進化の過程で私たち人間と猿を分けたものは何か?
- 直立二足歩行
- 火を使う
- 道具を作る
あたりが主にあげられるのかな。
でも最近、リオデジャネイロ連邦大学の神経学者
スザーナ・エルクラーノ=アウゼルが唱えたのが、
単なる火の利用ではなく「火を使って料理をした」こと。
論文を読もうとすると英語嫌いで死んじゃうので、
アウゼルのTED講演をごく簡単にまとめておこう。
人の脳には平均して860億のニューロン(神経細胞)がある。
うち160億は大脳皮質にあり、これは霊長類の中で際だって多い。
大脳皮質は論理・抽象的な推論能力や知覚といった機能の中枢。
このニューロンの多さゆえに、
- 人の脳の重さは体重の2%にすぎないが、
- 人が1日に要するエネルギーの25%を消費する
本来であればニューロン数と身体の大きさは反比例するはず。
霊長類が1日8時間、生の動植物を食べ続けたとすると、
脳と身体の対応関係はこのようになり、人が変だ。
ゴリラやオラウータンは300億ニューロン・体重75kgを保つために、
食料探しと食事で1日のほとんどを使ってしまうのに…。
そこでカギとなるのが加熱調理。
加熱調理で食べものを柔らかくし、食事の時間を短縮したのだ。
つまり人は料理を考えついたから、
- 効率的なカロリー摂取で脳を発達させる
- 余裕ができた時間で様々な技術を発明・創造する
ことで今日まで進化することができたというわけだ。
料理が私たちを「サル」から「ヒト」にしてくれた。
なるほど料理が人間の条件ならば…、ヤバイぞ私。
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