羽生善治さんに学ぶ、世界を読み解く方法

この記事は約3分で読めます。

いつの間にやらブログの記事数が3,000を超えていた。
10年前に記事の整理をかねて、電子書籍化を試みたので、
そろそろもう一度、振り返りながら編集し直そうかと。

そう思いつつ、量がたくさんあって二の足を踏んでいたところ、
先ごろNotebookLMという使いやすいAIサービスが発表され、
これは編集作業が簡単にできそう!と少しやる気が出た。

どのような方法で世界を読み解いていくか?
をテーマに過去の記事を整理、編集をしてみたいので、
まずは将棋の羽生善治さんを切り口に試してみた。

学習の高速道路と大渋滞

  • インターネットの進化は、あらゆる分野において「学習の高速道路」を敷き、誰もが容易に情報にアクセスできるようになった。しかし高速道路の先は「情報の大渋滞」であり、画一的な知識や能力だけでは、他者との差別化が難しくなっている。
  • 羽生さんの言葉「ITとネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走りぬけた先では大渋滞が起きています。」は、この状況を的確に表している。
  • 羽生さんの学習の高速道路論を世に紹介した梅田望夫氏は、高速道路を走りきった後の大渋滞を抜けるためには、「才能 × 対象への深い愛情ゆえの没頭 × 際立った個性」の三要素が不可欠で、特に「際立った個性」の強さが、最後の最後に紙一重の差を作り出す源となると指摘している。

情報との向き合い方

  • 情報をいくら分類、整理しても、どこが問題かをしっかりとらえないと正しく分析できない。さらにいうなら、山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、「選ぶ」より「いかに捨てるか」のほうが重要。
  • 情報化が進んだ社会の中で、情報にあまりに触れすぎてしまうと、先入観や思い込みによって、斬新な発想や大胆なアイデアが思い浮かびにくくなる。
  • 自分自身のスタイルや信念を確立し、情報に振り回されず、自分の頭で考えることが大切。

好奇心と視野の広さ

  • 過去の成功体験や固定概念にとらわれず、常に変化を楽しみ、新しいことに挑戦することが重要。
  • 損得勘定なしに、一見無駄に思えることにも取り組むことが大切であり、寄り道や回り道にこそ、大局的に物事を理解するための道がある。
  • 報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続してやるのはとても大変。ゆえにそれこそが才能である。
  • 好奇心を持ち、様々な分野を探求することで、変化への柔軟な対応力や心の余裕、情熱を維持することができる。そしてそれは直感を磨くことにもつながる。

直感の重要性

  • デカルト「方法序説」の論理的思考は、「ラプラスの悪魔」の存在を前提としており、現実の世界の不確実性を見落としている。不確実な状況下での意思決定においては、最終的には直感に基づく決断が必要なはず。
  • 直感によって閃いた手のほぼ七割は正しい選択をしている、本当に見えているときは答えが先に見えて理論や確認は後からついてくる、と羽生さんは直感の重要性を説く。
  • 直感は、過去の経験や知識を土壌として瞬間的に生まれるものであり、自分を信じる力と、多様な価値観に触れることで磨かれる。

経験の価値と限界

  • 頭にたくさん情報を詰め込んでしまうと、先入観や固定観念ができてしまい、既成概念を破壊するようなことが思い浮かばなくなってしまう、羽生さんは、経験の持つ負の側面を指摘。
  • 過去の経験に固執せず、常に新しい情報や視点を取り入れ、変化を恐れずに受け入れることが重要。

人生の目的と幸福

  • 羽生さんの言葉「幸せとは、一箇所にとどまって、これで幸せというものではなく、現在進行形で動き続けているもの、変わり続けているもの。」は、人生における幸福の捉え方の一つの示唆を与えている。
  • 人生における「意味」や「目的」を過度に追求するのではなく、変化を楽しみ、流れに身を任せることも重要である。

コメント