旧暦の7月7日は今の暦では8月頃に該当する。
よって立秋後ということで七夕は秋の行事とされる。
鎌倉時代初期の1216年に成立した新古今和歌集には、
下記のような涼しげな七夕の和歌が並んでいるが…
七夕の 天の羽衣 うち重ね
寝る夜涼しき 秋風ぞ吹く
ながむれば 衣手涼し 久方の
天の河原の 秋の夕暮れ
星合の 夕べ涼しき 天の川
もみぢの橋を 渡る秋風
でも西暦1000~1200年の地球は温暖期にあたり、
今と変わらないほど暖かい気候(夏は暑い)だったとされる。
とくに平安末期は気温上昇により西日本は不作、東日本は豊作となり、
- 東北では奥州藤原氏が繁栄。
- 関東では源氏が復活。打倒平氏に立ち上がる。
- 西日本を支配する平家の没落。
と鎌倉幕府の誕生には温暖化の後押しもあった。
※逆に鎌倉幕府の滅亡の背景には寒冷化があった。→詳細はこちら
また新古今和歌集にも温暖化の影響と思われる変化があり、
ここでは当時の気候を正しく伝えている。
おそらく酷暑のはずの七夕がなぜ涼しげなのかが謎だ。
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