脳と遺伝子の探求知的好奇心の衰えに抗う 世の中が複雑になればなるほど、何が将来に役立つか分からない。だから一見無駄に思われるような知識や経験が重要になってくる。 そんな混沌の中に飛び込むために不可欠なのが知的好奇心だが、歳を重ねるにつれて衰えてしまうのは、脳の宿命のようだ。 ...2023.02.15脳と遺伝子の探求
世界を読み解く方法カルロ・ロヴェッリの量子論に、思考法や思考の癖を学ぶ。 カルロ・ロヴェッリ「世界は関係でできている」。 量子力学の解釈をめぐり、大きく分けて、「多世界解釈」「隠れた変数の理論」「QBリズム」の3つの派閥があるが、著者は「関係」を軸に解釈すべきと説く。 科学者も測定機器と同じように自然の一...2022.08.26世界を読み解く方法脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求過去の記憶が色あせるから、時の流れを実感できる。 もしも覚えたことをいつまでも忘れない記憶力があったなら。そんな能力を手にしたら、状況が変化したときに、以前の記憶が鮮明すぎて邪魔で、新しい環境に適応できない。 そんな研究結果をネズミを使って示した論文が、池谷裕二「寝る脳は風邪はひかない」...2022.03.04脳と遺伝子の探求「時」を読み解く
脳と遺伝子の探求新しい習慣に慣れるのにどれくらいかかるのか? 私たちは新しい習慣に慣れるのにどれくらいかかるのか? 池谷裕二「寝る脳は風邪を引かない」で、下記の論文が紹介されており、平均して66日ほどで行動が変容するとのこと。 Phillippa Lally“How are habits ...2022.02.28脳と遺伝子の探求
お薦めの本がんは進化のプロセス/アシーナ・アクティピス「がんは裏切る細胞である」 アシーナ・アクティピス「がんは裏切る細胞である」は、「癌(がん)」に関する最新の知見がまとめられた興味深い一冊。 がんは多細胞という性質に特有の問題 ひとりの人間の一生の間に繰り広げられる細胞の進化の数は、人類の進化の歴史全体を通し...2022.01.21お薦めの本脳と遺伝子の探求生物と生命の不思議
世界を読み解く方法人の目を曇らせる「思想」「嗜好」「習慣」(柳宗悦) 私たちが本質を見失いがちなのはなぜか? 柳宗悦がこんな言葉を残している。 「大方の人は何かを通して眺めてしまう。いつも眼と物との間に一物を入れる。ある者は思想を入れ、ある者は嗜好を交え、ある者は習慣で眺める。だが、じかに見るのとはま...2022.01.14世界を読み解く方法脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求ビジネス書は後知恵バイアスとハロー効果だらけ ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー」は、その内容の記憶が薄れてきたら繰り返し読むべき一冊。先ごろ出版された続編「ノイズ」を読む前の復習にもいいだろう。 いわゆるビジネス書には大きく分けて二つの種類がある。 経営者または企業...2022.01.11脳と遺伝子の探求
お薦めの本ドーパミンと起業家精神/リーバーマン&ロング「もっと!」 ドーパミンに関する最新脳科学を紹介した一冊、ダニエル・リーバーマンとマイケル・ロングの「もっと!」を読んでいて、起業家精神で日本がアメリカに適わない理由がよく分かった。そもそも遺伝子に端を発する違いなのでは?と感じさせられる記述があった。 ...2022.01.03お薦めの本脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求セロトニン運搬遺伝子と日本人の可能性 橘玲「スピリチュアルズ」を読み進める中で(←この本おもしろい!)、以前読んだエレーヌ・フォックス「脳科学は人格を変えられるか?」について、重要な部分を読み落としていたことに気が付き、たしかめた。 お気楽人間の遺伝子と脳の秘密?/エレー...2021.11.21脳と遺伝子の探求
お薦めの本道を見つける力を手放し、海馬を鍛えなくなった人類の未来は? スマホとGoogle Mapがなかった頃、とにかくよく道に迷った。子供の頃から記憶力には自信があったので駅前の地図をスキャンして、後で戻って来られるように、目印となるものを記憶しながら目的地を目指す。それでも特にラーメン屋は家賃の関係で分か...2021.09.09お薦めの本脳と遺伝子の探求
