人生の哲学と科学

世界を読み解く方法

羽生善治さんの学習の高速道路論

毎年ゴールデンウィークに再編集することを習慣にしている、 かつて将棋の羽生善治さんが語った「学習の高速道路論」。 2017年の「永世七冠」達成から、2018年はまさかの「無冠」へ転落。27年9ヶ月ぶりの無冠という衝撃が走った1年だった。...
古典に学ぶ人生論

憧れでも妬みでもなくお金と向き合う/井原西鶴「日本永代蔵」

江戸時代に書かれた、井原西鶴の「日本永代蔵」(1688)。 ビジネス書として優れていることは以前紹介したが、 ヘタなビジネス書より井原西鶴(12/04/24) あのとき読んでからだいぶ月日が経ったので読み返している。 初牛は...
投資哲学を求めて

ノブレス・オブリージュとしてのアクティブ投資

今日発売の週刊エコノミスト2019年4月23日号に掲載のコメントで、 「用途に応じて、インデックスとアクティブを使い分ければいい。」 という部分について、もっと語りたいので補足。 インデックス投資とアクティブ投資の使い分け ...
お薦めの本

マルクス・アウレリウス「自省録」の背景

ローマ皇帝、マルクス・アウレリウスの手記「自省録」が、NHK「100分de名著」の今月の1冊ということで再読した。 自省録のことば 「一つ一つの行動を一生の最後のもののごとくおこない、あらゆるでたらめや、理性の命ずることに対する熱情...
中国古典

いつも心に風流を/菜根譚・後集4,83,132

初めて中国の古典を読むなら、孔子や老子よりも、「菜根譚(さいこんたん)」が読みやすいのではないかと思う。 菜根譚は中国・明代末期に洪自誠によって書かれた随筆集。 儒教・仏教・道教の三大思想を踏まえた中国の人生訓の集大成とも称されるが、本...
世界を読み解く方法

オルテガの「大衆」は、アレントの「技術的知識の奴隷」となる。

オルテガ・イ・ガセット「大衆の反逆」(1930)を読み直すと、続けて手に取りたくなるのが、ハンナ・アレント「人間の条件」。 アレントはユダヤ系のドイツ人。ヒトラーの政権掌握(1933)に際してアメリカに亡命し、1951年に「全体主義の起...
お薦めの本

大衆に埋没しない生き方のヒント/オルテガ「大衆の反逆」

1922年にイタリアでムッソリーニ、33年にドイツでヒトラーが政権を取る、その間の1930年に発表されたオルテガ・イ・ガセット「大衆の反逆」。NHK「100分de名著」で取り上げられていたのを機に読み返している。 オルテガの言う「大衆」の...
兼好法師「徒然草」

話が意味不明の専門家? その人はエセ専門家。

ある分野について学んでいるが、専門家の話が理解できない。まだ私自身の勉強不足ということなのか? そんな悩みを聞くと、だいたい次のどちらかなのだが、 実際に本人の勉強不足 見栄を張るために難しい言葉を使っているエセ専門家に遭遇した ...
偶然とリスクの諸相

人はなぜ運を軽視するのか?/ロバート・フランク「成功する人は偶然を味方にする」

統計数理研究所が実施している「日本人の国民性調査」の中で、「努力は報われるか?」という質問に対し、日本人の7割近くは「努力すればいつかは必ず報われる」と答えるという。 私たちは成功したときは自分の努力や才能のおかげと過信し、運や偶然を成功...
世界を読み解く方法

私たちの目を曇らせる10の思い込み/ハンス・ロスリング「ファクトフルネス」

国連のSDGs(持続可能な開発目標)に関係する人であれば、読んでおかないと恥をかくという、ハンス・ロスリング「ファクトフルネス」。 読み進めてみると、人が陥りがちな思考パターンが示され、SDGsへの関心は関係なく、誰もが読むべき一冊と言...
古典に学ぶ人生論

人の話に学ぶ時の心得/正法眼蔵随聞記

「正法眼蔵随聞記」は師匠である道元の教えを弟子が書き留めたもの。だから仏の道を歩む人たちの心構えがたびたび示されている。もちろんそれは仏教にかぎらず、何かを学ぶ時の心得と捉えることができる。 ここでは人の話から学ぶ時の心得が示された一説を...
古典に学ぶ人生論

人知れず善いことを/正法眼蔵随聞記・淮南子・自省録

道元の弟子が師の教えを書きとめた「正法眼蔵随聞記」。 その中にこんな一節がある。 「今の世、出世間の人、多分は善事をなしては、かまへて人に識られんと思ひ、悪事をなしては人に知られじと思ふ。此れによって内外不相応の事、出で来たる。相構...
兼好法師「徒然草」

生きる限り求めてしまう三つの欲/徒然草242段

年末年始に経済誌向けの原稿を書いていて字数調整に苦戦した。 こういう体験をしてあらためて、枕草子や徒然草はすごいなと思う。短くまとまっていて内容も深い。 最近あまり古典に触れていなかった気がしたので、パラパラと眺めていて、目にとまっ...
古典に学ぶ人生論

幸福と成功、希望について/三木清「人生論ノート」

本棚の隅で忘れられていた、三木清の「人生論ノート」。 表現が回りくどくて、すぐに放り出してしまったのだが、 今月放送のNHK「100分de名著」で再発見することができた。 番組自体は去年春の再放送で見ていたはずなのだが、 なぜか今回...
人工知能をめぐる議論

人工知能を入力と出力の関係で仕分けする/松尾豊「人工知能は人間を超えるか」

乱立する人工知能の話題をどのように仕分けすべきか?先日は「ボトムアップ型とトップダウン型」という見方を学んだ。松尾豊「人工知能は人間を超えるか」を読み直してみると、これも分かりやすい仕分け方だなぁというものがあったのでメモ。 人工知能を入...
人工知能をめぐる議論

人工知能・ボトムアップ型とトップダウン型

最近、人工知能の議論が広まるにつれて、なんだかよく分からない話をはじめる人も増えてきた。 先日は「シンギュラリティ」を切り口に頭を整理してみたが、より分かりやすい整理の仕方をアニメの中に見つけたのでメモ。 「ソードアート・オンライン ア...
古典に学ぶ人生論

信頼するに足る存在とは?/内村鑑三「代表的日本人」

上場企業や運用会社のレポートで何を語って欲しいかと問われると、 きまって「失敗談が読みたい」と答えるのだが、あまり受け入れられない。 おそらく見栄やプライドが邪魔するのだろうが、 そういったものに囚われていない人こそが信頼できるのでは...
世界を読み解く方法

天職が気になって、マックス・ヴェーバー「プロ倫」を再読。

すっかり気に入ってしまったアニメ「ソードアート・オンライン」で、 「天職」や「天命」というキーワードが出てきたのがきっかけで、 マックス・ヴェーバー「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」 ...
世界を読み解く方法

高僧との禅問答のような…高川武将「超越の棋士 羽生善治との対話」

2010年9月から永世七冠達成の2018年1月までの7年間におよぶ 羽生善治さんへの全8回のインタビューをまとめた1冊、 高川武将「超越の棋士 羽生善治との対話」 うつ病経験者で...
お薦めの本

体外受精はいまだ人体実験のレベルなのか?

昨年から今年にかけて開催された連続シンポジウム「激動する世界と宗教」。 その最終回の模様を収録した「宗教と生命 激動する世界と宗教」の中での、 生命倫理学を専門とする安藤泰至氏の発言に驚いた。 「体外受精の成功率を考えてみても...