悪のイメージが払拭された北条氏。でも室町初期には高評価。

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私だけが勝手に思い込んでいるのかもしれないけど、
鎌倉幕府の北条氏に対するイメージが、
ここ数年でだいぶ変わったような気がするんだよね。

悪役のように扱われていたのが、承久の乱が再評価され、
日本史上、最大の歴史的転換点と言われるようになった。
そして立て続けに書籍や大河ドラマが人気に。

最近になってイメージが悪から善へ転換と思いきや…。
鎌倉幕府滅亡後の南北朝時代、南朝の正統性を主張するため、
北畠親房が記した「神皇正統記」の中にこんな記述があった。

神皇正統記では承久の乱で朝廷が敗れたのは、
北条義時、泰時が徳政を心がけていたから、
北条氏を滅ぼすような道理がなかったからだと記される。

天皇支配の正統性を訴えるために書かれた歴史書に、
こんなふうに評される北条氏って相当スゴイ!

おそらく明治以降に天皇に刃を向けるとはけしからん!
という風潮の中、歴史を正しく評価できなくなっていたのだろう。
その呪縛から開放されるまで約100年。
よく言われるように「すべての歴史は現代史」ということなんだね。

 

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