「時」を読み解く

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時を読み解く。十数年に渡る探求のまとめ。

「時」というテーマに関心を持ったのはリーマン・ショックの頃。 株価が大きく変動する時は、普段より時間が早く進むように感じた。 以来、時にまつわる気になる記述と出会うたびにメモを残してきた。 それらすべ...
「時」を読み解く

時を読み解くと、エントロピーに行き着くのはなぜ?

過去・現在・未来の時の流れについて追いかけていると、必ず熱力学第二法則が出てきて、エントロピーの話がはじまる。 それがなぜなのかきちんと理解しないまま、受け入れてきた。でも、カルロ・ロヴェッリ「時間は...
「時」を読み解く

過去・現在・未来と時が流れはじめた背景

大人になると「未来」とか「将来」という言葉を気軽に使うが、子供の頃はあまりピンと来なくて「?」だったことを思い出した。 記念の冊子やアルバム用に「将来の夢」を書けと言われても、まったく思いつかず、最後...
脳と遺伝子の探求

過去の記憶が色あせるから、時の流れを実感できる。

もしも覚えたことをいつまでも忘れない記憶力があったなら。そんな能力を手にしたら、状況が変化したときに、以前の記憶が鮮明すぎて邪魔で、新しい環境に適応できない。 そんな研究結果をネズミを使って示した論文...
「時」を読み解く

時を読み解く際に必要な整理。4つの知覚体験。

アラン・バーディックは「なぜ時間は飛ぶように過ぎるのか」の中で、時間にまつわる議論が混乱に陥るのは、様々な知覚体験を1つの言葉で表現しようとするからだと指摘。次の4つの知覚体験に分けて考えるべきでは?...
「時」を読み解く

時の流れを感じられるのはなぜか?/松浦壮「時間とはなんだろう」

リーマン・ショックの真っ只中で、私の中の時の流れが、株価の変動に合わせて速くなったり、遅くなったり…。 時の流れは誰にとっても同じ、唯一絶対のものなのだろうか? そんな疑問が生じたときにアインシュタイ...
「時」を読み解く

後ろにある未来?「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

昔の人気映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」がテレビ放送されていた。 子供の頃にぼんやり見ていたので、当時はなんとも思わなかったが、このタイトル、よくよく考えると不思議なものがある。 「過去に戻る」...
「時」を読み解く

長田弘「人生の特別な一瞬」

以前たまたま手に取った食に関する詩集が面白かったので、 食の詩集。長田弘「食卓一期一会」。 たまに図書館で著者の本を借りてきて読んでいる。 昨日書いた記事のつながりで、 目先の快楽に溺れるのが人間の性...
道元「正法眼蔵」

道元の時間論/正法眼蔵・有時

今月のNHK「100分de名著」は道元の「正法眼蔵」。 この番組でも「哲学書」として紹介されていたけど、「時」を哲学した書物としては世界最古と言えるかもしれない。※一般的には時を論じた哲学者といえば2...
日本の神様と昔話

現世と異界の時間の進み方。浦島太郎と竹取物語より。

死後の世界が人々の心の中に実在した時代。 現世と異界の間には、はっきりとした境界線があり、 たとえば黄泉比良坂の向こう側が死者の世界だった。 そして現世と異界では流れる時間が違う。 昔話では一定の法則...
「時」を読み解く

アインシュタイン、「今」の扱いに悩む

アインシュタインの特殊相対理論の功績を簡潔に言うと、 物理学でバラバラだった3次元の「空間」と1次元の「時間」を 4次元の「時空」という概念にまとめたことにあるのだとか。 なんだか「体」と「心」をあわ...
文化で読む日本経済

時間の共有が日本の成功要因/角山栄「時計の社会史」

11時45分! 12時が迫ることに気付いたシンデレラは舞踏会を後にする。 「シンデレラ」は「眠れる森の美女」や「赤ずきんちゃん」とともに、 17世紀にシャルル・ペローがまとめたヨーロッパの民話。 この...
「時」を読み解く

目標を持たず、しなやかに生きていたい

世間では将来の目標や夢を持つことが美徳される。 でも人生って目的に向かって突き進むものなのかな。 こうした考え方に囚われてしまうと… 現在が不確実な未来のための手段になってしまう 過去からの延長線上に...
私の人生観

人の命は遊び心に宿る

時間は伸び縮みする。 心が満たされた分だけ、時間は速く・短くなっていく。 そして本当に生きていると感じることができるのは、 時計が刻む規則的な時間から飛び出した瞬間だけ。 時間に追われたり、追いかけた...
「時」を読み解く

持続可能な社会の基本は…

持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則。 2年前に発表された際にも紹介したけど(→該当記事)、 今一度、読みなおしてみると、こんな一節が目をひいた。 「持続可能な社会の基本は、明日を不安に思うことな...
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歴史の行く末は予測不能/カール・ポパー「歴史主義の貧困」

投資家であれば誰もが未来予測に興味をもつだろう。 でも経済学や社会学の分野は未来に対してほぼ無力。 過去のことを必死になって説明しているだけ、って感じ。 カール・ポパーがこのことを論理的に説明してくれ...
「時」を読み解く

時間は因果の外側に/池田清彦「生物にとって時間とは何か」

現代科学は不変の「物質」と「法則」を探究する学問。 つまり我々の存在とは独立の不変性を追求するものといえる。 だから生命現象を科学で読み解こうとすると何かが合わない。 それは「時間」の捉え方の問題では...
「時」を読み解く

歳とともに変わる時の流れの感じ方(ジャネーの法則など)

歳を取ると時間が短く感じるのはなぜだろう? 年齢との比率(ジャネーの法則) 経過時間中に起きた新鮮な驚きの数 エネルギー消費量に比例する時間の速度 生物学や心理学から読み解く方法としてはだいたいこの3...
しあわせのかたち

古代ギリシアの幸福論/循環する時のなかで

ヘロドトス「歴史」に登場するソロンとクロイソスの問答は、 これまでくり返し紹介してきたけど、 「人間死ぬまでは、幸運な人とは呼んでも幸福な人と申すのは差し控えねばなりません。」 この感覚は古代ギリシア...
「時」を読み解く

世界を変えたガリレオの時間感覚

投資家として未来予測を追いかけ、あきらめた後、 「時」の扱いへの強い関心だけが私に残った。 常に現在という視点に依存する主観的な時の流れ 過去から未来に向かって順番に並ぶ客観的な時の流れ この2つが頭...