吉田喜貴(まろ)

お薦めの本

文庫化を機に「暇と退屈の倫理学」を蔵書に加える。蔵書のジレンマ…

國分功一郎「暇と退屈の倫理学」の3周目を終えた。 単行本で最初に出たとき、増補版は図書館で借り、文庫化を機会に購入して、線を引いたり付箋を貼ったり。 ここだけ切り出すのは著者の本意ではないことは明らか...
古今和歌集

古今和歌集に詠まれた「桜色」

桜の季節になると和歌とたわむれたくなるもの。今年の東京の桜は満開になった直後から雨が続いている。雨がやみ、お花見日和になる頃には、桜は散り始めだろうか。 というわけで、まもなく散ろうとする桜歌を鑑賞す...
社会や政治の問題など

農作業の死亡事故率は建設業の倍!

利用している青果の宅配の果物担当者さんのコラムを読んでいたら、表題のような話が紹介されていて、なんだそれは?と統計を探した。 令和3年の農作業死亡事故について(農林水産省) たしかに就業者10万人あた...
投資や経済の話題

クレディ・スイスがなくなると思わなかった軽薄な理由

クレディ・スイスがあっけなく437年の歴史に幕を下ろしてビックリ! 最近良いニュースはないけど、ボロボロだったドイツ銀行も立ち直ってきたし、そのうちなんとかなるんじゃないの、ぐらいにしか考えていなかっ...
投資や経済の話題

投資をはじめてすぐに大損。そこで投げ出さなかったのはなぜ?

私の株式投資は、2000年春、いわゆるITバブルのピークに、 ソニーと富士通の単元未満株に投資したのがスタート。 両社の株価はそこから坂道を転がるように下落。 ビギナーズラックにも恵まれず、完膚なきま...
日本の神様と昔話

神道・仏教・キリスト教合同の3.11鎌倉の祈り

毎年3月11日になるといろいろな形の追悼を目にする。何かで耳にしたことのあった、鎌倉の宗教者の集いを、円覚寺のYouTubeで目にして、これはすごいなと感じた。 2011年4月11日に鎌倉市内の神道、...
宇宙を読み解く科学

ドレイク方程式を運命の出会いに応用する。その確率は?

夫婦円満の秘訣なんて尋ねられてもよく分からない。とりあえず参考になるかもしれないドレイク方程式を紹介しよう。 昨年亡くなった天文学者、フランク・ドレイクが1961年に発表した方程式。地球外の知的生命体...
食文化と美食探訪

経産牛を食べる。フランスでは当たり前。日本ではサステナブル?

最近、レストランの肉料理に「経産牛」が提供されることが増えてきた。経産牛とは出産を経験した雌牛のこと。 たくさん子供を産んだ牛は、やせ細って肉量が獲れないため、加工品にしかできないからと、日本では価値...
日本の神様と昔話

伊勢神宮はどうしてあの場所に?

先日、NHKスペシャルで南海トラフ地震の特集を見て、ふと思う。伊勢神宮は妙に都から離れているが、災害に強い場所とは言えない。検索してみると、いくつか過去の被災の記録も見つかる。 伊勢神宮外宮の被害から...
お薦めの本

半導体株投資への夢広がる! 菊池正典「半導体産業のすべて」

経済誌等の特集を読んで、なんなとく分かった気になる。でも実際に関連企業のIR情報を読み始めると分からなくなる。理解できないものには投資しないのが鉄則だからとあきらめて、後々、その企業の成長と株価の上昇...
日本の神様と昔話

神道は宗教ではなく信仰と呼ぶのがふさわしい

はじめての伊勢・熊野詣の事前学習として、関連タイトルの本を片っ端から図書館で借りて読んでいる。 普段だったらこのタイトルは怪しくて、読まないよなぁという一冊。 吉川竜実「いちばん大事な生き方は、伊勢神...
日記と雑談

読書の幅が広がるレファレンス協同データベース

変わった本を読んでいる印象があるが、 本屋で平積みされている本は読まない Amazonのお薦めは視野が狭くなるから嫌い それなら一体どうやって本を選んでいるのか? 先月のポッドキャストでrennyさん...
社会や政治の問題など

物流に負担をかける株主優待は廃止へ

3月末に向けて株主優待の話題が増える時期。私が投資している企業で優待制度があるのは以下の5社。 ウェザーニューズ…スマホアプリの有料機能解放 ソニーグループ…ソニーストアでの買い物割引券 高島屋…買い...
「時」を読み解く

過去・現在・未来と時が流れはじめた背景

大人になると「未来」とか「将来」という言葉を気軽に使うが、子供の頃はあまりピンと来なくて「?」だったことを思い出した。 記念の冊子やアルバム用に「将来の夢」を書けと言われても、まったく思いつかず、最後...
お薦めの本

美意識のありか/芥川喜好「時の余白に 続々」

みすず書房から出版される翻訳経済書に良書が多い。たとえばブログで紹介してきた以下の本が該当する。 トマ・ピケティ「21世紀の資本」 ダイアン・コイル「GDP」 アダム・トゥーズ「暴落」 ウィリアム・マ...
お薦めの本

トランプ誕生までの政治的背景/スティーブン・レビツキー&ダニエル・ジブラット「民主主義の死に方」

トランプ大統領任期中の2018年に出版された、 スティーブン・レビツキー&ダニエル・ジブラット「民主主義の死に方」 昨年、トランプ誕生までの思想的背景について学んだが、こちらはアメリカの政治の仕組みに...
投資で創った人生哲学

読書で知的好奇心の網を広げ、その網で投資機会を捕らえる。

「投資」って何ですか?をテーマに、rennyさんに私の頭の中からいろいろ引き出していただいて、すごい発見があった、今月のポッドキャスト収録。※前編・後編 「吉田さんにとって投資とは何ですか?と掘り下げ...
脳と遺伝子の探求

知的好奇心の衰えに抗う

世の中が複雑になればなるほど、何が将来に役立つか分からない。だから一見無駄に思われるような知識や経験が重要になってくる。 そんな混沌の中に飛び込むために不可欠なのが知的好奇心だが、歳を重ねるにつれて衰...
食文化と美食探訪

世界一のレストラン「Noma」閉店の裏には労働問題?

The World's 50 Best Restaurantsで幾度も世界一となり、ミシュランガイドでも三つ星を獲得している、デンマークの「Noma」が2024年に閉店するという。 閉店後は「フードラ...
社会や政治の問題など

所得格差と富の集中が、人の幸福度を上昇させる?

トマ・ピケティ「21世紀の資本」が世界的に注目されて以降、格差や富の集中に対する批判が目に見えて増えている。 でも「幸福度」の観点から分析すると、思いもよらない結果が得られる。エドガー・カバナス、エヴ...