人生の哲学と科学

兼好法師「徒然草」

徒然草・最終段に込められた意味

徒然草の最終段である243段は少し不思議。幼少期の兼好法師が父親に「仏って何?」と問いかけ、数回の問答の後に、父は答えられなくなり、「問ひ詰められて、え答へず成り侍りつ(息子に問い詰められ、とうとう答...
古典に学ぶ人生論

鴨長明の方丈庵。台所がないのが気になる。

引越先を探す中で、必要な家の広さについて考えていて、なぜか、鴨長明「方丈記」を読み直しはじめた。ちなみに「方丈記」の「方丈」とは、長明の住んだ家の広さを現す。方丈=一丈四方一丈=3.03メートル3.0...
世界を読み解く方法

テクノロジーに関する未来予測が当たらないのはなぜ?/ミチオ・カク「穴居人の原理」

テクノロジーに関する未来予測が当たらないのはなぜか?物理学者ミチオ・カクは「2100年の科学ライフ」(2011)のなかで、その原因を「穴居人の原理」と呼び、原始的な欲求に答えを求めた。「現代のテクノロ...
人工知能をめぐる議論

カンブリア大爆発における眼の誕生とAIを進化させるGPU

生物の進化に学び、創造性を育む。そんなコンセプトの太刀川英輔「進化思考」がとても興味深い。約5億年前のカンブリア紀に、生物が爆発的に多様化。現生生物の祖先となる種類のほとんどがわずかな期間に出揃った。...
人生の哲学と科学

流動性知能・結晶性知能(レイモンド・キャッテル)

太刀川英輔「進化思考」を読んでいて、そうだよね、と実感のある話。 心理学者レイモンド・キャッテル(1905~1998)の研究によると、人の知能には2つの異なった性質がある。流動性知能…新しいアイデアを...
私の人生観

30代前半でFIREも、2年で社会復帰。その後「中隠」へ。

FIRE。アメリカの20~30代の間で盛り上がっている“Financial Independence”(経済的自立)“Retire Early”(早期リタイア)を組み合わせた造語らしく、最近、日本でも...
「時」を読み解く

時の流れを感じられるのはなぜか?/松浦壮「時間とはなんだろう」

リーマン・ショックの真っ只中で、私の中の時の流れが、株価の変動に合わせて速くなったり、遅くなったり…。時の流れは誰にとっても同じ、唯一絶対のものなのだろうか?そんな疑問が生じたときにアインシュタインの...
投資哲学を求めて

歴史家はどのように歴史像を描くのか?

エドワード・ハレット・カー「歴史とは何か」に登場する、「歴史とは現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話」という文章を目にして、投資家の思考と似ているなと感じた。歴史とは現在と過去との対話/エドワード...
お薦めの本

古いものに価値があるのはなぜか?/山田登世子「贅沢の条件」

昨年末に國分功一郎「暇と退屈の倫理学」を読み返し、自分なりの贅沢の定義を以下のようにまとめてみた。 贅沢は日常の暮らしのなかにこそあるべき 日々の食事を大切にすることが贅沢であり(料理の意義)、 がん...
世界を読み解く方法

平易な言葉で本質を説く/酒井雄哉「一日一生」

投資家の職業病なのか、経済情勢と合わせて思い出すのだが、リーマン・ショック直後にベストセラーになった一冊、酒井雄哉「一日一生」ずいぶん久しぶり読み返した。著者は2013年に亡くなっている。著者は過酷な...
世界を読み解く方法

長期投資の前提にある進化論の曲解

数年前のベストセラー、吉川浩満「理不尽な進化」が文庫化されていた。以前は図書館で借りて読んだが、この機会に購入し、マーカーで線を引いたり、付箋を付けたりしながら再読している。チャールズ・ダーウィンの進...
お薦めの本

東西思想の融合の先にある真の人工知能/三宅陽一郎「人工知能が生命になるとき」

西洋の思想を基に開発が進んでいる現在の人工知能に、東洋の思想を融合することで、人工知能はもう一段階上の、「人工生命」の域に達することができるのではないか? そんな問題提起をした一冊、三宅陽一郎「人工知...
世界を読み解く方法

ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」を要約・編集

ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」を久しぶりに読み直したので、頭の整理を兼ねて、要約・編集を試みた。人間文化の根底には「遊び」があるならば、今の社会で、危惧すべき状況は何か? 破綻する仕組みは何か?「遊び...
世界を読み解く方法

羽生善治さんの学習の高速道路論

2006年から毎年ゴールデンウィークに再編集することを習慣にしている、かつて将棋の羽生善治さんが語った「学習の高速道路論」。2017年の「永世七冠」達成から、2018年はまさかの「無冠」へ転落。27年...
世界を読み解く方法

ホイジンガ、カイヨワの「遊び」の定義

人間文化の起源をたどれば、すべて「遊び」にたどり着く。そう解き明かした古典的名著、ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」ロジェ・カイヨワ「遊びと人間」を読み返してみようと思い立った。なんとなく遊びと今の社会を...
お薦めの本

ジェイムズ・ロム編「セネカ 死ぬときに後悔しない方法」

セネカ「生の短さについて」を再読しようと思い立ったが、誰かが編集したもので新たな視点が欲しいなと手に取った、 ジェイムズ・ロム編「セネカ 死ぬときに後悔しない方法」でも読んでみたら、「生の短さについて...
世界を読み解く方法

歴史とは現在と過去との対話/エドワード・ハレット・カー「歴史とは何か」

すべての歴史は現代史と結びつけて解釈されるものだから、歴史に学ぶことで今に活かすことができる。そんな話を、本村凌二「教養としての世界史の読み方」で読んで、なるほど! と感心したが、以前から語られていた...
古典に学ぶ人生論

念仏の心がまえ?そんなものはない!「一遍上人語録」

踊り念仏で鎌倉時代の日本を遊行した時宗の開祖、一遍。久しぶりに「一遍上人語録」を読み直している。念仏の心がまえを問われた一遍は、「南無阿弥陀仏と申す外、さらに用心もなく、此外に又示すべき安心もなし。諸...
世界を読み解く方法

真の進歩は不条理な苦痛の減殺とともに/市井三郎「歴史の進歩とはなにか」

人間の歴史が直線的・必然的に「進歩」を続けてきたし、今後も続けていくだろう、という価値観は幻想なのではないか? そもそも進歩の基準や価値尺度が間違っているのでは?そんな考察をした歴史哲学書、市井三郎「...
古典に学ぶ人生論

怒りの源は無知か傲慢/セネカ「怒りについて」

岩波文庫の兼利琢也訳、セネカ「怒りについて」を読んだ。セネカの著作のなかで「対話篇」と呼ばれる全12巻の作品があり、第1巻「摂理について」第2巻「賢者の恒心について」第3,4,5巻「怒りについて」第6...