学問の常識を逆転させた6名の賢人へインタビュー。
ってなわけで「知の逆転」と名付けられたのが今日の一冊。
- ジャレド・ダイアモンド
- ノーム・チョムスキー
- オリバー・サックス
- マービン・ミンスキー
- トム・レイトン
- ジェームズ・ワトソン
編者の吉成真由美さんの名を初めて目にしたけど、
なんでこんな凄い人たちに会ってもらえるのか…ジェラシ~。
もしもあなたがこのラインナップにピンと来ないのなら、
氾濫する情報に振り回され、何かを見失っているのでは?
「垂れ流しの情報があってもそれは情報がないのと変わりません。何を探すべきか知っている必要がある。そのためには、理解あるいは解釈の枠組みというものをしっかり持っていなければならない。」(チョムスキー・P102)
世界を読み解く方法を見つけるには、
なんだか分からない安心感を求めて群れていてはダメ。
「私自身は、集団の中に一般的な叡智があるというふうには信じていません。・・・集合知能というものが可能だとしても、それが個体の知能を超えるためには、何百年もの時間を必要とすることは十分考えられます。集団知能を強調する人たちは、進化の過程とあまたの失敗例を全く考慮していないのです。」(ミンスキー・P185-186)
「総意というのは往々にして間違っているものです。あくまで個人が際立つ必要がある。科学を促進させるということは、とりもなおさず個人を尊重することです。」(ワトソン・P267)
私が昨年、悟った一番のことと言えば、
世間と距離をおいて視点を変えることの大切さ。
なんかこの調子でいいみたいだ。
そして本書に登場する一番好きな言葉はワトソンの
「とにかく情報がありすぎるから誰かが編集する必要がある。」
アイデアは模倣と編集によって生まれるものだから、
今後も情報の「編集」を意識して、このブログを続けていきたい。
コメント
まろさん、こんにちは
私も読みましたが、大変刺激的なインタビュー書でしたね。著者自身の専門性の高さにも驚きましたが、印象に残っているのはチョムスキー氏との対談。 政府の規制を肯定し、市場原理主義を否定するチョムスキー氏の意見は、これまでの私の考えに反していましたが一理あり、わたしの考え方が少し変わりました。「視点を変えることの大切さ」という言葉をまろさんがおっしゃられていますが、この点も同感です。もっとも私の場合は各ステークホルダー(違う角度)からの視点なので、距離を置いて、鳥の目や歴史という時間軸の目でみる感覚は弱いです。まろさんの視点は時間軸が長いな、とふだんから感じます。
とくにチョムスキー氏は著作が多すぎて何を読んだらいいのか分からないのでインタビュー記事、参考になりましたね。市場原理主義といいながらアメリカのビジネスの源泉は「軍」から出てきているじゃないか、っていう意味での市場原理主義を否定は納得のいくものでした。
私の時の感覚って長いのかな。
よく分からないけど学生時代からあだなが「師匠」やら「仙人」なのと何か関係があるかも(笑)