日本の美意識

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禅芸術の引き算の美学。その精神性の背景は?

禅は不思議だ。 腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。 それにもかかわらず鎌倉・室町期以降の日本文化に多大な影響を与えている。 禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、 や...
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田中仙堂「岡倉天心『茶の本』を読む」で名著の魅力を再認識。

読者家を自負する日本人の誰もが読んでいる、内村鑑三「代表的日本人」(1894年) 新渡戸稲造「武士道」(1900年) 岡倉天心「茶の本」(1906年)この3冊が英文で世界に発信された時期は、日清戦争(...
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縄文土器から弥生土器への変遷は世界共通

複雑な文様の縄文土器からシンプルな弥生土器へ。古代人の美意識の変化に、日本的な美学の芽生えがあるのでは?今までは以下のような日本文化の特徴と同列に捉えようとしていた。神に対する感覚…「いる」と感じた時...
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中秋の名月よりも九月十三夜の月を愛でる

以前、古今和歌集に中秋の名月の和歌がないことに気がつき、竹取物語に絡めて、当時の月のイメージが原因では?と考えた。中秋の名月を詠わない古今集。月が不吉な竹取物語。付け加えるなら、そもそもこの頃の日本に...
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十六夜の月はためらいながら夜空へ

中秋の名月を前に月の古典をいろいろ調べていたら、満月の翌日の十六夜にまつわる認識がおもしろかった。十六夜は「いざよい」と読む。これにまつわる目に止まった古典を2つ引用すると。まずは源氏物語の夕顔より。...
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生きるまで生きたらば…/前田慶次「無苦庵記」

隆慶一郎「一夢庵風流記」の描写よって評価が一変した前田慶次。「天下御免の傾奇者」として戦国時代に欠かせないスターとなった。「無常→数寄→幽玄→わび・さび」という、日本の美意識の系譜。思えばその対極には...
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【.ami】バブルの東山ルネサンス

現代に通ずる日本文化の原型のほとんどは室町時代に生まれた。水墨画、和室、庭園、能、茶道、華道などなど…。でもこれら文化を創造したのは貴族でも武士でもなく、「阿弥」号を称した足利将軍のアミーゴ集団「同朋...
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イサム・ノグチに見る日本的方法

四国旅でイサム・ノグチ庭園美術館(高松市牟礼)へ訪問後、イサム・ノグチ(1904~1998)についていろいろ調べている。「二つの国をもち、二重の育てられ方をした私にとって、安住の場所はどこだったのか。...
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菅原道真の梅は飛び、桜は飛ばず?

和歌に詠われる春の花が梅から桜へ移る頃に、梅を愛した菅原道真が政争に敗れ、都落ちをする。 菅原道真/梅が桜に変わる頃に屋敷内の梅の木との別れを惜しんで詠んだ歌は、後に主人を慕って梅の木が太宰府まで飛ん...
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「桜狩り」から「紅葉狩り」へ

紅葉狩り。この表現の由来は「桜狩り」のようだ。いつの時代からかは分からないが、紅葉と桜が入れ替わった。世の中に たえて桜の なかりせば春の心は のどけからまし散ればこそ いとど桜は めでたけれ憂き世に...
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秋は夕暮れ。心の情景を和歌に詠む。

春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて。言わずと知れた清少納言「枕草子」の季節感。古今和歌集で特に美しい恋歌(484)、夕暮れは 雲のはたてに ものぞ思ふ天つ空なる 人をこふとて遠い空のように...
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しだれ桜は神の通り道/柳田国男「信濃桜の話」

柳田国男「信濃桜の話」にこんな一節がある。「十年ほど前に世に出した信州随筆という本の中に、私はしだれ桜の大きなのが信州に多いということを書いた。しかしそれから気を付けて見ると、それは決してここだけには...
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日本が美意識に目覚めるとき/柳宗悦の民芸運動

その時代の先端をとことん追求した後に「美」に目ざめる。日本文化史を追っていると、そんな場面によく出会う。これまで見てきた代表的な人物の名をあげるなら、遣唐使廃止後に紀貫之戦国時代の終わりに千利休あたり...
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「月の顔を見るは忌むこと」の由来は白居易?

雪月花や花鳥風月など日本の伝統美を表す言葉には、お決まりのように「月」を愛でる心がついてくる。でも平安末期までは月のイメージは良くなかったのでは?「竹取物語」の引用とともに、そんな話を以前書いた。「春...
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初めての電子出版「日本の月と桜」

第2版のお知らせ(2015年1月13日) 去年、初めて出版した本を追加内容ふくめ手直し。 軽微な変更なので、今回は値段はそのまま。 購入済みの方が改訂版を自動で取得する機能は、 今のところAmazon...
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日本の伝統美を楽しむ♪

どのような未来がやってくるのか?今の私たちが何を望み、何を願うのかによって、導かれる未来も変わっていくものなのだと思う。人々の欲求が高い分野は自然とレベルが上がるものだから。そして高い欲求を持った地域...
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見えないものを感じる力/ダイアログ・イン・ザ・ダーク

お釈迦様が悟りを開いたという12月8日。食禅(じきぜん)なるイベントに参加してきた。曹洞宗の祖、道元は中国へ留学した際、禅寺の食事係、典座の心がけに禅の本質を見る。道元が帰国後「典座教訓」をまとめて以...
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月見のイメージ好転。西行と山越阿弥陀図。

平安時代初期には必ずしも印象が良くなかった月見。しかし平安末期になると反転しているのはなぜか?中秋の名月を詠わない古今集。月が不吉な竹取物語。 平安末期を代表する歌人、西行(1118~90年)が、これ...
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中秋の名月を詠わない古今集。月が不吉な竹取物語。

西行(1118~90年)は詠んだ中秋の名月の和歌。 西行、中秋の名月を詠う(山家集)日本ではいつ頃から中秋の名月を愛でていたのか?「古今和歌集」(905年)の秋の巻を開いてみて、あれ?中秋の名月を詠っ...
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見た目での差別に抵抗がない古代日本(古事記・枕草子)

基本的には「中身」より「見た目」の世の中だ。ナンシー・エトコフ「なぜ美人ばかりが得をするのか」。私たちの美に対する愛情は生物学に深く根ざしており、「人が感じる美=遺伝子を残すために最適な見た目」という...