人生の哲学と科学

「時」を読み解く

時を読み解く。十数年に渡る探求のまとめ。

「時」というテーマに関心を持ったのはリーマン・ショックの頃。 株価が大きく変動する時は、普段より時間が早く進むように感じた。 以来、時にまつわる気になる記述と出会うたびにメモを残してきた。 それらすべ...
世界を読み解く方法

羽生善治さんに学ぶ、世界を読み解く方法

いつの間にやらブログの記事数が3,000を超えていた。 10年前に記事の整理をかねて、電子書籍化を試みたので、 そろそろもう一度、振り返りながら編集し直そうかと。 そう思いつつ、量がたくさんあって二の...
お薦めの本

天文物理学者BossB「宇宙思考」

謎めいた著者名とタイトルに惹かれて手に取ると、 宇宙物理学の知見から、私たちの人生を読み解いた一冊だった。 こういう観点で書かれた本に初めて出会った。 たとえば、膨張を続ける宇宙には中心も果てもないの...
お薦めの本

一期一会の夜空に目を向けられる人生でありたい

「月刊星ナビ 2024年7月号」の特集、星空人生100年計画が興味深い。 これまでとこれからの激レア天文現象がまとめられている。 自分が物心ついた頃からの記録を抜き出してみると、 日付 現象 1986...
投資で創った人生哲学

投資は運が半分。じゃあ残りの半分は?

投資の成否は、半分は運次第と書いた。 投資は運が半分。だからお薦めの投資先なんて語れない。(24/05/07) では残りの半分は何か? まだ私の中で答えが明確にはなっていない。 でも偶然の幸運をつかむ...
古今和歌集

生命の存在意義はエントロピー増大を加速すること/池谷裕二「夢を叶えるために脳はある」

引き続き、池谷裕二「夢を叶えるために脳はある」に収録された、3日間の講義録のうち3日目を読み終えてメモ。 私たちにはなぜ脳があるのか? 私たちの存在価値は何なのか? 池谷氏の解説が衝撃的な内容だった。...
世界を読み解く方法

脳の限界が悪を生む?/池谷裕二「夢を叶えるために脳はある」

引き続き、池谷裕二「夢を叶えるために脳はある」に収録された、3日間の講義録のうち2日目を読み終えてメモ。 人工知能との比較から考える脳の特徴がテーマ。 四色定理はコンピューターを使った力技で証明された...
お薦めの本

現実と仮想の混同はすでに脳内で…/池谷裕二「夢を叶えるために脳はある」

脳科学者、池谷裕二さんの新刊「夢を叶えるために脳はある」。 高校生向け講義シリーズ3部作の完結編。 前作はブルーバックス創刊50周年記念イベントでもらって読んだ。あれから10年以上も経ったのか。 記憶...
世阿弥「風姿花伝」

世阿弥「風姿花伝」の人生論 35歳→45歳

今からだいたい10年前の30代半ばの頃、 古典に記された年代別の人生論を収集していた。 なんとなく振り返っていて、もう一度読んでみようと思ったのが、 世阿弥「風姿花伝」の35歳と45歳についての記述。...
世界を読み解く方法

鷲田清一「『待つ』ということ」

「タイパ」について考えるための読書の続編。 稲田豊史「映画を早送りで観る人たち」(2022年出版) 辻信一「ナマケモノ教授のムダのてつがく」(2023年出版) 最初の二冊はタイパという言葉が現れて以後...
世界を読み解く方法

愛とは時間をムダにすること/辻信一「ナマケモノ教授のムダのてつがく」

「タイパ」について学ぶための読書。一冊目は、 稲田豊史「映画を早送りで観る人たち」 続いて読んだのは、文化人類学者が「ムダ」をテーマに書いた、 辻信一「ナマケモノ教授のムダのてつがく」 「タイパを重視...
世界を読み解く方法

未来を考察する方法/ウィリアム・マッカスキル「見えない未来をかえる『いま』」

著者の名前に見覚えがあったので読んでみた一冊。 ウィリアム・マッカスキル「見えない未来をかえる『いま』 長期主義倫理学のフレームワーク」 著者の本を読むのは2冊目。 エシカル消費よりも寄付の選別に頭を...
古典に学ぶ人生論

しょせん自分のお尻の上に座るしかない/モンテーニュ「エセー」

引き続き、モンテーニュ「エセー」より。 私たちは理解不明な出来事に遭遇すると、 原因と結果を強引に結びつけて、納得しようとしがち。 「わたしの見るところ、人間というのは、なにかの事実が示されると、えて...
古典に学ぶ人生論

基準は自分の内側に/モンテーニュ「エセー」

年始から株高・円安で資産の増加ペースが不気味だ。 おそらく2024年1月の1ヶ月間は、24年間投資を続けてきて、 月次ベースでの増加割合・増加額ともに過去最高だと思う。 こんな時は投資と距離を置いて、...
古典に学ぶ人生論

読書が心を整える/モンテーニュ「エセー」

モンテーニュは「三つの交際について」の章で、 人生を振り返り、3種類の良き交際を比較した。 美しく礼儀正しい女性たちとの交際 まれで心地よい友愛 書物との交際 まずは読書以外の2つ(恋愛・友愛)につい...
脳と遺伝子の探求

体内時計を司る遺伝子とその司令塔/岡村均「時計遺伝子」

タイトルに惹かれて手に取った、岡村均「時計遺伝子」。 すべては理解できなかったので簡単に読書メモ。 私たちを形作るすべての細胞に「時計遺伝子」が含まれている。 そしてこれらの時計遺伝子の司令塔が、眼の...
世界を読み解く方法

考えるとはどういうことか?

これだけをやっておけば大丈夫! 人生の様々な場面でこのような誘惑に出会う。 タイパやコスパに重視される今、私たちは易きに流れがち。 生物の究極がホヤであるなら、正しいのかもしれないが、、、 世界はシン...
世界を読み解く方法

善悪二元論を倫理学から考えてみる/佐藤岳詩「倫理の問題とは何か」

自分の信じているものを強く信じるために、 敵を作って批判してしまいがちなのはなぜなのか? それはデカルトの「方法序説」以来、 私たちが築いてきた思考法の基本が二元論だから? 今月のrennyさんとのポ...
世界を読み解く方法

年末年始の読書が不作

例年通り、年末年始用に図書館でたくさん本を借りて、 読みあさったけど、思うような成果が得られなかった。 「江之浦奇譚」は江之浦測候所の鑑賞後だったので面白かったけど。 もやっとしながらも、気になった書...
兼好法師「徒然草」

資産を殖やす話ばかりの今こそ、徒然草。

昨年来、新NISAの話題があふれており、 将来の資産を殖やすことばかりに焦点がいきがちだ。 だが、お金を「稼ぐ・貯める・殖やす」方法は限られており、 本当に難しいのは、多数の選択肢があるお金の「使い方...