ポプラ社「未来のおとなへ語る」シリーズ

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位置づけは岩波ジュニア新書に似ているのかな。
子供たちへ人生を真正面から語ることを目指して、創刊されたシリーズ。
すでに10冊くらい発売されていて、私が最初に手に取ったのは、
アンパンマンの作者、やなせたかし氏が「正義」について語った1冊。

去年の今ごろ、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が書いた、
これからの正義の話をしよう」がベストセラーになったよね。
でも、正義についてなんて言ってたか、思い出そうとしても…あれ?
たぶん哲学的でむずかしすぎたんだね。

戦争を経験し、一番辛いのは「餓えること」。
そう考える、やなせ氏が説く「正義」は非常に分かりやすい。

正義はある日突然逆転する。逆転しない正義は献身と愛です。それは言葉としては難しいかもしれないけど、例えばもしも目の前で餓えている人がいれば一切れのパンを差し出すこと。」P21

世の中のために良いことをしよう、と大きく考えると、訳が分からなくなる。
何かの事件を境に、善悪の評価が一変することが、たびたび起きるから。
でも、身近な人の幸せを願う。そんな小さな正義は決してゆるがない。

私にとって大切なもの、大切にしたいものはなんだろう?
無理に全体をつかもうとせず、部分のあり方を大事にしたい。

わたしが正義について語るなら (未来のおとなへ語る) わたしが正義について語るなら (未来のおとなへ語る)
(2009/12)
やなせ たかし
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コメント

  1. とよぴ~ より:

    大震災があってテレビは緊急報道しかなかった当時にラジオで流れた「アンパンマンのマーチ」には心に染み渡って感動した想いがあります
    この詞はよく読むと奥が深いのに気付きました
    仏教的な要素があるのかな?と思ったのですがネットで調べてみたらクリスチャンのようでアニメを見ると「なるほどなぁ~」と思ったりもします
    「身近な人の幸せを願う。そんな小さな正義は、決してゆるがない」
    その通りですね。自分には大風呂敷の器はないので両手いっぱいに拡げた「その範囲」の幸せを守りたいと願います

  2. まろ@管理人 より:

    やなせさんの名言を差し置いて、私の書いた一文に共感していただいてありがとうございます。
    そういえば、とよぴ~さんには、まだお目にかかったことがないですよね。
    来週9日の東証の講演会とか参加されたりします?
    http://www.tse.or.jp/learning/academy/course/tokubetsu_kikaku/index-110609.html

  3. とよぴ~ より:

    講師が藤野英人さんで面白そうなセミナーですね?
    残念ながらコピーロボットがないとその時間には不可能です・・・(汗)
    自分もまろさんには一度あってみたいと思っています
    以前に「地の道」でいいや・・・と諦めちゃった自分と頂点を目指すと話してくれたまろさんとの会話のやりとりが一番のお気に入りです
    http://stojkovic.blog20.fc2.com/blog-entry-1548.html
    あの会話って3月16日~4月19日と時空を超えていましたね♪
    ちなみに余談話のフィンケサッカーは開幕早々社長交代&迷走で大失敗に終わってしまいました(笑)

  4. まろ@管理人 より:

    私は性格的に頂点を目指すべき人なんだと思います。
    気が利かない、ゴマをすれない、協調性がない…。にぎわいの中心には寄りつかず、宇宙の片隅でポツンとたたずんでいる。そんな社会不適合者だから、自ら思いっきり輝いて、人をひきつけるくらいにならなきゃダメなんだと。
    やっぱり、まだまだ「あいだみつお」にはなれそうにないです(笑)

  5. 三匹のこぶた より:

    まろさんととよぴ~さんの会話、陰からそっと聞いてみたいです。
    すごく勉強になりそう。
    最近、アンパンマンの歌に感動して、六ヶ月の娘のためにCDを買いました。これが彼女の人生初のCD。
    優しく強い人間になって、幸せに生きていって欲しいです。

  6. まろ@管理人 より:

    「手のひらを太陽に」の作詞もやなせたかしさんなんですよ。
    この本を読んで初めて知りました。