めくるめく和歌の世界

百人一首

用賀と百人一首の謎

世田谷美術館で「魯山人展」やってるよー! と誘ってもらって、初めて用賀の駅に降りて「?!」 まずは古代ローマの円形劇場風の階段がお出迎え。 そして駅から美術館のある砧公園までの道のりが凄い! 路面に百人一首が順番に刻まれていて、 ももしき...
万葉集

フォーチュンクッキーの由来は古代の言霊信仰

無文字社会の時代が長かった古代の日本では、 口から発する言葉に霊力が宿ると考えられていた。 言霊とはいったいどういうものだったのか? 言霊信仰/古事記を読む・4 古事記については以前まとめたとおり、 自分の名を知られた途端に相手の支配...
古今和歌集

散る紅葉が冬にずれ込む新古今和歌集

秋は紅葉の季節。 温暖化で2050年の京都の紅葉の見頃はクリスマス頃? なんて予測もあるそうだが、そのつながりで気になること。 平安時代の後期1000~1200年頃の京都は暑く、 冬に池にはった氷を採取し、山の斜面に穴を掘って氷室へ保存。 ...
西行「山家集」

「なんとなく」の由来を求めて/西行「山家集」

「なんとなく」って言葉をよく使う気がする。 日本語の曖昧さの象徴的な言葉であり、 論理ではなく直感的に捉える日本的な感性でもある。 いつ頃から使われていた表現なのか? 和歌データベース を使って調べたところ、12世紀頃から増えるみたい...
万葉集

絶滅危機のうなぎ。万葉以来の食文化が消える?!

ニホンウナギが絶滅危惧種となり、うな重の消滅へまっしぐら。 なぜこんなことになってしまったのか? 塚本勝巳「ニホンウナギとともに生きる」 リンク先は昨年開催されたシンポジウムの講演動画。 ウナギ絶滅の原因は私たち日本人の食べ方にある。...
万葉集

秋の味覚「きのこ」の日本文化史

日本でマツタケが食べられるようになったのは、 以下のような経緯があると田家康氏は説明する。 東大寺建立には7万本のスギ・ヒノキが使われたように、 木造建築のための大規模な森林伐採 スギ・ヒノキ林の後にアカマツ林が形成 マツ...
古今和歌集

紅葉の和歌といえば/百人一首17「ちはやぶる…」

紅葉の時期が近づいてきた。 東京でもほんのり色付きはじめた木も見かける。 紅葉の和歌といえば真っ先に思い浮かぶのが、 百人一首に収録される在原業平の一首。 ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは ...
古今和歌集

日本人だから聞こえる虫の声。欧米人には雑音。

涼しくなるにつれて、虫の声が耳に入ってくる。 あれ松虫が 鳴いている ちんちろ ちんちろ ちんちろりん あれ鈴虫も鳴き出した りんりんりんりん りーん りん 秋の夜長を鳴きとおす あ~ おもしろい 虫の声♪ 虫の声に耳を傾ける習慣がある...
日本の美意識

中秋の名月を詠わない古今集。月が不吉な竹取物語。

西行(1118~90年)は詠んだ中秋の名月の和歌。 西行、中秋の名月を詠う(山家集) 日本ではいつ頃から中秋の名月を愛でていたのか? 「古今和歌集」(905年)の秋の巻を開いてみて、あれ? 中秋の名月を詠った和歌が一首もない上に、 秋の...
古今和歌集

日本独自の思想や哲学の原点にあたる古典は?

読者の方から質問いただきました。 「日本独自の思想や哲学の原点にあたる古典は何ですか?」 ムム…「独自の」という部分が結構ムズカシイ。 海外に目を向けると思想や哲学を書き表した古典は、 中国では老子や孔子 孔子と同世代のインドの釈迦...
西行「山家集」

西行、中秋の名月を詠う(山家集)

今年2014年は中秋の名月が9月8日なんだって。 旧暦8月15日の満月だから現在の暦と微妙にズレる。 例年は9月中旬~10月上旬だけど今年は特に早い。 西行の「山家集」を探してみると、 中秋の名月を題材にした和歌が8首あった。 ...
古今和歌集

ホトトギス。この世とあの世をつなぐ鳥。

ホトトギスって漢字にするとなんか変だよね。 不如帰、杜鵑、時鳥、子規、杜宇、蜀魂などなど。 なんでこんなたくさんあるのかな?と少し調べてみた。 不如帰、杜宇、蜀魂については中国の伝説に基づくようだ。 古蜀の王様だった杜宇が王の座を追われ、失...
日本の美意識

恋をすると世界が違って見えるわけ/ルーマン「情熱としての愛」

日本が哲学に目覚めた時期が遅いのはなんでだろう? 西洋では古代ギリシア、中国では戦国春秋時代だけど、 日本は空海(774~835)あたりでようやくはじまる感じ。 おそらく日本では長らく無文字社会が続いたことから、 「考える」よりも「...
めくるめく和歌の世界

紅葉の和歌に起きた異変は温暖化の影響か?

古今和歌集(905年)にはなかった夕立の和歌が、 新古今和歌集(1205年)に現れる背景は温暖化では? 夕立の和歌。平安末期の気候は今と似ていた? というのが前回の話だった。 そういえば夕立の和歌だけではなくて… 唐木順...
新古今和歌集

夕立の和歌。平安末期の気候は今と似ていた?

夕立の多い季節。 昔の人たちはどんな感じで空を眺めていたのかな? 和歌をたどってみると、少し奇妙なことが分かった。 新古今和歌集以前に夕立の和歌がほとんどない。 まずはその新古今集(263)から西行法師の一首。 よられつる 野もせの草の ...
西行「山家集」

真夏の夜の月歌

日本の月というと中秋の名月など秋のイメージだけど、 和歌集をめくっていたら、夏の月もあることを知った。 月の和歌といえば、まずは西行の「山家集」より。 むすぶ手に 涼しき影を 慕ふかな 清水に宿る 夏の夜の月 影さえて 月しもことに ...
めくるめく和歌の世界

建礼門院右京大夫の和歌で詠む七夕の心

七夕の和歌については、これまでもいくつか紹介してきた。七夕の和歌 in 古今和歌集紀貫之の和歌で詠む七夕の心柿本人麻呂の和歌で詠む七夕の心今日は「建礼門院右京大夫集」から七夕の和歌を少々。 この古典の内容や著者の立ち位置は以前紹介したとおり...
めくるめく和歌の世界

「会う」より神聖な輝きを持つ「逢う」

なんとなく気になった言葉。 「会う」と「逢う」を微妙に使い分けている気がする。 「会っていながら逢っていないうたが無数にある中で、行きすぎたうたに呼び返される時がある。そうではなく、初めて会ったのに逢えたと感じる時もある。」(竹西寛...
百人一首

1000年以上も変わらぬ奇跡/百人一首7「三笠の山に…」

百人一首の暗記に挑戦したのは小学生の時。 恋はまだ分からない。日本語もあまり得意ではない。 そんな時期の私が一番最初に覚えたのが、 天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも 作者の阿倍仲麻呂は16歳の時に遣唐使として出...
百人一首

「待つ」とは信じ、祈ること/百人一首97「来ぬ人を…」

技術の進歩とともに、待ち時間の短い世の中になってきた。 だから人はしだいに待つことができなくなっていった。 混んでいる急行電車にムリヤリ乗ろうとする バス停で怖い顔をして立っている エレベーターのボタンを連射する このあたりまでは...