人生の哲学と科学

古典に学ぶ人生論

水戸黄門・九ケ条禁書「人生楽ありゃ苦もあるさ」

テレビドラマ「水戸黄門」の主題歌の冒頭、 「人生楽ありゃ苦もあるさ~♪」 これは実際に水戸黄門(徳川光圀)が1698年に記し、1722年から江戸城の大広間に掲げられたという、「水戸黄門光圀公...
人工知能をめぐる議論

何を指しての人工知能「AI」か?

西山圭太、松尾豊、小林慶一郎「相対化する知性」の中で、現在「人工知能」が語られる際に、 昔ながらのITまたはAI ディープラーニング がゴチャゴチャに認識されていることが問題視されている。(...
偶然とリスクの諸相

後ろにある未来?「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

昔の人気映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」がテレビ放送されていた。 子供の頃にぼんやり見ていたので、当時はなんとも思わなかったが、このタイトル、よくよく考えると不思議なものがある。 「過去...
世界を読み解く方法

隠岐さや香「文系と理系はなぜ分かれたのか」

今はどうだか知らないが、私が高校生だった1990年代後半は、 「文系と理系のどちらを選択するか?」 という問いに対して特に深くも考えずに、 「数学が苦手か、得意か?」 という問いにすり替えて選...
お薦めの本

テレワークによる余暇を知的に遊べ!/ラッセル「怠惰への讃歌」

株式投資をはじめて10年ほど経った30代初めの頃、ふと疑問が生じた。 同世代と比較すれば、たしかに平均を上回る富を得られたかもしれない。でもそれで幸せになれたかというと、何かおかしい気がする…。 ...
お薦めの本

ガイア理論のラヴロックが100歳で新作!「ノヴァセン 超知能が地球を更新する」

地球はひとつの巨大な自己調整システム、すなわち生命体のようなものとみなす、 「ガイア理論」 1960年代にジェームズ・ラヴロックが提唱した仮説だが、そのラブロックがまだ存命で(来月101歳)、新た...
お薦めの本

ウイルス・細菌の関連書籍で、人間の思い上がりを再認識する。

ウイルスや細菌に関する本をいろいろ読んでいると、私たち人間の考え方は勝手だな、と痛感させられる。 COVID-19と戦う今は、ウイルスは敵だ!と思ってしまいがちだが、私たちがここまで進化するためにウ...
中国古典

風流は手の届く範囲にある/菜根譚・前集88、後集5

室町時代の「市中の山居」について先日まとめたが、似たような心得は同時代の中国で書かれた「菜根譚」にもあった。 静中の静は真静に非ず。動処に静にし得来たりて、わずかにこれ性天の真境なり。楽処の楽は...
兼好法師「徒然草」

いまこそ「市中の山居」

示唆に富んだ人生訓がちりばめられた、パスカルの「パンセ」。 今ほどこの言葉が身にしみる時はない。 「人間の不幸というものは、みなただ一つのこと、すなわち、部屋の中に静かに休んでいられないことか...
お薦めの本

ゆらぐ生命の定義/山内一也「ウイルスの意味論」

ウイルス探求の三冊目。山内一也「ウイルスの意味論」。 前回読んだ中屋敷均「ウイルスは生きている」でも、ウイルス研究を通して、何を持って生きているとするのか?という見解が述べられていた。 本書では2...
お薦めの本

生とは何か?/中屋敷均「ウイルスは生きている」

中屋敷均「ウイルスは生きている」。 ウイルスと感染症について学びたい!と選んだうちのひとつ。同じ著者の本は「科学と非科学」に続いて2冊目だが、前回と同様に「生とは何か?」を考えさせられる内容だった。...
中国古典

本当の強さとは?/荘子・達生篇「木鶏」

大相撲の1939年1月場所。70連勝がかかった一番で敗れた横綱、双葉山が、師匠と仰ぐ安岡正篤にこんな電報を送ったという。 「イマダモッケイタリエズ(未だ木鶏たりえず)」 その「木鶏」の由来は「...
世界を読み解く方法

読書はネット社会への抵抗だ!/デヴィッド・L・ユーリン「それでも、読書をやめない理由」

2010年にアメリカで出版され、2012年に翻訳された、デヴィッド・L・ユーリン「それでも、読書をやめない理由」。 原題は“The Lost Art of Reading: Why Books Ma...
世界を読み解く方法

知識分類のはじまり(16、17世紀)/ピーター・バーク「知識の社会史」

ピーター・バーク「知識の社会史」の第5章「知識を分類する」。ここに描かれたヨーロッパにおける知の整理が面白かったのでメモ。 知の分類に関する論争 1400年頃のミラノの大聖堂の建築における石工と建...
世界を読み解く方法

ロジェ・カイヨワ「循環的時間、直線的時間」

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による経済見通しを語る時、決まって2003年のSARSの時の株価や経済統計が持ち出される。 この手法で未来の何が分かるのだろう?とモヤモヤを感じながら、た...
ラッセル&アランの幸福論

自分を幸せにできない人に、他者の幸福を語ることはできない。/アラン「幸福論」

幸せな人生を送る人は、人の痛みが分からないと揶揄されることがある。単なる妬みというよりも、不幸や悲しみの上にしか美徳は存在しない、という奇妙な先入観に由縁するように思える。 三大幸福論と称されるうち...
中国古典

理想は「やむをえず」の境地にある/荘子・刻意篇

「やむをえず」という言葉の源流は、荘子にあるようだ。 刻意篇では聖人を目指そうとする次の五つのタイプを示した上で、 世俗から離れ、高らかに理想を論じて世間を見下す者 人々に仁義忠信を語り、徳...
中国古典

孔子と荘子。未来に対する姿勢の違い。

将来の目標に突き進むことを美徳とする世間の考え方がなんか嫌い。そんな話を先日書いたのだけど、ふと気が付いたことがある。これは孔子と荘子のどちらを支持するのか?という違いかもしれない。 「論語」の一節...
お薦めの本

生きるとは、分からない世界から分かることを増やすこと/中屋敷均「科学と非科学」

サイエンスエッセイ、中屋敷均「科学と非科学」がおもしろい! 本書の第七話「科学と非科学のはざまで」は、2019年の東京大学の入学試験にも採用された名文だ。 まず「カオスの縁」という概念を出だしで説...
しあわせのかたち

夢は叶った後に気づきたい

正月休みが終わると「今年の抱負」を語らう習慣がある。 世間では将来の夢や目標を持つことが美徳されるが、明確な目的を持ってそれに突き進む人生はなんだか息苦しい。 今を生きることが不確実な未来のための...
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