テクノロジーに関する未来予測が当たらないのはなぜ?/ミチオ・カク「穴居人の原理」

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テクノロジーに関する未来予測が当たらないのはなぜか?

物理学者ミチオ・カクは「2100年の科学ライフ」(2011)のなかで、
その原因を「穴居人の原理」と呼び、原始的な欲求に答えを求めた。

「現代のテクノロジーと原始的な祖先の欲求との軋轢があるところでは必ず、原子の欲求が勝利を収めている。」

具体例としては、

  • オフィスのペーパーレス化が進まないのは、獲物の証拠を手にしたい欲求の縛り
  • オンラインではなく直接会いたがるのは、言語が生まれる以前のコミュニケーションの縛り

「太古の祖先はつねに自分で物を見たがり、伝聞に頼らなかったという事情がある。森のなかで生き延びるには、噂でなく物証に頼る必要があった。」

そう考えていくと、COVID-19の襲来でZoom等が普及したのは画期的なのかも。
平時に戻った時にどうなるのか、気になるところではあるが、
小さな箱にギュウギュウ詰めにされてオフィスまで運ばれる、
なんて惨状も穴居人が好むわけがないので、どちらの欲求が勝つのか?

またインターネットが今日のような無法地帯になったのも予想通りで、

「穴居人の原理から必然的に導かれる結果は、未来の人々の社会的交流を予測したければ、ただ10万年前の人類の社会的交流を考え、それを10億倍すればいいというものなのである。」

ゴシップやSNS、娯楽のウェイトが高くなって当たり前なのだと指摘する。
たとえば、部族の中のリーダーに関する噂のやりとりから蚊帳の外になれば、
自分の遺伝子を残せなかった名残りから、今もセレブのゴシップを追いかける。

以上、穴居人の原理について簡単にまとめると、
私たちの不変の願いはどう流れているのか? 
その系統を探ることが未来につながる、といったところだろうか。

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