吉田喜貴(まろ)

世界を読み解く方法

愛とは時間をムダにすること/辻信一「ナマケモノ教授のムダのてつがく」

「タイパ」について学ぶための読書。一冊目は、 稲田豊史「映画を早送りで観る人たち」 続いて読んだのは、文化人類学者が「ムダ」をテーマに書いた、 辻信一「ナマケモノ教授のムダのてつがく」 「タイパを重視...
世界を読み解く方法

未来を考察する方法/ウィリアム・マッカスキル「見えない未来をかえる『いま』」

著者の名前に見覚えがあったので読んでみた一冊。 ウィリアム・マッカスキル「見えない未来をかえる『いま』 長期主義倫理学のフレームワーク」 著者の本を読むのは2冊目。 エシカル消費よりも寄付の選別に頭を...
社会を意識した投資

マイクロプラスチック議論が最近下火な理由

清原達郎「わが投資術 市場は誰に微笑むか」の第8章で、 「やってはいけない投資」としてESG投資があげられる。 清原さんは「E(Environment)」の議論を批判し、 その一例としてマイクロプラス...
お薦めの本

タイパはオタクに憧れる?/稲田豊史「映画を早送りで観る人たち」

現在の圧倒的な「eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)」人気は、 「コスパ」「タイパ」重視の世の中と関係があるのだろう。 私には無縁の世界だから…、と距離を置かずに学んでみようと思い、 まずは...
お薦めの本

投資関連の良書が増えたような。あの清原達郎さんの著書がついに!

株価の上昇傾向が続き、株式投資に注目が集まってくると、 しょうもない投資指南書が本屋に平積みされはじめる。 タイトルで「1億円」と煽ってくるのがその代表例。 そんな光景を眺めながら、上昇相場の終わりを...
古典に学ぶ人生論

しょせん自分のお尻の上に座るしかない/モンテーニュ「エセー」

引き続き、モンテーニュ「エセー」より。 私たちは理解不明な出来事に遭遇すると、 原因と結果を強引に結びつけて、納得しようとしがち。 「わたしの見るところ、人間というのは、なにかの事実が示されると、えて...
お薦めの本

工藤勇一・苫野一徳「子どもたちに民主主義を教えよう」

今の読書テーマのひとつ「民主主義の学び直し」。 子供向けの易しい本も読もうと手に取った一冊が、 目的とは少し違ったけど、内容がとても興味深かった。 工藤勇一・苫野一徳「子どもたちに民主主義を教えよう」...
古典に学ぶ人生論

基準は自分の内側に/モンテーニュ「エセー」

年始から株高・円安で資産の増加ペースが不気味だ。 おそらく2024年1月の1ヶ月間は、24年間投資を続けてきて、 月次ベースでの増加割合・増加額ともに過去最高だと思う。 こんな時は投資と距離を置いて、...
古典に学ぶ人生論

読書が心を整える/モンテーニュ「エセー」

モンテーニュは「三つの交際について」の章で、 人生を振り返り、3種類の良き交際を比較した。 美しく礼儀正しい女性たちとの交際 まれで心地よい友愛 書物との交際 まずは読書以外の2つ(恋愛・友愛)につい...
古今和歌集

古今集・仮名序の末尾が美しい

古今和歌集の仮名序を読み返していて、末尾の美しさに気がついた。 「歌のさまをも知り、ことの心を得たらむ人は、大空の月を見るがごとくに、いにしへを仰ぎて、今を恋ひざらめかも。」 和歌と言の葉の本質を理解...
脳と遺伝子の探求

体内時計を司る遺伝子とその司令塔/岡村均「時計遺伝子」

タイトルに惹かれて手に取った、岡村均「時計遺伝子」。 すべては理解できなかったので簡単に読書メモ。 私たちを形作るすべての細胞に「時計遺伝子」が含まれている。 そしてこれらの時計遺伝子の司令塔が、眼の...
百人一首

藤原定家は百人一首の編者ではない?/田渕句美子「百人一首」

百人一首は和歌の魅力が凝縮された不思議な歌集。 鑑賞本が出版されるたびに買ってしまうのだけど、 今回手にしたのは最新研究も紹介された一冊。 田渕句美子「百人一首 編纂がひらく小宇宙」 日本人で知らない...
世界を読み解く方法

考えるとはどういうことか?

これだけをやっておけば大丈夫! 人生の様々な場面でこのような誘惑に出会う。 タイパやコスパに重視される今、私たちは易きに流れがち。 生物の究極がホヤであるなら、正しいのかもしれないが、、、 世界はシン...
お薦めの本

東大教授が語り合う10の未来予測

以前この動画配信が面白い!と紹介したシリーズが書籍化されていた。 東大TV「知の巨人たちの雑談」がおもしろい(22/07/30) すごく面白いのに、どの動画も1万回再生にも届かず、 続編を楽しみにして...
世界を読み解く方法

善悪二元論を倫理学から考えてみる/佐藤岳詩「倫理の問題とは何か」

自分の信じているものを強く信じるために、 敵を作って批判してしまいがちなのはなぜなのか? それはデカルトの「方法序説」以来、 私たちが築いてきた思考法の基本が二元論だから? 今月のrennyさんとのポ...
日記と雑談

人生初のクーリングオフ

ショックが大きすぎて、若干体調を崩したお馬鹿な話。 嘘を見抜くことができず、判断力が低下しているのでは? これで投資家やってられるのか?という懺悔の記録。 給湯器交換をめぐるトラブル。 騙された背景 ...
日記と雑談

日本料理店での食事の際、気を付けていること。

フレンチやイタリアンと違って和食は作法が難しそう…。 そんなコメントを目にして、私も細かい作法は分からないけど、 気を付けていることがいくつかあるので紹介しようと思う。 指輪や時計は外していく 注意を...
世界を読み解く方法

年末年始の読書が不作

例年通り、年末年始用に図書館でたくさん本を借りて、 読みあさったけど、思うような成果が得られなかった。 「江之浦奇譚」は江之浦測候所の鑑賞後だったので面白かったけど。 もやっとしながらも、気になった書...
日本の神様と昔話

荏原七福神めぐり

久しぶりに新年の七福神めぐりをしてみた。 2015年の港七福神以来なのでなんと9年ぶり。 今回は品川区の7つの寺社をめぐる荏原七福神。 駅でキャラクター七福神なるチラシを手にしたのがきっかけ。 かわゆ...
兼好法師「徒然草」

資産を殖やす話ばかりの今こそ、徒然草。

昨年来、新NISAの話題があふれており、 将来の資産を殖やすことばかりに焦点がいきがちだ。 だが、お金を「稼ぐ・貯める・殖やす」方法は限られており、 本当に難しいのは、多数の選択肢があるお金の「使い方...