考えるとはどういうことか?

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これだけをやっておけば大丈夫!

人生の様々な場面でこのような誘惑に出会う。
タイパやコスパに重視される今、私たちは易きに流れがち。
生物の究極がホヤであるなら、正しいのかもしれないが、、、

考えることをやめさせようとする、世の中の流れにどう抗うか?
モヤモヤと考えていた時に目に止まった一冊が、
梶谷真司考えるとはどういうことか

梶谷真司「考えるとはどういうことか」

著者の説く「考える」とは何か?
私が重要に感じたことを箇条書きにしておくと、

  • 分からないことを増やすこと
  • 答えを求めようとせず、問い続けること
  • 一貫性を求めず、変化を楽しむこと
  • 価値観の違う人たちとの対話の余地を残すこと
  • 役割、立場、境遇、常識、固定観念などから自由になること

どれも忘れがちな大切なことばかりだ。

荘子の説いた「不測に立ちて無有に遊ぶ」姿勢に近いのかも。
正解の見えない問いに対して、無心になって遊ぶべし。

パスカル「パンセ」

「考える」といえば、パスカルの「考える葦」を思い出す。
パンセ」の断章347に現れる有名な言葉だが、
その前後に綴られた一節も興味深い。

考えが人間の偉大さをつくる。(346)

われわれの尊厳のすべては、考えることのなかにある。われわれが満たすことのできない空間や時間からではない。だから、よく考えることを努めよう。ここに道徳の原理がある。(347)

人間の偉大さは考えることにあるのだ!

パンセの断章をより丁寧に拾っていくと、
人は死すべき運命を考えて不幸になり、悲惨へと至る生き物で、
偉大であると同時に悲惨なのが「考える葦」、
というのがパスカルの人間観であることが分かる。

人間は自分が惨めであることを知っている。だから、彼は惨めである。なぜなら事実そうなのだから。だが、彼は、実に偉大である。なぜなら惨めであることを知っているから。(416)

脳は考えたくない?

ただ熟慮せずに最大限の成果を得ようとするのは当然のこと。
脳は体全体の約2%の重量なのに、全体の20%のエネルギーを消費する。
だから脳は常にエネルギー効率を重視しようとするはず。

「考える」と「考えない」のスイッチはどう働いているのか?

そのあたりをもっと知りたい。

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