日本の美意識

中秋の名月をめぐる日本の歴史・文化

中秋の名月についてこれまで調べたことをいったんまとめてみた。 「中秋」の由来 旧暦での季節の分け方は、 春…1月、2月、3月 夏…4月、5月、6月 秋…7月、8月、9月 冬…10月、11月、12月 ...
めくるめく和歌の世界

藤原定家、中秋の名月を詠う

今晩は中秋の名月ということで、藤原定家が詠んだ旧暦八月十五夜の月の和歌を探してみた。 しかし定家の自選和歌集「拾遺愚草」約2,700首のうち、詞書きから中秋の名月の歌と分かるのはたったの4首。 その一方で九月十三夜の月歌は数多く、昨年も...
日本の歴史と文化

宮沢賢治 月の歌

昨日8月27日は宮沢賢治(1896~1933)の生誕120周年だったそうだ。 それに合わせて私もかじった程度に賢治の作品を調べてみると、 月にまつわる童話や詩、短歌がたくさん残されていることを知った。 賢治は月を「月天子」と呼び、な...
日本の美意識

中秋の名月よりも九月十三夜の月を愛でる

以前、古今和歌集に中秋の名月の和歌がないことに気がつき、竹取物語に絡めて、当時の月のイメージが原因では?と考えた。 中秋の名月を詠わない古今集。月が不吉な竹取物語。 付け加えるなら、そもそもこの頃の日本には月見の習慣なく、唐では八月...
日本の美意識

十六夜の月はためらいながら夜空へ

中秋の名月を前に月の古典をいろいろ調べていたら、満月の翌日の十六夜にまつわる認識がおもしろかった。 十六夜は「いざよい」と読む。これにまつわる目に止まった古典を2つ引用すると。 まずは源氏物語の夕顔より。 「いさよふ月に、ゆくりな...
西行「山家集」

西行「山家集」より真夏の夜の月

暑い日が続くので涼しさが感じられる和歌を探してみた。西行「山家集」から夏の月歌を4首ほど。 涼を求めて泉で出会った月を詠む むすびあぐる 泉にすめる 月影は 手にもとられぬ 鏡なりけり むすぶ手に 涼しき影を 慕ふかな 清水に...
古典に学ぶ人生論

澄んだ水に月が宿るように…/一休宗純の名言

アニメの一休さんは架空の存在。 禅僧・一休宗純は型破りな人物で自ら「狂」を名乗った。 「悪」と称された歴史上の人物に近いかもしれない。 そんな一休の遺した名言をいくつか。 「今日ほめて明日わるく言う人の口。泣くも笑うも嘘の世の中...
日本の美意識

「月の顔を見るは忌むこと」の由来は白居易?

雪月花や花鳥風月など日本の伝統美を表す言葉には、 お決まりのように「月」を愛でる心がついてくる。 でも平安末期までは月のイメージは良くなかったのでは? 「竹取物語」の引用とともに、そんな話を以前書いた。 「春の初めより、かぐや姫...
日本の美意識

初めての電子出版「日本の月と桜」

第2版のお知らせ(2015年1月13日)  去年、初めて出版した本を追加内容ふくめ手直し。  軽微な変更なので、今回は値段はそのまま。  購入済みの方が改訂版を自動で取得する機能は、  今のところAmazonが未対応。→詳細 【更...
日本の美意識

月見のイメージ好転。西行と山越阿弥陀図。

平安時代初期には必ずしも印象が良くなかった月見。 しかし平安末期になると反転しているのはなぜか? 中秋の名月を詠わない古今集。月が不吉な竹取物語。 平安末期を代表する歌人、西行(1118~90年)が、 これでもか!というほ...
日本の美意識

中秋の名月を詠わない古今集。月が不吉な竹取物語。

西行(1118~90年)は詠んだ中秋の名月の和歌。 西行、中秋の名月を詠う(山家集) 日本ではいつ頃から中秋の名月を愛でていたのか? 「古今和歌集」(905年)の秋の巻を開いてみて、あれ? 中秋の名月を詠った和歌が一首もない上に、 秋の...
西行「山家集」

西行、中秋の名月を詠う(山家集)

今年2014年は中秋の名月が9月8日なんだって。 旧暦8月15日の満月だから現在の暦と微妙にズレる。 例年は9月中旬~10月上旬だけど今年は特に早い。 西行の「山家集」を探してみると、 中秋の名月を題材にした和歌が8首あった。 ...
日本の美意識

月は東に日は西に/蕪村・月の俳句集

月は東に日は西に。 井上陽水の歌にそんな歌詞があった気がするが、 これは江戸時代の俳人、与謝蕪村(1716~84)の 菜の花や月は東に日は西に という絵画的な俳句の1つだ。 ふと気がつけば、蕪村の月は、 自らの想いを月に投影する和歌の月...
西行「山家集」

真夏の夜の月歌

日本の月というと中秋の名月など秋のイメージだけど、 和歌集をめくっていたら、夏の月もあることを知った。 月の和歌といえば、まずは西行の「山家集」より。 むすぶ手に 涼しき影を 慕ふかな 清水に宿る 夏の夜の月 影さえて 月しもことに ...
お薦めの本

月は太陽の夢である/ノヴァーリス「青い花」

ロマン派詩人、ノヴァーリス(1772-1801)作の未完の小説。 ヨーロッパから広がったロマン主義について詳しくは知らない。 でも「ロマン」という言葉のイメージにピッタリの「青い花」。 「月がおだやかな光をはなって丘の上空にかかり...
万葉集

月の語源/時を司る月の神

月の語源は「時」から来ている、なんて話を読んだ。 「ツキ」と「トキ」。うーん…(笑) "Moon"の語源"motion"や"move"には近いか? そういえば万葉集の中に(985)...
日本文化探究の旅

銀色プリンは誰がのせた?/銀閣寺・向月台

京都、銀閣寺の不思議な物体。 この上に座って月の出を待つ? 登ろうとしたら崩れない?? ちなみに足利義政が創建した当時はこんなものはなかったという。 江戸時代に描かれた日本の名所図会を年代順に並べると・・・ 都名所図会(178...
日本の美意識

月の満ち欠けにめぐり逢いを見る(新古今和歌集)

「恋・桜・月」は日本文化形成に不可欠な3点セットだった。 でも「月」が日本人の心の問題になった時期は遅く、 おそらく平安時代後期のあたりから、というのがこの記事。 日本はいつから「月」に目覚めたのか?(13/07/15) 新古今和歌集(...
古典に学ぶ人生論

わが心は秋月に似たり

「○○の秋」が満載の日本。 月が秋の色、と詠ったのは西行だったか。 身にしみて あはれ知らする 風よりも 月にぞ秋の 色は見えける 秋の月をめでる心は日本独自のものではなく、 中秋の名月といった月見の習慣は中国に由来する。 ...
日本の美意識

日本はいつから「月」に目覚めたのか?

私たち日本人は時代を超えて、月に憧れをいだいていた。 でも、それはいつ頃からなのだろう? 古代より闇夜を照らす月光は神秘的な印象を与えただろう。 でも日本の神話における、月神の扱いは冷淡なもの。 ギリシア・ローマ神話では、ルナ、セレネー、デ...