日本の歴史と文化

日本の美意識

恋をすると世界が違って見えるわけ/ルーマン「情熱としての愛」

日本が哲学に目覚めた時期が遅いのはなんでだろう? 西洋では古代ギリシア、中国では戦国春秋時代だけど、 日本は空海(774~835)あたりでようやくはじまる感じ。 おそらく日本では長らく無文字社会が続い...
めくるめく和歌の世界

紅葉の和歌に起きた異変は温暖化の影響か?

古今和歌集(905年)にはなかった夕立の和歌が、 新古今和歌集(1205年)に現れる背景は温暖化では? 夕立の和歌。平安末期の気候は今と似ていた? というのが前回の話だった。 そういえば夕立の和歌だけ...
新古今和歌集

夕立の和歌。平安末期の気候は今と似ていた?

夕立の多い季節。 昔の人たちはどんな感じで空を眺めていたのかな? 和歌をたどってみると、少し奇妙なことが分かった。 新古今和歌集以前に夕立の和歌がほとんどない。 まずはその新古今集(263)から西行法...
日本の歴史と文化

歴史を動かした「おみくじ」

神社やお寺につきものの「おみくじ」。 初詣のついでに一年の運勢を占う、という軽い感じだけど、 歴史を紐解くと、大きな決断につきものだったことが分かる。 調べていたら見つかったエピソードをいくつかメモ。...
日本の美意識

瞬間を捉える日本美とその功罪

文化史において日本と海外との決定的な違いは、 日本は目の前の「美」を「点」で捉えようとすること。 古池や 蛙飛びこむ 水の音(芭蕉) 中国だったら漢詩で情景を描くことからはじまり、 最後の方はなぜか仙...
食文化と美食探訪

食事時間の国際比較/のんびり食事をする日本人

食文化の変化とともに、食事の時間は短くなっているのか? とくに世間のランチ事情を見ていると、 マクドナルドや吉野屋などのファーストフード コンビニのお弁当 をとりあえず口に入れてご飯を済ませているよう...
西行「山家集」

真夏の夜の月歌

日本の月というと中秋の名月など秋のイメージだけど、 和歌集をめくっていたら、夏の月もあることを知った。 月の和歌といえば、まずは西行の「山家集」より。 むすぶ手に 涼しき影を 慕ふかな 清水に宿る 夏...
日本の美意識

電子出版3作目「引き算の美学」

「日本の月と桜」に続く、「日本の美意識」シリーズ第2段。 日本は「引き算」、欧米は「足し算」って話をよく聞くけど、 そこにいたる日本の美意識はどんな系譜だったのか? なんてことを私なりに15,000字...
日本文化探究の旅

鎌倉五山・建長寺をたずねて天下禅林!

鎌倉五山や京都五山。 歴史の教科書や観光ガイドでは見かけるけど、 詳しく知りたくても、今までは本が見当たらなかった。 先ごろ東京大学出版会から発売された本がおもしろい。 東アジアのなかの五山文化 この...
食文化と美食探訪

タニタ食堂で目指す、薄味の人生

最近、週に2、3回は「タニタ食堂」で昼ご飯。 タニタ食堂には5つのルールがあり、 3番目の「味付けにこだわる」というコンセプト。 「出汁の味や素材そのものの「おいしさ」を感じていただくため、旬のおいし...
食文化と美食探訪

丼物のはじまりは、アツアツうなぎのポータブル化

日本の小型化・ポータブル化の美学の系譜を探っていたら、 なぜか天丼、カツ丼などの丼物メニューに出会った。 そういえば丼物って、そば屋の出前のイメージもあるな。 丼物の起源は「鰻丼」なのだとか。 江戸・...
めくるめく和歌の世界

建礼門院右京大夫の和歌で詠む七夕の心

七夕の和歌については、これまでもいくつか紹介してきた。七夕の和歌 in 古今和歌集紀貫之の和歌で詠む七夕の心柿本人麻呂の和歌で詠む七夕の心今日は「建礼門院右京大夫集」から七夕の和歌を少々。 この古典の...
日本の歴史と文化

万葉仮名の方法に近いお経の方法

浄土真宗のお寺が代官山のビルを借りて営業する 寺カフェ代官山 ここで写経が体験できるというので行ってみた。 筆を握るのは中学生以来、約20年ぶりのことだ。 墨の付け具合と筆圧の感じがつかめず…うーん。...
食文化と美食探訪

包丁使いが日本料理の真髄

海外で「自国をどう伝えるか?」悩み中の日本人が、 帰国の際になぜか私をご指名でお話しすることがちらほら。 今週は新潟県三条市の刃物産業を世界に広めるべく、 ヨーロッパから帰国された経営コンサルトさんの...
食文化と美食探訪

千年続く和食のかたち(一汁三菜)

日本の食文化をWebで調べていたらこんなの見つけた。 左側のロゴはいわゆる「一汁三菜」を表しているんだね。 でもこのかたちになったのはいつ頃からなんだろう? 日本の伝統的食文化としての和食(農林水産省...
食文化と美食探訪

胡椒の日本史

みんなの好きな香辛料は何? 私は胡椒。 食へのこだわりの始まりがラーメンからだったからかな。 でも和食ではあまり使わない香辛料だね。 日本の文献に初めて胡椒が登場するのは、 聖武天皇(701~56)の...
世界を読み解く方法

日本を読み解く方法

これから立て続けに「日本」をテーマにお話ししながら会食♪ 投資と違って追っかけてる年数が短いから雑だけど、 日本を読み解く方法(PDFファイル) とりあえずこんな資料を準備中。欲しい人はどーぞ。
日本の美意識

海外に発信された「禅」/鈴木大拙「禅と日本文化」

英語で世界に発信された日本の美意識といえば、 茶道を題材にした岡倉天心「茶の本」(1906)。 同じような本が「禅」の世界にもある。 鈴木大拙「禅と日本文化」(1938) こちらは海外の大学での講演を...
日本の美意識

禅以前の庭園造り「作庭記」

平等院鳳凰堂を造営した藤原頼通の三男、 橘俊綱が書いたとされる日本最古の庭園書「作庭記」。 日本の庭園美は室町時代に禅の思想と合わさって完成するが、 それ以前にも日本らしさを感じさせる造園法はあった。...
日本の歴史と文化

仏壇とは?/はせがわ銀座本店を訪ねる

私の中で仏壇のイメージは、 家の中のお寺 極楽浄土へのどこでもドア であり、モノ・コトを小さく収めることを美とする、 日本の文化・伝統を受け継いだ工芸品という感じ。 そういえば仏壇と言えば「お仏壇のは...