持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則。
2年前に発表された際にも紹介したけど(→該当記事)、
今一度、読みなおしてみると、こんな一節が目をひいた。
「持続可能な社会の基本は、明日を不安に思うことなく今日一日が生きられることにあると考える。とすれば現在世代は、自らはもとより将来世代の為にも人と地球を取り巻く様々な問題の解決に真摯に取り組み、自然と共生する安全で安心できる生活を目指していかねばならない。」
持続可能な、サステナブルな…
よく使われる言葉だけど、イマイチ意味が分からなかった。
明日に不安のない今日の繰り返し、と捉えればいいのか。
こう書くと簡単に思えるけど、とんでもなく難しいことなんだ。
「平凡なことを毎日平凡な気持ちで実行することが、非凡なのである。」(アンドレ・ジッド)
また人生はじめ経済や社会のこれまで(過去・現在)の評価は、
これから起きること(未来)によって常に編集し直されている。
「リスクの意識の根源は現在にあるのではなく、未来にある。リスク社会において、過去は現在に対する決定力を失う。決定権を持つのは未来である。」
-ウルリヒ・ベック「リスク社会」P47
そして未来が決定権を持っているからこそ、
「思い描いた未来」と「やがて起きる現実」との溝が埋まらない。
これは金融危機や3.11で顕在化した「時」と「リスク」の難問だ。
明日に不安のない今日をどのように手に入れるか?
個々人では気の持ちようだろうが、社会全体では果たして?
究極的には「ラプラスの悪魔」が立ちふさがる気がする。。。
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