「世界のデザイナーの95%は、世界の10%を占めるにすぎない、最も豊かな顧客向けの製品とサービスの開発に全力を注いでいる。残りの90%に届くには、まさにデザイン革命ともいうべきものが必要だ。」P40
そしてそのデザイン革命を成し遂げた、さまざまな実例を紹介したのがこの本。
途上国の貧困などの社会的課題をビジネスで解決しようとする、
BOPビジネスにおける、デザイナーの役割の重要性を思い知った。
※BOP…”Bottom of Pyramid”(所得別人口構成のピラミッドの底辺)
この本で紹介されていた事例のなかで、一番おー!と感心したのは、
「Qドラム」という転がして水を運ぶ容器。
アフリカの映像で、頭にバケツ乗せて水を運んでる姿をよく見かけるでしょ?
力の弱い女性や子供には重労働。これをデザインで解決したんだ。
途上国の貧困問題の解決には、幕末の日本にヒントがあるような気がしている。
品質への過度なこだわりがなければ、日本もこの分野で活躍できるはず!
世界を変えるデザイン ―ものづくりには夢がある (2009/10/20) シンシア スミス 商品詳細を見る |
コメント
私もこの本を読み、Qドラムに最も感銘を受けました。「発想」(知恵)が世の中をよくする好例ですよね。
そのうち、BOP版iPadが世界中に広がるかも。
この本を読んで、日本企業がほとんど出てこないなぁとモヤっとしませんでしたか?
来月21日にお台場で、BOPビジネスに関するシンポジウムが開催されます。ご興味がございましたらぜひ。
http://imd.jma.or.jp/bop/