孔子は富をどう説いたか?/「論語」里仁第四・述而第七・憲問第十四

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渋澤栄一の「論語と算盤」を読み直していたら、
なんとなく論語が「富」に言及した部分を抜き出したくなった。

孔子は「清貧」を推奨しているものと勝手な印象を持っていたが、

  • 富は誰もが欲しいものだから、正しい方法で手にしたならOK
  • 自分も必要があれば賤しい仕事に就いてでも稼ぐ

という姿勢だったことに初めて気が付いたのだった。

このあたりの記述は富を否定するという見解もあるようだが、
弟子に優れた商才のあったとされる子貢がいることを考えると、
お金を稼ぐことそのものの善悪については言及していないのでは?

里仁第四の五

子の曰いわく、
富と貴きとは、是れ人の欲する所なり。
其の道を以ってこれを得ざれば、処らざるなり。
貧しきと賤しきとは、是れ人の悪む所なり。
其の道を以ってこれを得ざれば、去らざるなり。

富と地位は誰もが欲しがるもの。
でも正しい方法で手に入れたものでなければ、しがみついてはならない。
その逆に貧乏や賤しい身分は誰もが嫌がるもの。
でも己の怠惰が招いたものなら、受け容れるよりほかない。

述而第七の十一

子の曰わく、
富にして求むべくんば、
執鞭(しつべん)の士といえども、吾またこれを為さん。
如し求むべからずんば、吾が好む所に従わん。

富が追求に値するものなら、賤しい仕事に就いてでも稼ごう。
そうでないなら、私は自分の好きなことをしていよう。

述而第七の十五

子曰わく、
疏食を飯い水を飲み、肱を曲げてこれを枕とす。
楽しみまた其の中に在り。
不義にして富み且つ貴きは、我におて浮雲の如とし。

貧しい暮らしの中にも楽しみはある。
不義で得た富や身分は、空に浮かぶ雲のごとくはかないものだ。

憲問第十四の十一

子の曰わく、
貧しくして怨むこと無きは難く、
富みて驕ること無きは易し。

貧乏でうらまないのは難しいが、裕福でおごらないのは簡単だ。

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