お薦めの本マルクス・アウレリウス「自省録」の背景 ローマ皇帝、マルクス・アウレリウスの手記「自省録」が、NHK「100分de名著」の今月の1冊ということで再読した。 自省録のことば 「一つ一つの行動を一生の最後のもののごとくおこない、あらゆる...2019.04.07お薦めの本古典に学ぶ人生論
中国古典いつも心に風流を/菜根譚・後集4,83,132 初めて中国の古典を読むなら、孔子や老子よりも、「菜根譚(さいこんたん)」が読みやすいのではないかと思う。 菜根譚は中国・明代末期に洪自誠によって書かれた随筆集。 儒教・仏教・道教の三大思想を踏まえ...2019.03.11中国古典
お薦めの本大衆に埋没しない生き方のヒント/オルテガ「大衆の反逆」 1922年にイタリアでムッソリーニ、33年にドイツでヒトラーが政権を取る、その間の1930年に発表されたオルテガ・イ・ガセット「大衆の反逆」。NHK「100分de名著」で取り上げられていたのを機に読み...2019.02.25お薦めの本古典に学ぶ人生論
兼好法師「徒然草」話が意味不明の専門家? その人はエセ専門家。 ある分野について学んでいるが、専門家の話が理解できない。まだ私自身の勉強不足ということなのか? そんな悩みを聞くと、だいたい次のどちらかなのだが、 実際に本人の勉強不足 見栄を張るために難し...2019.02.10兼好法師「徒然草」
道元「正法眼蔵」人の話に学ぶ時の心得/正法眼蔵随聞記 「正法眼蔵随聞記」は師匠である道元の教えを弟子が書き留めたもの。だから仏の道を歩む人たちの心構えがたびたび示されている。もちろんそれは仏教にかぎらず、何かを学ぶ時の心得と捉えることができる。 ここで...2019.01.14道元「正法眼蔵」
古典に学ぶ人生論人知れず善いことを/正法眼蔵随聞記・淮南子・自省録 道元の弟子が師の教えを書きとめた「正法眼蔵随聞記」。 その中にこんな一節がある。 「今の世、出世間の人、多分は善事をなしては、かまへて人に識られんと思ひ、悪事をなしては人に知られじと思ふ。此れ...2019.01.12古典に学ぶ人生論
兼好法師「徒然草」生きる限り求めてしまう三つの欲/徒然草242段 年末年始に経済誌向けの原稿を書いていて字数調整に苦戦した。 こういう体験をしてあらためて、枕草子や徒然草はすごいなと思う。短くまとまっていて内容も深い。 最近あまり古典に触れていなかった気がし...2019.01.05兼好法師「徒然草」
古典に学ぶ人生論幸福と成功、希望について/三木清「人生論ノート」 本棚の隅で忘れられていた、三木清の「人生論ノート」。 表現が回りくどくて、すぐに放り出してしまったのだが、 今月放送のNHK「100分de名著」で再発見することができた。 番組自体は去年春の再放...2018.11.30古典に学ぶ人生論しあわせのかたち
古典に学ぶ人生論信頼するに足る存在とは?/内村鑑三「代表的日本人」 上場企業や運用会社のレポートで何を語って欲しいかと問われると、 きまって「失敗談が読みたい」と答えるのだが、あまり受け入れられない。 おそらく見栄やプライドが邪魔するのだろうが、 そういったもの...2018.11.02古典に学ぶ人生論
古典に学ぶ人生論荘子と徒然草の人生論。人が未来を憂い、現在の欲望を抑えることは難しい? これだけ暑い日が続くと、地球温暖化を身近に感じる人が増えるだろう。 でも将来的な気温上昇に備え、これまで何か行動してきたかというと…。 まぁ人間とはそんなものだと思う。 そもそも世界は主観的にし...2018.08.03古典に学ぶ人生論
古典に学ぶ人生論明恵上人、島に宛てて手紙を書く。 19歳から死の間際まで生涯にわたって、 見た夢を記録し続けた鎌倉時代の名僧、明恵(1173~1232)。 夢に本気で取り組んだ人物を探せば、 ジークムント・フロイト(1856~1939)まで時代...2018.03.31古典に学ぶ人生論
古典に学ぶ人生論マキャベリ「君主論」第25章より運命論 本屋でマキャベリ「君主論」が文庫で平積みされていたので買った。 私の本棚には塩野七生の「マキアヴェッリ語録」しかなかったのだ。 あらためて全文を読むと、やはり第25章の運命論が興味深い。 「もと...2018.03.05古典に学ぶ人生論
古典に学ぶ人生論40歳。古典に学ぶ人生論。 今年、40歳になる。 というわけで新年は40歳にちなんだ古典を読み解いてみる。 40歳の人生論(孔子・白楽天・ゲーテ) よく「不惑の四十」といわれたりするのは「論語」に由来する。 「子の曰く、...2018.01.01古典に学ぶ人生論
兼好法師「徒然草」投資家へ贈る徒然草110段 最近ずいぶんと好調な日本株について今後の見通し等を尋ねられた。 残念ながら私には未来予測の能力は搭載されていない。 ただ今のような環境下での心構えであれば、古典にいくらでも書いてある。 ここでは...2017.11.08兼好法師「徒然草」
兼好法師「徒然草」世間の評価はどうでもいい/徒然草38段 自己評価はむずかしい。だからといって他者との比較や世間からの評価に振り回される人生は愚かだ。兼好法師は「徒然草」のなかで次のように斬り捨てる。 「名利に使はれて、閑かなる暇なく、一生を苦しむるこ...2017.07.11兼好法師「徒然草」
古典に学ぶ人生論人生の運不運を決める天地の拍子/只野真葛「独考」 引き続き、只野真葛の「独考」(1817年成立)を読む。 前回は当時の「経済倫理の低さへの嘆き」をテーマに編集したが、今日は真葛の考える「人生のタイミング」についてまとめてみる。 不運続きの工藤家 ...2017.05.23古典に学ぶ人生論
兼好法師「徒然草」人生を楽しむための徒然草150段の方法論 最近の笑い話の鉄板ネタと言えば、包丁も持ったこともないのに、本格的な和食の料理教室に習いに行ったことで、あっという間に上達し、今ではすっかり料理はお手のもの。 先日、友人に言われて気がついたのだが、...2017.05.11兼好法師「徒然草」
電子出版・著作集第4版「古典に学ぶ人生論」 Amazonの読み放題プログラムがはじまってから、より多くの方に読んでもらえるようになったので、全体的に少しずつ手直しを加え、特に禅の章に多く加筆した。 和歌や五輪書の章を作りたいと思いつつ、読み込...2016.12.03電子出版・著作集古典に学ぶ人生論
投資哲学を求めて荘子「不測に立ちて無有に遊ぶ」 荘子の「遊」にまつわる記述はとてもおもしろい。以前はありのままに生きることの大切さを説いた「遊」を編集したが、 荘子「無窮に遊び、心に天遊を!」 今日は投資の心得にも通ずる「遊」についてまとめ...2016.11.25投資哲学を求めて中国古典
道元「正法眼蔵」道元の時間論/正法眼蔵・有時 今月のNHK「100分de名著」は道元の「正法眼蔵」。 この番組でも「哲学書」として紹介されていたけど、「時」を哲学した書物としては世界最古と言えるかもしれない。※一般的には時を論じた哲学者といえば...2016.11.13道元「正法眼蔵」「時」を読み解く