鎌田恭幸「日本でいちばん投資したい会社」

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投資信託や信託報酬の「信託」って言葉には、「信じて託す」って意味がある。
個別企業に投資できる運用資産が貯まるまで(200~300万くらいかな)、
とくに20代の頃は、投資信託のお世話になることが多いはず。
じゃあ、あなたの大切なお金を、どんな人になら信じて託すことができる?

そんなわけで知人にオススメ商品を尋ねられたときは、

  • 顧客との対話を大事にしている(運用責任者の顔が見える)
  • 将来自ら投資することを考えたとき、投資哲学が参考になりそう
  • 株式投資に対する想いが私と同じ

の3点から、現在は、鎌倉投信の「結い2101を勧めている。
そして、この鎌倉投信の鎌田社長の本が今日の1冊なのだ。

本のタイトルに「あれ?」と思ったらやっぱり。
坂本光司日本でいちばん大切にしたい会社への共感なんだね。
私も2008年6月、坂本教授の本に出会ったことがめぐりめぐって…
ただの個人投資家にすぎない私が、専門家の方々に混ざって、
社会的責任投資フォーラム」ってNPOの活動に参加していたりするんだ。

個人投資家として投資リターンと社会貢献を同時に追いかけられないかな…
そんなことを考え続ける私にヒントをくれた部分をピックアップすると、

「投資の果実」=「資産形成」×「社会形成」×「心の形成」(P57)

おそらくこの方程式は、おそらく創業の理念にもリンクしていて、

個人投資家が一生涯安心して預けられる運用商品の提供と、長期投資の考え方に根差した資産運用を社会に広めることを通じて、金融的な豊かさと心の豊かさを実感できる社会づくり、人の輪、夢の輪が育まれる社会づくりに貢献する」(P163)

また、鎌田さんは「結い2101」は社会的責任投資(SRI)ではないと語る。

「結い2101」は、「社会的責任投資」でもなければ「ESG投資」でもなく、経済性と社会性それぞれの実質性、持続性に共感性という広がりをもたらすサスティナブル投資(持続的な社会を創造するための投資)であると思っています。」(P153)

具体的な投資の意思決定の過程が、第3章で11社を例に紹介されていて、
これを読んでいると、やっぱりSRIというものは、
 “Socially Responsible Investment”
ではなく
 ”Socially Respect Investment”
と字をあてるのが正しくて、
投資とは社会に尊敬の想いを伝えること」なんだと再認識する。

もしかすると投資って考え続けると、行き着く場所は同じなのかも。
鎌倉投信の哲学は「投資はまごころであり、金融はまごころの循環である」。

わたしは、お金には”こころ”があると思っています。実際に”こころ”が宿っているわけではありませんが、少なくとも「想い」や「意思」を伝える力があると思っています。そして、「まごころのこもったお金には社会を変える力がある」と確信しているのです。」(P3)

私にとって鎌倉投信の投資哲学は、とても参考になるので、今後も注目したい。

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コメント

  1. たむら より:

    参考になりました