軽やかに生きているように見えるがその秘訣は?
そんな風に問われて過去にまとめた人生観を読み直した。
- 私の人生観(13/06/22)
意外にもいま振り返っても、追加・修正する必要がなくて上出来。
私が後に白楽天流「中隠」生活と名付ける生き方へと大きく舵を切る、
そんな人生の転機に考え方を整理・編集だけのことはある。
私が人生の分岐点で興味の赴くままに選択できるのはなぜか?
より深くその背景を追求するなら、読み終えたばかりの
の内容から思い当たる話をピックアップすると、
- セロトニントランスポーター(セロトニン運搬遺伝子)
- 鉤状束(扁桃体と側頭葉、前頭前野を結ぶ神経の繊維)
あたりに秘密が隠されているのかもしれない。
生まれつきのセロトニントランスポーター
人の幸福感には神経伝達物質のセロトニンが関係しているとされ、
セロトニントランスポーター(セロトニンを運搬する遺伝子の型)が、
長ければ(L型)幸福感が高く、短ければ(S型)抑うつ傾向が現れやすい。
そしてS型の人の割合が8割を超える国は日本だけらしい。
- 日本…S型81%、L型19%
- アメリカ…S型43%、L型57%
S型は恐怖中枢(扁桃体)が反応しやすいことから、
日本の地震、火山、台風など自然災害の多さに由来する現象だろう。
おそらくそれは日本人が株式投資を避けがちなことにも関連しており、
S型はリスクの高い投資に手を出す率がL型より28%低いという研究結果もある。
ただL型が楽観的で、S型が悲観的という単純なくくりではない。
S型はネガティブなものだけではなく、ポジティブなものにも敏感という研究もあり、
L型よりも周りの環境に影響をされやすい、と考えるのが正しいのだろう。
幼い頃からの行動を振り返るとL型の可能性が高いが、
後天的に鍛えられたのでは?という心当たりもある。
後天的に鍛えられた鉤状束
鉤状束という扁桃体と側頭葉、前頭前野を結ぶ神経の繊維の太さについての研究で、
不安を感じやすい人ほど扁桃体と前頭前野を結ぶ鉤状束は細くて弱く、
不安をあまり感じない人は、強い鉤状束で扁桃体と前頭前野が結ばれているらしい。
思考をつかさどる前頭前野が扁桃体が発する恐怖を抑制するということだ。
そして鉤状束の太さは、スポーツジムで筋肉を鍛えるのと同じで、
経験や学習によって変化するものだと考えられている。
私の場合、株式市場に振り回されたり、古典を読みふけるうちに、
鉤状束が太くなり、不安や恐怖をコントロールできるようになったのかも。
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