アメリカとイスラエルがイランを攻撃し、株式市場も混乱する中、
ふと、イランに対するイメージが希薄なことを痛感する。
- イスラム政権、石油、ホルムズ海峡などニュースから見聞きして、なんとなく怖いイメージの国
- サッカーで昔はアリ・ダエイ、最近はメフディ・タレミなど、アジア屈指の得点力を誇るストライカーが次々現れる国
- イランのことを「ペルシア」と捉えると長い歴史を持つ国
こんなレベルでは今後を考えようもない。
そこで勉強しようとイランの関連書を探してみると、
Amazonの在庫や図書館の貸出書も結構なくなっていて、
たまたま手に取った本が興味深かった。
- 若宮總「イランの地下世界」(2024年5月)
記者でも研究者でもなく、イランの庶民と深く交流した著者が、
日本の報道等では知ることができないイラン人の姿を紹介した本。
イスラム体制がコーランに基づいて監視している社会かと思いきや、
庶民はバレなければ何をしてもいいという姿勢で意外と自由。
とくに法律で禁止される酒に関するくだりに納得。
女性も露出の高い服で男性と一緒に夜な夜なお酒を楽しんでいて、
その姿は「ルバイヤート」の一節そのものであると。
酒に酔っているのなら、愉しみたまえ
美しい娘といるのなら、愉しみたまえ
この世界の結末が無であるならば
さあ今、命あるうちに愉しみたまえ
そう言われてみると「ルバイヤート」は酒を詠った詩が多い。
調べると全143の四行詩の中に77回も「酒」という言葉が現れる。
11世紀からこの調子だから、酒を禁止するのは無理なことなのだ。
歴史学者や国際政治学者が書いた本からは得られない、
イランの人々に親近感が湧いてくる一冊だ。
Amazon.co.jp: イランの地下世界 (角川新書) eBook : 若宮 總: Kindleストア
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