読んだ本と振り返る2012年/偶然とリスクの諸相

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思いのほか快速でノロウイルスを撃退し、選挙も無事投票。
でも昨日の「いい会社をふやしましょう」のシンポに欠席は無念。
これで私にとっての2012年はほぼ終わりかな。

そんなわけで毎年恒例の読書のまとめでも書いてみることにした。


「思い描いた未来」と「やがて起きる現実」との溝が埋まらない。
金融危機や3.11後の原発事故などで「想定外」を連呼するばかり。

偶然」や「運命」の捉え方がおかしいのだろう、というわけで、
昨年に引き続き、下記のような本を読みつつ、

今年は物理学にも足を踏み入れてみた。

経済の分野はニュートン力学の絶対安定の世界観に留まっている。
物理学ではハイゼンベルク不確定性原理で新たな世界観を示し、
またアインシュタインの相対性理論を私なりの言葉に変換すると…
この世界は誰から見ても変わらない「絶対的」なものではなく、
見る人の立場によって「相対的」に変わるもの
、ってとこかな。

この世界が「見る見られるの関係」の中で記述されるものならば、
確率・統計によって偶然を飼いならしたつもりの私たちは、
技術的知識の救いがたい奴隷」(by ハンナ・アレント)なのだ。

リスクを分散・分配し、本質的な危険から目をそらすことで、
社会と人間のあいだに君臨しているはずの偶然を排除する。

こうして必然的に、

  • 何がリスクなのか把握することができない
  • リスクの責任の所在が分からない
  • リスクが顕在化したときの補償をしきれない

といった混乱に直面しているのが現代社会の問題点。

上記のような流れを整理しようと書いてみた記事が2つ。

またこうして読書の分野を広げていった結果、
すべての学問は数学と哲学に収束されるのでは?と。

こんな考えの過程で出会った本が、

前者は最新の科学を哲学的に考察したエッセイ集、
後者は数学者と哲学者の対談集でどちらも読みやすい。
この2冊が私が2012年に読んだベスト書籍♪

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コメント

  1. 先日は久しぶりにお会いできて、嬉しかったです。
    私も2012年に読んだ本のまとめをしましたが、まろさんとは、傾向があまりにも異なる(私の方がレベルが低い)ので、逆に参考になります。
    2013年もよろしくお願いします。

  2. まろ@管理人 より:

    本にレベルの高低はそんなにないと思いますよ。ただ岩波文庫に関しては頭一つ抜け出している印象があります。どれを読んでも良書なのが凄い。
    あとレバレッジ君さんはビジネス書がお好きだと思うので、
    「TOPPOINT」 http://www.toppoint.jp/
    って月刊誌オススメします。
    毎月10冊、新刊書を一冊当たり4ページに要約する、というものです。
    ではでは、今年もよろしくお願いします。次なる講演会開催に至ったら、またぜひおこしください。