人生の哲学と科学

世界を読み解く方法

絶版本 ノルベルト・ボルツ「意味に餓える社会」を要約

1997年に書かれたノルベルト・ボルツ「意味に餓える社会」。結構お気に入りの本で、数年に1度読み返しているのだけど、だいぶ前から絶版のまま入手困難なのが残念。原題はドイツ語で"Die Sinngese...
お薦めの本

心が通じ合うとは、相手の言葉が予測できること?/池谷裕二「できない脳ほど自信過剰」

脳科学の論文を紹介したコラムをまとめた 池谷裕二「できない脳ほど自信過剰」このなかで一番興味深かったのは、「気が合う」を科学的に解明しようとする研究者の論文。 Speaker–listener neu...
古典に学ぶ人生論

荘子と徒然草の人生論。人が未来を憂い、現在の欲望を抑えることは難しい?

これだけ暑い日が続くと、地球温暖化を身近に感じる人が増えるだろう。でも将来的な気温上昇に備え、これまで何か行動してきたかというと…。まぁ人間とはそんなものだと思う。そもそも世界は主観的にしか捉えられな...
脳と遺伝子の探求

脳の進化にまつわる誤解。ポール・マクリーン「三位一体脳モデル」の間違え。

デイビット・J・リンデンの「 脳はいいかげんにできている」。ふと同じような話を昔読んだことがあるような?と調べていたら、脳の見方に関するありがちな間違えに気付かされた。脳は3段アイスのようなもの?「人...
世界を読み解く方法

世界は主観的にしか捉えられない/ユクスキュル「環世界」

グリーンエネルギーの旗手とされてきた原子力発電が、押し寄せる津波により一夜にして善から悪へと転落した。人間の知性の限界を思い知らされる事象に遭遇し、様々な古典に世界を読み解く方法を求める中で、最も響い...
パスカル「パンセ」

知恵とは、敬意とは…/パスカル「パンセ」

久しぶりにパスカル「パンセ」を読み返し、改めて目に止まった断章をメモしておく。知恵はわれわれを幼年に向かわせる知恵はわれわれを幼年に向かわせる。(幼子のようにならなければ!)とくに文脈もないので勝手な...
パスカル「パンセ」

神はあるか、ないかの「パスカルの賭け」。神を投資に読みかえると…

フレーズ・パスカルは「パンセ」の中で読者へこう問いかける。「この世に神がいるか、いないか。あなたはどちらに賭けるか?」通称「パスカルの賭け」と呼ばれる意志決定論の起源とも言える。以前にもこの断章を用い...
古典に学ぶ人生論

明恵上人、島に宛てて手紙を書く。

19歳から死の間際まで生涯にわたって、見た夢を記録し続けた鎌倉時代の名僧、明恵(1173~1232)。夢に本気で取り組んだ人物を探せば、ジークムント・フロイト(1856~1939)まで時代を下ることを...
古典に学ぶ人生論

マキャベリ「君主論」第25章より運命論

本屋でマキャベリ「君主論」が文庫で平積みされていたので買った。私の本棚には塩野七生の「マキアヴェッリ語録」しかなかったのだ。あらためて全文を読むと、やはり第25章の運命論が興味深い。「もともとこの世の...
世界を読み解く方法

調理法と動物愛護をめぐるバカげた話

スイスでは3月からロブスターを生きたまま茹でたら違法になるそうだ。条文ではこんな風に定められているとか。※トムソン・ロイターの記事より「ロブスターなどの活きた甲殻類は氷や氷水に漬けて輸送してはならない...
お薦めの本

山中伸弥×羽生善治「人間の未来 AIの未来」

山中伸弥教授と将棋の羽生善治さんの対談本を読んだ。羽生さんの発言からいくつかピックアップして編集しておく。AIに「ふなっしー」は作れない本のタイトルでもあるAIに関しては目新しい話はなかった。昨年出版...
脳と遺伝子の探求

フライングの脳科学。人は何秒で反応できるか?

織田一朗「時計の科学」を読んでいて、ふと気になる記述があった。「国際陸連がフライングの規定を「1000分の100秒」に設定した根拠は、生理学の古典的な論文の「人間が外的刺激を感知し、大脳が判断して、身...
人工知能をめぐる議論

脳をネットにつなぎ、思考を拡張する未来が間近?

昨年末にNHKで放送されたAIの番組がおもしろかった。人間ってナンだ?超AI入門 特別編「今そこにある未来 ヒト×AI=∞」昨年春に出版された、吉成真由美「人類の未来」の元になったインタビュー映像をA...
古典に学ぶ人生論

40歳。古典に学ぶ人生論。

今年、40歳になる。というわけで新年は40歳にちなんだ古典を読み解いてみる。40歳の人生論(孔子・白楽天・ゲーテ)よく「不惑の四十」といわれたりするのは「論語」に由来する。「子の曰く、吾れ十有五にして...
お薦めの本

読んだ本と振り返る2017年/人工知能をいかに遊ぶか?

昨年に引き続き人工知能に関する本を多数読んだ。今年は過去の書物の中にも人工知能の議論を探し、1970年のSiri/星新一「声の網」小林秀雄、人工知能を論じる。結局のところ人工知能の進化に対して脅威を抱...
お薦めの本

ガルリ・カスパロフ「ディープ・シンキング 人工知能の思考を読む」

原題はDEEP THINKING Where Machine Intelligence Ends and Human Creativity Begins著者はチェスの元世界王者。1996、97年にIB...
脳と遺伝子の探求

DNAの98%を占める「非コードDNA領域」が生命の鍵を握る

まず遺伝子の話は用語がいつも分からなくなるのでメモしておくと、生物に書かれている情報を一冊の本に例えると、「DNA」はインク、「染色体」は本、「遺伝子」は書かれている内容の中でタンパク質に触れている部...
兼好法師「徒然草」

投資家へ贈る徒然草110段

最近ずいぶんと好調な日本株について今後の見通し等を尋ねられた。残念ながら私には未来予測の能力は搭載されていない。ただ今のような環境下での心構えであれば、古典にいくらでも書いてある。ここでは「徒然草」か...
世界を読み解く方法

世界を理解するために、3つ目の論点を見つけたい。

私たちは世界を読み解こうとするときは、「陰陽」をはじめとして2つの論点で迫ろうとすることが多い。でも3つ目の論点を見つけて相互矛盾を探っていった方が、より世界の本質に迫れるのでは?となんとなく思った。...
お薦めの本

言葉が分かるとはどういうことか?/川添愛「働きたくないイタチと言葉がわかるロボット」

かつて下村湖人「論語物語」に大変感銘を受けた。論語の教えを物語として編集し、イメージ豊かに読むことができる一冊。本質を深く理解した人にしか表すことができない素晴らしい仕事だった。今日の一冊にもまた同様...