カンブリア大爆発における眼の誕生とAIを進化させるGPU

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生物の進化に学び、創造性を育む。
そんなコンセプトの太刀川英輔進化思考がとても興味深い。

約5億年前のカンブリア紀に、生物が爆発的に多様化。
現生生物の祖先となる種類のほとんどがわずかな期間に出揃った。

この「カンブリア大爆発」と呼ばれる現象がなぜ起きたのか? 

著者はアンドリュー・パーカーが提唱する「光スイッチ仮説」に着目。
光を知覚できる神経細胞、つまり「眼の誕生」が転換点だったという仮説だ。

「見える=自分の目の前の繋がりが認知できる」ことで世界観が変わる。
可視化には創造を加速させる力があるとするならば、

「思考プロセスと視覚の関係を考えてみると、昨今の人工知能の世界では興味深い現象が起こっている。現在のコンピューターは、論理的思考をつかさどるCPUと、映像的思考をつかさどるGPUによって構成されているが、ディープラーニングなどの先端的AI技術は、CPUよりもGPUでの処理を多用している。AIの性能を飛躍的に向上させたディープラーニングは、論理的に結論を導くAIではなく、画像にノイズすなわち変異をかけて偶発的なデータサンプル数を増やし、抽象的に考えるAIだ。つまり、コンピューターは今や視覚で考えていると言ってもいい。」

なるほどこういう風に指摘されると、AIが注目を集める理由がよく分かる。
そしてインテル(CPU)とNVIDIA(GPU)の株価にもそれが現れている。

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