本「割合で覚える和の基本」を愛用している。

こうして振り返ると、私にとっても直近10年間は、
美味しい和食を食べたい!、自分でも作れるようになりたい!
と和食を理解しようと、大きな変化のあった10年だった。

伝統とは何か?

最後に講演のなかで中東さんが語られた伝統について。

  • 過去の仕事に囚われていては、伝統には繋がっていかない。
  • 時代に合わなければ消えていくから伝統にはなり得ない。
  • 常に必要とされるものを作り続けていくことが伝統ではないか。

コメント