国連のSDGs(持続可能な開発目標)に関係する人であれば、
読んでおかないと恥をかくという、
ハンス・ロスリング「ファクトフルネス」。
読み進めてみると、人が陥りがちな思考パターンが示され、
SDGsへの関心は関係なく、誰もが読むべき一冊と言える内容だ。
むしろ投資で失敗しないためのヒントが隠されているように思える。
人は事実を確認しないまま、勝手な思い込みで社会問題を捉えがち。
なぜそうしたことが起きるのか? 著者は次の10の本能を指摘する。
- 分断本能「世界は分断されている」という思い込み
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ネガティブ本能「世界がどんどん悪くなっている」という思い込み
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直線本能「世界の人口はひたすら増える」という思い込み
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恐怖本能「実は危険でないことを恐ろしい」と考えてしまう思い込み
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過大視本能「目の前の数字がいちばん重要」という思い込み
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パターン化本能「ひとつの例にすべてがあてはまる」という思い込み
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宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
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単純化本能「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
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犯人捜し本能「だれかを責めれば物事は解決する」という思い込み
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焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
似たような話は脳科学や行動経済学の書籍にも登場するが、
本書の方が断然読みやすいので途中で挫折することはないだろう。
また著者の講演動画もおもしろいのでこちらもオススメだ。
ここで使われている動く図表もウェブサイトからダウンロードでき、
最新のデータに更新されているので世界を正しく読み解くために非常に有益だ。
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