めくるめく和歌の世界

西行「山家集」

西行「山家集」より真夏の夜の月

暑い日が続くので涼しさが感じられる和歌を探してみた。西行「山家集」から夏の月歌を4首ほど。涼を求めて泉で出会った月を詠むむすびあぐる 泉にすめる 月影は 手にもとられぬ 鏡なりけりむすぶ手に 涼しき影...
新古今和歌集

新古今和歌集の七夕の和歌が涼しげ。でも当時の気候と合わない?

旧暦の7月7日は今の暦では8月頃に該当する。よって立秋後ということで七夕は秋の行事とされる。鎌倉時代初期の1216年に成立した新古今和歌集には、下記のような涼しげな七夕の和歌が並んでいるが…七夕の 天...
百人一首

12,000首からの100首。百人一首は定家の記憶力の賜物?

百人一首に収録された和歌の引用元の勅撰和歌集を辿ってみると、百人一首成立以前の勅撰和歌集からまんべんなく採られていた。もしかすると撰者とされる藤原定家は、過去の勅撰和歌集に収録された和歌をだいたい覚え...
百人一首

立花宗茂と小野篁、日本史上稀な復活劇。

柳川藩主立花邸「御花」で結婚式をした。この地を治めていた立花家の別邸だった場所に、立花家16代が旅館と料亭の営業を開始し現在に至る。※挙式の担当者がなんと立花家18代目にあたる方だった。立花家2代目の...
西行「山家集」

桜をめぐる旅。花見は瀬戸内海がお薦め!

人生最長の7泊8日の長旅。ちょうど桜の満開時期に重なり、各地で桜を見ることができた。花見にと 群れつつ人の 来るのみぞあたら桜の とがにはありける今よりは 花見ん人に 伝へおかん 世を遁れつつ 山に住...
西行「山家集」

西行の「花に染む心」に共感をおぼえる

毎年、桜の咲く時期になると、Google経由で西行の桜の和歌の記事が一番人気になる。 西行「山家集」春の章より桜歌10首 今一度読み返してみたら、今の心境にピッタリの一首がある。 花に染む 心のいかで...
古今和歌集

紀貫之の桜歌/古今和歌集より10首

桜の季節が迫ってくると、 西行「山家集」春の章より桜歌10首 兼好の桜観/徒然草137、139、161段 枕草子に舞う桜/清少納言の桜観といった記事にアクセスが集中する。歌人や作者に絞った桜を眺めるの...
めくるめく和歌の世界

柴田勝家の辞世の歌。思いがけず教養豊かな一首。

柴田勝家というと猛将で無骨というイメージがあったから、秀吉に賤ヶ岳の戦いで敗れ、自刃前に詠んだ歌に驚いた。夏の夜の 夢路はかなき 後の名を雲井にあげよ 山ほととぎす夏の夜の夢のようにはかなかった人生だ...
百人一首

陽成院の生きた時代/百人一首13「恋ぞつもりて…」

小倉百人一首13番目に収録される陽成院の和歌。筑波嶺の 峰より落つる 男女川恋ぞつもりて 淵となりぬる筑波山の峰から流れる男女川の水が集まり、やがて淵となるように、あるかないか小さな恋心が積もり積もっ...
日本の美意識

秋は夕暮れ。心の情景を和歌に詠む。

春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて。言わずと知れた清少納言「枕草子」の季節感。古今和歌集で特に美しい恋歌(484)、夕暮れは 雲のはたてに ものぞ思ふ天つ空なる 人をこふとて遠い空のように...
めくるめく和歌の世界

模倣と創造のあいだ。藤原定家の本歌取り。

創造は模倣から生まれるものだ。でもどこまでが模倣で、どこからが創造なのか?歴史・文化に答えを求めれば、和歌の世界に「本歌取り」と呼ばれる技法がある。百人一首の選者、藤原定家が得意としていた、過去の名歌...
西行「山家集」

和歌で読み解く、短冊以前の七夕の願いかけ。

毎年この時期に七夕の和歌を紹介してきた。最近は歌人に着目して編集してきて、柿本人麻呂の和歌で詠む七夕の心 紀貫之の和歌で詠む七夕の心 建礼門院右京大夫の和歌で詠む七夕の心 平安時代以降は顔を合わせるの...
新古今和歌集

夢とうつつの境界線/荘子「胡蝶の夢」

夢とは何か?脳科学の観点から説明すると、日中の体験の整理や保管を行う作業が「睡眠」で、 その編集作業中の一部がかいま見えるのが「夢」。夢は日中の覚醒した状態のオマケというところだ。でも、荘子の語る「胡...
古今和歌集

人生すべて恋のごとし。古今和歌集の編者が込めた想い。

昨年後半、哲学や社会学を探究する中で、古代日本には哲学というものは存在しなかったが、その代わりに、恋を通して世界を読み解こうとしていた。私の中でそんな結論に達している。 恋をすると世界が違って見えるわ...
めくるめく和歌の世界

夢窓国師の桜歌/中世の美意識と尊氏讃歌

夢窓国師(夢窓疎石)。鎌倉末期~室町初期を生きた臨済宗の禅僧で、天皇から7つもの国師の称号を贈られた人物。これまで枯山水や幸福論の文脈で紹介してきたけど、 夢窓国師の山水思想 夢窓国師の見た夢/夢中問...
百人一首

散る桜の和歌/百人一首33「静心なく花の散るらむ」

散り始めた桜。その情景を詠った百人一首の和歌と言えば、ひさかたの 光のどけき 春の日に静心なく 花の散るらむ古今和歌集の撰者の棟梁、紀友則の一首。上三句に穏やかな春の情景美を描く一方で、下二句では静け...
めくるめく和歌の世界

良寛の桜歌

良寛(1758~1831)というと「書」のイメージがある。最近、北大路魯山人について調べていたせいかな。魯山人は食より先に書の達人でこんな講演をしている。「中国の書には外形の美はあるが、日本の能書は内...
百人一首

小町が桜に込めた想い/百人一首9「花の色は…」

百人一首に収録された桜歌で代表的な和歌と言えば、小野小町が詠んだこの歌だろうか。花の色は 移りにけりな いたづらにわが身世にふる ながめせし間に美しい花もやがて散る…、私もおばさんになっちゃった。そん...
万葉集

万葉集、古今和歌集の星の和歌

そういえば子供の頃「欲しいものは何?」と聞かれると、 「星がたくさん見える空!」なんて答えていたっけ。 都会っ子ならではの感覚かもね。もしも地球が雲や霧に覆われた惑星だったら? 私たち人類は夜空を彩る...
万葉集

交差点、すなわち「ちまた」の万葉集

うまい表現ではないのだけど、「知」の交差点の中央を押さえに行くこと。それをイメージすることが重要だと思ってる。リベラルアーツの交差点がアイデアの源泉たくさん情報を出せば、良質な情報の交差点に立てる!古...