めくるめく和歌の世界

百人一首

百人一首は記憶力ではなく教養を試されるもの

百人一首の本を見つけるとなんとなく買ってしまう。いったい何冊あるのか数えてみると、こんなにあった。 水原紫苑「百人一首 うたものがたり」(2021) 最果タヒ「百人一首という感情」(2018...
万葉集

令和の宴会後、大伴旅人が詠んだ梅歌四首

現在の元号「令和」は、太宰府、大伴旅人の館で開かれた宴会の様子が描かれた、「万葉集」巻五「梅花歌三十二首ならびに序」の序文から取られたことは有名。 梅の季節ということで、その梅の和歌32首に目を通し...
新古今和歌集

梅と香と袖の連環/業平「梅の花香をのみ袖にとどめおきて」

伊勢物語の第4段の和歌といえば、古今和歌集の恋五の巻頭にも採られた一首が有名。 月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ わが身ひとつは もとの身にして 一般的に目にする伊勢物語は藤原定家(1162〜124...
古今和歌集

古今集「誰が袖ふれし宿の梅」とお香の文化

妻がお香をもらって、「たがそで?」「こきんしゅんじょう?」と何やら調べているので、もしや?と思ったら、 色よりも 香こそあはれと 思ほゆれ 誰が袖ふれし 宿の梅ぞも 古今和歌集・春歌上巻の...
めくるめく和歌の世界

建礼門院右京大夫の見た星空

古代日本は星に対する関心が薄かった? かつての「広辞苑」編者、新村出(1876〜1976)は、古代日本の星に対する関心の薄さを指摘した。 「支那の星学説、占星術及び星辰崇拝が輸入されないうち...
めくるめく和歌の世界

後拾遺和歌集の中秋の名月

今年は明日が中秋の名月(旧暦八月十五夜)ということで、去年、手に入れた岩波文庫の「後拾遺和歌集」から、中秋の名月を詠った和歌を抜き出してみた。 まずはおさらい。勅撰和歌集での月の和歌が増えはじめるの...
めくるめく和歌の世界

藤原定家「明月記」の超新星爆発と星の歌。

今冬の星空の話題として、オリオン座・ベテルギウスの異変がある。 その星の光が急速に暗くなり、超新星爆発がまもなくかも、とのこと。地球から650光年の星なのですでに爆発しているかもしれないが。 明月...
万葉集

万葉集のかけ算九九遊び

かけ算の九九は、万葉集の時代にはすでに常識だったようだ。おもしろいのでいくつか用例をメモ。 まずはこの時代を代表する歌人、柿本人麻呂の一首から。狩りに出かけた長皇子を讃えた歌の中で、 十六社者...
万葉集

日本人の季節感は京都で生まれた?/森朝男「読みなおす日本の原風景」

日本人の季節感の形成について、おもしろい仮説に出会った。 万葉集の巻十四は「東歌」という表題になっており、現在の東海・中部・関東地方で詠まれた歌を230首収録している。 森朝男「読みなおす日本の原...
日本の神様と昔話

伊吹山の神様とその息吹がもたらす薬草。

次なる日本文化探求の旅は滋賀に決めた。予習を進めるうちに気になったのが伊吹山。 伊吹山を結ぶ神社と史跡 ヤマトタケルが草薙剣を持たずに伊吹山の神を討伐に出かけ返り討ち。尾張国の妻ミヤズヒメの元に...
百人一首

百人一首せんべいを片手に、日本史の不思議に思いをはせる。

私が好きなおせんべい屋「長岡京 小倉山荘」。 この店は百人一首をモチーフにした包装に特徴があり、ウェブサイトは和歌のコラムが充実の内容で、メールマガジンに登録すると宣伝の合間に下記の連載が届く。 ...
百人一首

セレンディピティとはめぐり逢うこと。

「セレンディピティ」という言葉の持つ意味が、人生の本質を突いているように思えた。 しかしカタカナ語をこれ見よがしに振りかざす人間ほど信用できないものはない。他の人々に理解しにくい言葉を使うことで、優...
百人一首

愛ゆえに気付く命の尊さ/百人一首50「君がため…」

百人一首の恋歌で、なんとなく親しみがわくのは、陽成院の「恋ぞつもりて…」とこの一首だ。 君がため 惜しからざらし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな あなたのためなら、命も惜しくないと思っ...
古今和歌集

「黄」の佐保山と「紅」の竜田川。古今集・紅葉の和歌

「もみじ」に当てられた漢字が「黄葉」から「紅葉」へ変わり、 和歌に詠われるイメージも変わることを書いた。 もみじが「黄」から「紅」に変わる頃に/百人一首24「紅葉の錦 神のまに...
万葉集

もみじが「黄」から「紅」に変わる頃に/百人一首24「紅葉の錦 神のまにまに」

もみじの語源 かつて日本人は 無文字社会からの移行期の万葉仮名の時代、 木の葉が色を変えることを「モミツ(毛美都)」と呼んでいた。 それが「モミチ(毛美知)」と名詞化し、万葉集の時代になる...
万葉集

あおによし奈良の都の咲く花…そんな読み方もあるのか!

奈良を詠った万葉集の和歌。 あをによし 奈良の都は 咲く花の にほうがごとく 今盛りなり ここで詠まれている「花」は何の花を指しているのか?小野妹子のひ孫にあたる小野老(おののおゆ/生年不詳~73...
日本の美意識

古今和歌集から笈の小文へ受け継がれる美意識

日本の思想・哲学の源流を求めると、 紀貫之が書いたとされる「古今和歌集」の仮名序にたどり着く。 「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。世の中にある人、ことわざしげきものな...
めくるめく和歌の世界

藤原定家、中秋の名月を詠う

今晩は中秋の名月ということで、藤原定家が詠んだ旧暦八月十五夜の月の和歌を探してみた。 しかし定家の自選和歌集「拾遺愚草」約2,700首のうち、詞書きから中秋の名月の歌と分かるのはたったの4首。 そ...
百人一首

長谷観音に願いをかけて/百人一首74「初瀬の山おろし」

うかりける 人を初瀬の 山おろし はげしかれとは 祈らぬものを 金葉和歌集の撰者、源俊頼(1055~1129)の一首。 初瀬は現在の奈良県桜井市の地名でもあり、この地の長谷寺に祀られる十一面観...
新古今和歌集

藤原定家の桜歌/拾遺愚草より10首

腰が壊れて動けなくなった時に(実は未だに完治せず…)、藤原定家の自選和歌集「拾遺愚草」をタブレットで読んでいた。※このサイトでPDF版がダウンロードできる! まもなく桜の時期がやってくるので、目に止...
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