日本の歴史と文化

万葉集

万葉集に描かれた食文化(海の幸)

最近、万葉集を読み始めた。 古今和歌集以降の和歌は月、恋、桜を中心に展開するけど、 万葉集は4,500首近く収録されることもあり、その情景もさまざま。 ここでは当時の食文化(海の幸)に関連しそうな和歌...
日本の美意識

古今和歌集・よみ人しらずの四季の歌

古今和歌集に収められている1100首の和歌のうち、 約4割が作者不明の「よみ人しらず」となっている。 作者不明と言われると、名歌ではないような気もするけど、 「よみ人しらず」に込められた正しい意味合い...
食文化と美食探訪

米の消費量減少=品数豊富な食卓への変化

日本人の米の消費量は数十年前と比べて半減した。 食生活の変化を嘆く専門家もいるけど、これは悲しむべきこと? そしてアメリカの陰謀でパン食に汚染された!は真実? 農林水産省から発表されている統計データを...
万葉集

万葉集、ツクヨミ(月読)の和歌

古事記では黄泉の国から逃げ帰ったイザナギノカミが、 川で禊をした際に3人の子供が生まれる場面が描かれる。 アマテラスオオミカミ(天照大神) ツクヨミノミコト(月読命) スサノオノミコト(須佐ノ男命) ...
めくるめく和歌の世界

恋の和歌/日本の苗代を求めて

現在の日本を知るために歴史を読み解くという観点では、 応仁の乱以後だけで十分、って考えにも一理ある。 現代に通ずる日本の生活文化の原点は室町時代にあるから。 でもそれ以前にさかのぼるべき主題のひとつに...
日本の美意識

兼好法師の月見/徒然草137段など

便利な時代になった。 徒然草に描かれた兼好法師の「月」観を知りたい!と思えば、 どこの段に書かれているかあっという間に収集できる。 兼好の月への愛は21段の 「よろずの事は、月見るにこそ慰むものなれ。...
お薦めの本

引き算・旬・鮮度の食文化/神田裕行「日本料理の贅沢」

著者は麻布の日本料理「かんだ」の主人。 このお店もいつか行ってみたいなぁ。 「日本料理は、日本固有の食材と日本人の美意識を骨格としていると思います。食材の鮮度と品質がそのまま料理の本質に反映する料理で...
お薦めの本

物語には母型がある/柳田国男「日本の昔話」

神話や昔話の根底には何か共通のものがある。 映画監督ジョージ・ルーカスの成功のポイントはここ。 大学で神話学者ジョゼフ・キャンベルの授業に興味をいだき、 世界神話の英雄伝説をもとに映画化したのが「スタ...
日本の美意識

新古今和歌集の桜歌/無常と面影

古今和歌集(905)から時代を下ること300年。 鎌倉時代初期に完成したのが新古今和歌集(1205)。 桜の和歌に込められた想いを辿ると変わったなぁ、という印象。 古今和歌集の桜歌(13/03/18)...
日本の美意識

古今和歌集の桜歌

古今和歌集の桜歌を気ままに編集。 まずこの時代の代表的な桜歌といえば在原業平(古今集53)の 世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし 桜が散ってしまう事へのドキドキ感を表した名歌。...
パスカル「パンセ」

3.11が告げたリスク管理社会の終わり

日本は「核」を通じて2種類の破滅を経験したことになる。 ヒロシマは「悪」をなそうとして起きた道徳的な破滅 フクシマは「善」をなそうとして起きた産業的な破滅 21世紀の脅威は、あからさまな悪意を持ったも...
文化で読む日本経済

復興の勧進上人を誰が担うのか?

経済学の「効用」とはすなわち「欲望」のこと。 欲望の制御なくして経済社会の秩序と発展は成しえない。 経済学の祖、アダム・スミスが「道徳感情論」に描いたことだ。 そして欲望の制御と「宗教」とは密接に関わ...
西行「山家集」

パワースポットといえば、、、吉野山かな?

「日本のパワースポットといえばどこだと思いますか?」 「歴史の観点からすると奈良の吉野山かな。行ったことないけど。」 このあいだ、こんな会話を交わした。 歴史上、吉野山が重要なポイントとなったことが幾...
日本の美意識

仏壇の来歴に見る日本的方法

仏壇は日本独自のものらしい。 仏壇の中央に配置される「須弥壇(しゅみだん)」。 古代インドの宇宙観の中心「須弥山」を縮めたもので、 仏教世界の構造を表したもの 神仏が招かれ集まる場 といったイメージで...
お薦めの本

中世日本の金融・商業と神仏との交わり

網野善彦「日本の歴史をよみなおす」。 3年以上前に買った本だけど、読み直すたびに発見がある。 多彩な切り口で日本に迫るところが魅力的。 日本社会の場合、金融の起源は「出挙(すいこ)」にあると指摘。 「...
文化で読む日本経済

貨幣経済の浸透が出家遁世を後押し?

日本でモノの交換手段がコメから貨幣へ変わるのが14世紀頃。 同時期の古典では、兼好法師(1283~1352)「徒然草」に、 お金をテーマにしたエッセイが見受けられる。 億万長者になるための5ヶ条/徒然...
日本の歴史と文化

悪左布、悪源太、悪七兵衛…「悪」とは何か?

善悪二元論で世界を読み解くことなんてできない。 そもそも善悪の境界はあいまいで、正義の定義もままならない。 「善=神」「悪=悪魔」から離れられないのも原因だろうか。 日本では平安末期に「悪」と呼ばれた...
日本の美意識

市中の山居

「隠遁」や「数寄」に思いをめぐらす日々。 今後の生き方を白楽天に求めたこともあった。 白楽天「中隠」/官と隠のはざまを生きる(12/04/29) でも、もっと気が合う感覚と出会った。 16世紀の初め、...
日本の美意識

西行「山家集」春の章より桜歌10首

西行「山家集」春の章は全173首のうち103首が桜の和歌。 昨日のポカポカ陽気に誘われて、桜の和歌を10首編集してみた。 この時代の桜にはすでに花見という行事はあったようで、 (花見&お酒セットの最古...
日本の歴史と文化

日本を知るには応仁の乱以後だけで十分?

戦前、内藤湖南という歴史家が講演会で 「だいたい今日の日本を知るために日本の歴史を研究するには、古代の歴史を研究する必要はほとんどありません。応仁の乱以後の歴史を知っていたらそれでたくさんです。それ以...