「時」を読み解く

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長田弘「人生の特別な一瞬」

以前たまたま手に取った食に関する詩集が面白かったので、 食の詩集。長田弘「食卓一期一会」。 たまに図書館で著者の本を借りてきて読んでいる。 昨日書いた記事のつながりで、 目先の快楽に溺れるのが人間の性であるならば 「人生の...
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道元の時間論/正法眼蔵・有時

今月のNHK「100分de名著」は道元の「正法眼蔵」。 この番組でも「哲学書」として紹介されていたけど、「時」を哲学した書物としては世界最古と言えるかもしれない。※一般的には時を論じた哲学者といえば20世紀のハイデガー 時の思想の三分類...
日本の神様と昔話

現世と異界の時間の進み方。浦島太郎と竹取物語より。

死後の世界が人々の心の中に実在した時代。 現世と異界の間には、はっきりとした境界線があり、 たとえば黄泉比良坂の向こう側が死者の世界だった。 そして現世と異界では流れる時間が違う。 昔話では一定の法則を持って描かれていたようで、 浦島太郎...
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アインシュタイン、「今」の扱いに悩む

アインシュタインの特殊相対理論の功績を簡潔に言うと、 物理学でバラバラだった3次元の「空間」と1次元の「時間」を 4次元の「時空」という概念にまとめたことにあるのだとか。 なんだか「体」と「心」をあわせて「人間」みたいな話だね。 現代物理学...
文化で読む日本経済

時間の共有が日本の成功要因/角山栄「時計の社会史」

11時45分! 12時が迫ることに気付いたシンデレラは舞踏会を後にする。 「シンデレラ」は「眠れる森の美女」や「赤ずきんちゃん」とともに、 17世紀にシャルル・ペローがまとめたヨーロッパの民話。 この時すでに民衆には15分刻みの時間...
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目標を持たず、しなやかに生きていたい

世間では将来の目標や夢を持つことが美徳される。 でも人生って目的に向かって突き進むものなのかな。 こうした考え方に囚われてしまうと… 現在が不確実な未来のための手段になってしまう 過去からの延長線上にある目標を設定しがち 人生に対する...
私の人生観

人の命は遊び心に宿る

時間は伸び縮みする。 心が満たされた分だけ、時間は速く・短くなっていく。 そして本当に生きていると感じることができるのは、 時計が刻む規則的な時間から飛び出した瞬間だけ。 時間に追われたり、追いかけたり…。 そうした日常の中に、生きている実...
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持続可能な社会の基本は…

持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則。 2年前に発表された際にも紹介したけど(→該当記事)、 今一度、読みなおしてみると、こんな一節が目をひいた。 「持続可能な社会の基本は、明日を不安に思うことなく今日一日が生きられることにあると考え...
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歴史の行く末は予測不能/カール・ポパー「歴史主義の貧困」

投資家であれば誰もが未来予測に興味をもつだろう。 でも経済学や社会学の分野は未来に対してほぼ無力。 過去のことを必死になって説明しているだけ、って感じ。 カール・ポパーがこのことを論理的に説明してくれてた。 人間の歴史の道筋は、...
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時間は因果の外側に/池田清彦「生物にとって時間とは何か」

現代科学は不変の「物質」と「法則」を探究する学問。 つまり我々の存在とは独立の不変性を追求するものといえる。 だから生命現象を科学で読み解こうとすると何かが合わない。 それは「時間」の捉え方の問題ではないか?とはじまる。 科学の方法...
生物と生命の不思議

歳とともに変わる時の流れの感じ方(ジャネーの法則など)

歳を取ると時間が短く感じるのはなぜだろう? 年齢との比率(ジャネーの法則) 経過時間中に起きた新鮮な驚きの数 エネルギー消費量に比例する時間の速度 生物学や心理学から読み解く方法としてはだいたいこの3つかな。 ジャネーの法則 これ...
しあわせのかたち

古代ギリシアの幸福論/循環する時のなかで

ヘロドトス「歴史」に登場するソロンとクロイソスの問答は、 これまでくり返し紹介してきたけど、 「人間死ぬまでは、幸運な人とは呼んでも幸福な人と申すのは差し控えねばなりません。」 この感覚は古代ギリシアで共有されていたようで、 ...
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世界を変えたガリレオの時間感覚

投資家として未来予測を追いかけ、あきらめた後、 「時」の扱いへの強い関心だけが私に残った。 常に現在という視点に依存する主観的な時の流れ 過去から未来に向かって順番に並ぶ客観的な時の流れ この2つが頭の中でうまく溶けあわ...
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生きている時間

「時は流れる」と言う。 でも水のように流れているところを見た人はいない。 「現在」から「過去」を振り返り、「未来」を思い描く。 こういうかたちでは、たしかに前後(過去・未来)がある。 でも「過去→現在→未来」と連続しているように思えない。 ...
投資で創った人生哲学

東西時間論の比較/線の西洋・点の東洋

私は証券市場分析から時間論(哲学)の世界に足を踏み入れた。 「過去→現在→未来」という一直線の時間世界に疑問を感じたから。 金融・投資の理論は欧米で生まれたものだから、 やはりキリスト教の世界観の影響を受けているのだろう。 19世紀...
しあわせのかたち

過去の見方で人生が変わる/キルケゴールの時間論

何気なく昔を思い出す。 その思い出し方によって幸不幸の差が出ると指摘した人物がいた。 19世紀の哲学者、キルケゴール(1813~55)だ。 ごく簡単に図解すると、 「想起」は現在から過去へ意識が向かう思い出し方。  たとえば「あ...
偶然とリスクの諸相

未来が現在・過去を評価するのだから…

投資家として世界を読み解こうと試みた当初の約10年は、 時間の捉え方が「過去→現在→未来」と一直線で幼稚だった。 最終的には大学院にまで行ったけど、そこに未来学は存在せず、 数字と論理を積み上げて必死に過去を説明しているだけだった。 「時」...
偶然とリスクの諸相

未来予測に価値はない/フロイト「幻想の未来」

ジークムント・フロイト。 彼が無意識や心理的な葛藤を人間観察の中心に持ってきたことで、 以後、精神医学や心理学、さらには脳科学へと研究が広がった。 こんな業績を残した人だろうか。 著作を読んでみようと思い「幻想の未来」 という論文...
偶然とリスクの諸相

ラプラスの悪魔とは?(確率の哲学的試論)

ずっと読みたかったけど絶版で、中古が値上がりして入手困難。 そんな岩波文庫の一冊が先週重版されたので、速攻で手に入れた。 でもAmazonでは早くも品切れ…。今、注目されてるのかな? ピエール・シモン・ラプラス(1749-1827年...
お薦めの本

絶対的な時間は存在しない/佐藤勝彦「相対性理論を楽しむ本」

人の心を通すと時の流れはゆがむ。 日常的なことで考えれば、時の流れを忘れるような体験の中にしか、 「今」という感動に満ちた時間は私たちに存在しない。 また、株式投資の視点からリーマンショック後1年間の感覚として、 投資家が感じる時間の長短は...