性善説が科学的に証明された?/池谷裕二「脳はなにげに不公平」

この記事は約2分で読めます。

池谷裕二脳はなにげに不公平」。
脳科学者が最新の論文を紹介しながら書いたエッセイ集。

かなり面白かったのでいくつか紹介していこうと思うけど、
まずは古代より続く「性善説vs性悪説」が科学的に決着?という話。
もとになった論文は2012年に発表された

人間の「直感」と「反射」の違いを分析したもので、

  • 直感…生命の本質に根ざした瞬時的判断
  • 反射…思慮する時間がある分、文化的要因や環境的要因が反映される余地がある

被験者が手渡されたお金をどれだけ寄付するかを実験したところ

  • 寄付金を決定するまでの時間が早い人のほうが寄付率が高い
  • 熟慮するタイプは自分の利益を優先する傾向が強い
  • 判断の遅い人に「迅速に判断を」と促すと寄付率が高まる

人は直感的に判断すると社会的に行動する傾向が強いということだ。

つまり変に考え込まず、思うがままに生きた方が「善」になり、
直感に頼らず、じっくり論理的に考えていると「悪」が生まれる?

論理より直感を大事に生きていたいと思うので、なんだか嬉しい研究結果だった。

脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬
朝日新聞出版
¥33(2024/04/27 02:30時点)

コメント