兼好法師「徒然草」偽ブランドは嘘つきのはじまり/池谷裕二「脳はすごふる快楽主義」 脳科学者の池谷裕二さんが最新の論文を紹介するエッセイ集。第3巻の「脳はすごふる快楽主義」を読んだ。 このシリーズは実に面白く、前2巻で印象的だった論文もメモを残している。 心が通じ合うとは、相手の言葉が予測できること?/池谷裕二...2021.01.14兼好法師「徒然草」お薦めの本脳と遺伝子の探求
お薦めの本お気楽人間の遺伝子と脳の秘密?/エレーヌ・フォックス「脳科学は人格を変えられるか?」 軽やかに生きているように見えるがその秘訣は? そんな風に問われて過去にまとめた人生観を読み直した。 私の人生観(13/06/22) 意外にもいま振り返っても、追加・修正する必要がなくて上出来。私が後に白楽天流「中隠」生活と名付ける...2020.05.18お薦めの本脳と遺伝子の探求
お薦めの本心が通じ合うとは、相手の言葉が予測できること?/池谷裕二「できない脳ほど自信過剰」 脳科学の論文を紹介したコラムをまとめた 池谷裕二「できない脳ほど自信過剰」 このなかで一番興味深かったのは、 「気が合う」を科学的に解明しようとする研究者の論文。 ...2018.08.10お薦めの本脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求脳の進化にまつわる誤解。ポール・マクリーン「三位一体脳モデル」の間違え。 デイビット・J・リンデンの「 脳はいいかげんにできている」。 ふと同じような話を昔読んだことがあるような?と調べていたら、 脳の見方に関するありがちな間違えに気付かされた。 脳は3段アイスのようなもの? 「人間の脳は、三段...2018.07.29脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求フライングの脳科学。人は何秒で反応できるか? 織田一朗「時計の科学」を読んでいて、ふと気になる記述があった。 「国際陸連がフライングの規定を「1000分の100秒」に設定した根拠は、生理学の古典的な論文の「人間が外的刺激を感知し、大脳が判断して、身体が反応するのに必要な時間は、最低1...2018.02.03脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求DNAの98%を占める「非コードDNA領域」が生命の鍵を握る まず遺伝子の話は用語がいつも分からなくなるのでメモしておくと、 生物に書かれている情報を一冊の本に例えると、「DNA」はインク、「染色体」は本、「遺伝子」は書かれている内容の中でタンパク質に触れている部分で、「ゲノム」が書かれている内容全...2017.11.12脳と遺伝子の探求
投資や経済の話題日本人の貯蓄好きは文化ではなく遺伝子によるものか? 以前「本日のスープ」の連載45皿目で、日本に投資を文化として根付かせるために何が必要か考えるなかで、 「文化史の観点から見ると、日本には投資も貯蓄も文化として存在しているが、今がたまたま貯蓄の意識が高めに出てきている時代、という認識を...2017.09.27投資や経済の話題脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求時代にあった遺伝子を持って生まれるか。それが人生を左右する? 一卵性双生児と二卵性双生児の類似性を比較することで、人の性質や能力に遺伝が及ぼす影響を解明する研究がある。 遺伝子が100%同じ一卵性双生児と50%同じ卵性双生児。同じ環境で育った一卵性双生児と二卵性双生児の類似性を比べて、一卵性双生児の...2017.09.10脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求脳や遺伝子の解析が進むと刑法はどう変わるのだろう?/バーバラ・オークレイ「悪の遺伝子」 労働法の授業中に「ウォール街のランダムウォーカー」に夢中で単位を落とし、危うく卒業できなくなりかかった過去を持つ私だか、一応は法学部出身。 脳や遺伝に関する本を読んでいると疑問に思うことがある。 構成要件該当性 違法性 責任...2016.11.22脳と遺伝子の探求
脳と遺伝子の探求サヴァン症候群・共感覚と私自身の謎 最近、共感覚に興味を持って下記のような本を読みあさっている。 ダニエル・タメット「ぼくには数字が風景に見える」 ジェイソン・パジェット「31歳で天才になった男」 岩崎純一「音に色が見える世界」 リチャード・サイトウィック&...2016.09.29脳と遺伝子の探求